「好きな花は何ですか?」
いけばなの家元という立場だからこそ、
これまでも、そしてこれからも、人生で一番尋ねられる質問だと思います。
例えば、眺めるのであれば、自分は寒さが苦手なので、
桜に先駆けて少し早い春の訪れを告げるように咲く白木蓮が好きです。
いけるのであれば、昨年の12月号にも書いた通り、
その年や季節ごとによってマイブームがあってまちまちですが、
本格的な夏の前は爽やかなスモークツリーに心惹かれます。


が、しかし……


見るとつい驚きと感動で心が躍り出してしまう!!
という植物は、いつも奇妙な姿形をしていたり、
奇抜な色彩をしているものであったりして、
実はそういったものが本当は好きなのかもしれません。
年々、自分が失っているであろう、
ワクワクドキドキした素直な感情を取り戻させてくれるものであり、
驚きを持ってそれを眺める我々人間に対し、
この地球上で生物の多様性がいかに重要かを教えてくれるものでもあります。







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