「燕子花を飾ろう」をテーマに、今月号ではインスタグラムで募集した写真コンテストの審査結果を発表します。
今年、春夏秋と3回にわたり開催するオンライン特別講習会でも「季節の燕子花」を取り上げ、近頃は何かと燕子花に触れる機会が増えています。


さて、小原流ではカキツバタ(Iris laevigata)の表記を「燕子花」と統一していますが、「杜若」と当てて書かれたものも目にします。
古く、『万葉集』には、垣津幡・垣津旗・垣幡・加吉都幡多と記され、その語源はカキツバタの花の汁を衣に擦り付けて染めたことから「掻付花」と呼ばれていたという説が有力とされています。
大伴家持の歌として知られる「かきつはた 衣に摺り付け ますらをの 着襲ひ猟する 月は来にけり」が有名ですね。


中国では、「燕子花」はキンポウゲ科ヒエンソウ属のオオヒエンソウをさし、「杜若」はツユクサ科ヤブミョウガ属のヤブミョウガを意味するそうです。



この続きは本誌にて。
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