薄に代表されるイネ科の植物は、秋の野の定番であり、高原や河原に群生する薄の穂が風に揺られながら、陽光に照らされる風景は美しいものです。
他に、パンパスグラスやペニセタムなど、切り花や植栽で目にするものも多い中で、同じイネ科の植物では狗尾草が挙げられます。


俗称の「猫じゃらし」としても、広く知られていますが、花穂を子犬の尻尾に例えた「犬っころ草」が転じて「狗尾草」になったといわれます。
穂が垂れない狗尾草、穂が垂れる秋の狗尾草、色味のある紫狗尾草、浜辺に生える浜狗尾草など、他にもいくつかの種類があります。
なるほど、歴史上でも人間と繋がり深い動物である犬に例えて、名前がつくのは納得です。



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