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今回は映画の勉強も兼ね、アニメで一番好きな本作「耳をすませば」を
紹介がてら自己分析してみたいと思います。
今更紹介するまでもないくらいTVでも繰り返し放送されているジブリ作品。
脚本は宮崎駿、監督は近藤喜文。


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漫画原作ですが、漫画は見た事がありません。
ここまで素晴らしい作品が出来上がっていると、自分の中の世界観が崩れてしまいそうで、
もはや原作を見る事が怖いというのもあります。

ではとりあえず、あらすじを。(Wiki転載)
読書好きの中学3年の月島雫は、父の勤める図書館へよく通うが、自分の読む本を全て先に借りて読んでいる「天沢聖司」の名前に気がつく。その天沢聖司が同級生だと知るのに時間はかからなかったが、天沢聖司のことが何かと気になる雫。
ある日、図書館への道で変な猫を見つけ、その猫を追いかける。猫は小さなアンティークショップ「地球屋」へ入っていき、雫は店で老人・西司朗と出会う。西老人は聖司の祖父で、彼は地下の工房でヴァイオリンを作っていた。聖司はヴァイオリン職人になるためにイタリアへ留学したいという夢をもっていた。
確固たる目標を持っている聖司に比べて、何をするべきかが分からない雫。雫は自分の夢を求め、物語を書き始める。


このあらすじだけでも僕はワクワクしています。
思春期のモラトリアムの様なものはほとんどの人が経験していると思います。
しかし中学生でこんなはっきりとした夢を持った美男美女が惹かれあい結ばれるなんて
考えられませんが、現実がどうのというツッコミは考えちゃいけません。
実写なら絶対許せませんが、アニメだから許します。
実写映画として作ろうとすると、馬鹿なプロデューサーは今ならきっと
岡田将樹とか宮﨑あおいとか言うのでしょう(さすがに中学生は無理だろうから
高校生の設定とかにして無理矢理変更したりしてさ)。
実写だったらひたすらこき下ろしてると思います。


さて、脱線していきなり妄想で腹立ててしまいましたが、分析に入ります。


まず、簡単に。

・中学生の少女と少年が、高校受験という一つの大きな壁を目の前にして、
どう自分の意志を決断し成長していくのかという物語

というのが、本作の大きな軸になっていると思います。

そこに月島雫というキャラクターの意志と、天沢聖司というキャラクターの意志が支えあい、
乗り越えて行くという具体性が加わって行きます。

・まず月島雫について。
 読書と詩が大好きな少女という設定で、時に本に没頭し涙を流す事も。
本に入り込み過ぎて家事もほったらかしにし、お姉ちゃんに怒られたり成績を落としたり。
また、電車内で出会ったネコ(ムーン)を追いかけていくが、撒かれてしまった時にこう言う。
「せっかく物語が始まりそうだったのに」
この台詞からも、かなり日常で空想世界等に入り込みやすい性格だと分かります。

 そんな空想世界中心の少女にも、現実は降り掛かります。
それが高校受験だったり、友達関係だったりします。
家族もまた、空想世界への旅立ちを邪魔する枷になっています。
特にお姉ちゃんは自分が将来何をしたいか決める為に大学へ行っていると言い、
雫とは正反対の存在です。
つまり雫には近くに自分を応援してくれる人間がいなかったのです。
台詞の中にも「この頃本を読んでいても前の様にワクワクしない。こんな風に上手くいきっこ
ないって心のどこかで誰かが言うんだよね」と語るシーンがあります。
妄想に浸る時間は終わりだと周りに言われている様な気分になっているのです。
そして、自分でもこのままじゃ行けないのではと思う様になるが、モヤモヤとしています。
諦めるのか、貫き通すのか、この二つしか選択肢が見えていないのです。

 しかし、そこに現れたのが、天沢聖司と西司朗です。
 聖司は、本の貸し出しカードのほぼ全てに名前が載っていた事もあり、出会う前から
雫の妄想の中の住人になっています。
 西はネコを追い掛けた先で見つけたアンティークショップにいて、
ドワーフのからくり時計の修理をしていたり、ネコ男爵バロンの人形の
物語を語ってくれたりと、雫と同類と言えます。
その2人に支えられる事で物語は進展していく事が出来るのです。


・天沢聖司について。
 雫との初めての出会いは、雫の忘れていったカントリーロードの替え詩を勝手に読み、
からかう嫌な奴として登場します。
 学校でも生徒会長だったりとしっかり者で堅物な印象もありますが、次に話す時に
その印象は崩れて行きます。
 西の店に来た雫は、店がお休みだった事にガッカリして猫のムーンと話していると、
突然聖司が現れる。
そしてムーンと私は似てる、と雫が話した時、ムキになって聖司は言います。
「ムーンがお前と?!全然似てないよ! ・・・あいつはもう半分バケ猫だよ」と。
2人がそこで途端に照れだす。
このやり取りだけで、今迄の聖司は、作られたものだという事が分かる。
聖司は雫と違い、現実と夢を同時に見つめ、戦っているのだという印象も与えます。

 また、その店に同居する聖司がヴァイオリン職人を志している事も提示されます。
ここで、本作でも一番印象的なシーンと言える展開が起こります。
 聖司はヴァイオリンでカントリーロードを奏で、雫がそれに合わせて唄うのです。
単純にセッションするだけでも印象に残る素敵なシーンですが、聖司が雫と出会った時に
カントリーロードの替え詩をからかったシーンがあったからこそ盛り上がるのです。

そんな素敵な展開の後に、はじめて雫は彼が天沢聖司だという事を知る。
そこで2人は言い合いをする。
口ケンカをする事でグッと2人の中は縮まります。

さらに、聖司は雫を家に送る途中で、夢を語る。
ヴァイオリン職人になる為にイタリアで修業をしたいと。
そして、家族中に大反対されつつも西だけが応援してくれているので、
何とか親は説得すると。

こうして2人は2人にしか分からない秘密を共有する事で、意識し始める。
屋上で聖司がイタリアに行ける事になったと話すシーンでは、
聖司は雫をもともと好きだった事も分かる。
雫にとっても淡い恋心の始まりです。

勉強も、恋も、夢も、全部追い掛ける事が出来る容姿端麗な天沢聖司という男。
理想的すぎて腹立たしい程ですが、誰からも嫌われないキャラで非の打ち所がない。
だから応援出来てしまう。

そんな男前です。




さて、そんな2人が刺激しあった結果、雫は「物語を書く!」と決心します。
「簡単な事なんだ。私もやればいいんだ」と、吹っ切れる。
もうなんというかね、この言葉が僕のモチベーションになるんです。
仲間もなく一人で脚本の勉強をしていると、時々やる気が落ちる事もあります。
そんな時、本作を見ると俄然やる気が湧いてくるのですね。
もう何回見たか分かりません。


話がそれましたが、目的が決まった人間は強くなります。
物語というのは、主人公が迷いの中で目的を見つけ、その目的を達成する上で
葛藤し戦い、最後に何かを成し遂げる、というのが大切です。

雫にとって目的は、自分の物語を書く事。
しかも一人で成し遂げるのではなく、聖司という男の影を見つめながら。
そして何とか荒削りだが書ききった時、雫は本当に大切な事に気付きます。
物語を書くには、もっと勉強しなければいけないんだという事に。

ここまでで雫の冒険は終わりと言っていいでしょう。
ですが、あと10分、物語は続きます。
その10分は雫の解放の時間です。
そして、聖司との未来の始まりです。

これがね、奇跡の時間なんですね。
心の中で何度も「しずくー!」って叫んだって聖司は言うんですね。
そしたら雫が窓から顔を出したっていうんです。
もう心で結ばれた2人っていう感じなんですね。

これ、一生僕の憧れです。

こうやって人の心にずっと残る作品を作る事が僕の人生の目標なんですね。
それが出来れば死んでいいと思ってます。
最後の方は分析じゃなく感想になってきましたが、改めて台詞などに気を付けて
見直してみると、何か色々見えてきました。

さ、僕も頑張ろう!

さよなら、さよなら、さよなら!