『アイダホ』
エミリー・ラスコヴィッチ『アイダホ』(小竹由美子訳、白水社)を読みました。 この小説は母親が子供を殺したと言う事件が核のはずなのに、どれだけ読み進めても詳細が明らかにならないため、正直なところ読み終えた後も気持ち的にはスッキリしませんでした。
とは言え、登場人物各々の視点から過去と現在を行きつ戻りつ書かれている上に、自然は勿論幼い頃の出来事も含めて描写も瑞々しくて、読んでいてしばしば興奮しました
もっとも、他人から見たら、表面上は静かだったと思いますが…。
そして、刑務所内での母による子殺しの犯人のジェニーと同房となったエリザベスとの友情と、ジェニーの前の夫で現在は主人公の音楽教師アンの夫であるウエイドが若年性痴呆症と言う設定と妻に振るう暴力の描写が個人的には印象に残りました。
あと、途中に出てくる歌(の歌詞)も良かったです。
