マンションは、快適に住み続けるために、定期的に大規模修繕を行う必要があります。
大規模修繕とは、建物や設備の劣化を防ぎ、安全性や機能性を向上させる工事です。
大規模修繕を行うには、以下のステップが必要です。
〇劣化診断
マンションの現状を調査し、どのような劣化が生じているかを把握します。
〇計画策定
劣化診断の結果をもとに、どのような工事をいつ行うかを決めます。
この際、管理組合の合意形成が必要です。
〇設計コンサルタントの選定
工事の設計や監理を委託する専門家を選びます。
管理組合は、複数の候補者から見積もりや提案を取り寄せ、比較検討して決めます。
〇改修設計
設計コンサルタントが、工事の内容や方法を詳細に設計します。
管理組合は、設計内容について確認し、必要に応じて修正を依頼します。
〇施工業者の選定
工事の施工を委託する業者を選びます。
管理組合は、設計コンサルタントの助言を受けながら、複数の候補者から見積もりや提案を取り寄せ、比較検討して決めます。
〇工事実施
施工業者が、設計に従って工事を行います。
設計コンサルタントが、工事の進捗や品質を監理します。
管理組合は、工事の状況について報告を受け、必要に応じて指示を出します。
〇工事完了
工事が終了したら、設計コンサルタントが、工事の成果や瑕疵の有無を検査します。
管理組合は、検査結果について確認し、問題がなければ工事の完了を承認します。
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大規模修繕は、マンションの資産価値を維持するだけでなく、住環境や防災性を向上させることができます。
管理組合と管理会社との信頼関係を築き、専門家のアドバイスを活用しながら、適切な計画と実施を行うことが重要です。
管理会社は、管理組合の基本的な維持保全の方向性を示せることが重要です。
それを示せない管理会社は、業界から退場すべきです。
管理組合の基幹業務として、管理組合の会計の収入及び支出の調定、出納、当該マンションの維持または修繕に関する企画または実施の調整があります。
管理会社は、プロとして、「計画修繕の方向性を示す」義務があり、管理組合は、真摯にその声を聴くことが重要です。
管理会社に不信感を抱いている管理組合がアドバイスに耳を貸さない場合が散見されます。
こんな不幸なことはありません!
信頼できる管理会社を探すことになるのでしょうが、たいへんな道のりが待っています。
管理会社が大規模修繕に直接的な関与を管理組合から求められなくても、基幹業務では、以下の管理組合補助が求められます。
〇 日常の管理から、各種点検、修繕履歴、居住者からの日常の申し入れなどを大規模修繕に反映させること
〇 管理委託契約内容や管理費を変更しなければならないような内容が設計されている場合は、適切な助言を行うこと
〇 日常生活への影響がある工事計画への助言(ライフライン関係、防犯対策など)を行うこと