ひととおりニュース番組を観終わると、就寝前にパソコンをあける習慣がある。
その時間、妻は風呂に入り先に寝室に向うことがおおい。

居間の片隅に置いた机でノート型PCをあける。 
家庭用に一台、妻と子供とも共有しているものである。

ぼくは仕事でもこのPCを使うので、妻と子供とは別にログインしている。
パスワードはぼく以外はだれも知らないのだが、画面がリビングの方を向いているので部屋に妻がいるときはぼくが何をしているか見ようと思えば、肩越しに画面を覗けるようになっている。

普段、とくに妻に見られて困るようなサイトを見ているわけでもないので、こうしておいたほうがお互いにオープンな感じがして良かったのだが、その日はもう少しプライバシーが欲しいと思った。

PCにログインし、ヤフーのパスワードを打ち込み画面がリロードするのを待つ。

新着のメールが一通きていた。

妻が寝室にいることをもう一度確認してから、メールボックスを開ける。

澄恵からのメールだった。

思っていたよりも長いメールに、久々に胸がときめく思いがした。

昨日のチャットではきちんと自己紹介もしていなかったと思う。
ぼくは自分のプロフィールには既婚とだけは書いてあるが、他に大したことは書いていない。
澄恵にいたっては、女性とだけ書いてあり他になにも分からなかった。

ただの暇つぶしと思って声をかけてみたのだが、不思議と文字だけのチャットなのに波長が合うように感じたのだった。

メールには自己紹介的なことがかなり細かく書かれていた。