『洪水』 | F9の雑記帳

『洪水』



 フィリップ・フォレスト『洪水』(澤田直・小黒昌文訳、河出書房新社)を読み終えました。
 僕は作者について殆ど何も知らず、図書館の新着図書の棚にあったので借りてきて読んだのですが、余り乗れませんでした。
 「それはまるで伝染病だった。」と言う一文から始まり、「ヨーロッパでもっとも古くもっとも大きい都市のひとつ」での生活、ピアニストの女性と雄弁に語る男性との交流と失踪、そして「洪水」、「破局(カタストロフ)」…、印象的な場面は多かったのに、語りが静かだからだったからでしょうか。一息ついてから読み出すまでにかなり時間を空けたりしたからでしょうか。
 しかし、「Est enim magnum chaos」(実のところ、そこにあるのは大いなる虚空なのだ)と言う言葉の示すものは深いですね…。