1年の中で私の最も好きな時季は5月。
目にまぶしい六甲山の若葉の緑と、五月晴れの青空のコントラストは、
いつまでも眺めていたくなります。
だから、5月はなるべく出張に行きたくない(笑)。
そんな景色の美しさとともに好きなのは、初夏の季節を表すフレーズ。
「風薫る」なんて耳にすると、何とも爽やかで、日本語っていいなと思います。
盛りの時季を越して、立夏の前に咲き残る桜を「残花」。
気温や標高などの影響から、立夏の後に遅れて咲き、
若葉の生い茂る中に咲き誇る花を「余花」。
そうした繊細な花の移ろいさえも言葉で楽しめると、
それだけで何だか風情を感じ、得をした気分になります。
この続きは、本誌にて。
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