1月19日(土)。世界一周80日中12日目。
インド・ニューデリー 。

クアラルンプール空港でトランジットをミスるすったもんだがあったものの、なんとか翌早朝に無事に到着。

事前に取得したビザも問題なく通過し、インドに降り立った。


インディラ・ガンディー空港からニューデリー駅へ移動。
このニューデリー駅がとにかくややこしく、どこが入り口でどう入るのかまず分からない。

そして外に出ると、引っ切り無しにサイコ顔のインド人が「俺のリキシャに乗らんか」と声をかけて来る。

目的は、その日の夜に到着したいアーグラまでの鉄道チケット。ネット情報によると、「外国人専用窓口」という場所に辿り着けば買えるという。

それがどこにあるのか全く分からず、路頭に迷っていると、同じようにオロオロしている日本人らしき男性3人がいたので、声をかけてみた。

聞くと自分と同じ「外国人専用窓口」を探しているということで、ご同行させて頂くことになった。

威勢のいいザ・関西人の一人の方が、近くで客の切符をチェックしてる駅員に声をかけてくれた。

その駅員曰く「外国人チケット売り場は移動したから、駅から離れた場所にある。そこまでリキシャで案内するから付いてきて」

おそらくそんな感じのことを言ってた。彼は確実に、ちゃんとした駅員の格好をしてた。
どう考えても、まともな駅員の格好をしていたのだ。

僕たちは「ありがとう!インド人、めっちゃ優しいやん!!」と喜び、なんの疑いもなくリキシャ乗り場に付いていった。

コレが、運の尽きだった。

陽気なインド人リキシャ運転手が「ニホンジン?!チ〇ポ!マ〇コ!オンナノコ、ワタシ、ダイスキ!」などと叫びながら颯爽とニューデリーの街を飛ばし、4人でケラケラ笑いながらついてった。

そう思っていると、気づいた頃にはリキシャが、街中の怪しげな路地に入っていき、どう考えても胡散臭い佇まいのツアー店に到着。

そこに到着した時点でハッと思い出した。
旅行前に見ていた「インド旅の注意事項」というサイトのことを。

「インドの駅周辺、特に観光地がある都市の駅周りにいるインド人はほとんどが詐欺師。観光客を見つけては、『今日はチケット売り場は休みだから、他で買えるところ紹介するよ!』と言って、駅周辺のツアー会社に連れて行かれる。そこで、ウン十万円のツアーを組まされ、ボラれる。」的なことが書かれていたことを...。

ツアー会社の二階にみんなで上がり、明らかにヤバイ顔つきのインド人に「どこ行きたいんだ?」と言われた瞬間に僕は、

「出ましょか...。コレ、違うやつですわ」

と言って、他の3人はキョトンとしていたが、おもむろにツアー会社を飛び出した。

間一髪で逃れた。
危うく、この旅が台無しになるボラれ方をするところだった。

あまりにも、ニューデリー駅で親切だったあの駅員が、まともな駅員の格好と振る舞い過ぎて、見事に騙されたのだ。

金を取られなかっただけで良かったが、ボーッとしていたのもあって、マジで危なかった。

その後、ネットでみた注意事項を思い出したことを3人に話した。

不安で仕方なかった一人でのインドinに成功したタイミングだったので、仲間を見つけてホッとしてしまい、気が抜けてしまったのかもしれない。

とりあえず、何もなくても良かった。


「一旦落ち着いて、チャイ飲んどきましょか」

そう言って近くにあった屋台でチャイを頼み、皆で乾杯。

なんとか無事に難を逃れたことを祝いあった。
マジで、全員アホ過ぎるw

話を聞くと、3人とも大阪出身で、なんと僕と同い年。
皆社会人なのだが、高校の友達同士で、休みを合わせては旅に行く仲間で、今回はインドに乗り込んでみたのだとか。

互いの身の上を語り合い、このまま行動を共にすることに。

とはいえ、ここまでで2時間のロス。
まあ、今インドに着いたと思いましょうと仕切り直し、振り出し地点・ニューデリー駅へ徒歩で戻る。

そこから迷宮迷路のようなニューデリー駅を歩き回り、路頭に迷いかけたところで、「外国人専用窓口」の看板をやっと見つけて、歓喜。


ここに辿り着いた時には、全員でハイタッチした。

「やりましたね!」

何を成し遂げたのか...。
マジで、全員アホ過ぎたw

チケット売り場のオバハンの態度が悪過ぎたのはまあ置いといて、なんとかアーグラ行きのチケットをゲット。
ついでに、アーグラ→バラナシ間、バラナシ→ニューデリー間のチケットも手に入れる。

一番不安視していたインドの移動手段だけはなんとか手に入れた。

時間はかかったけど、とはいえまだ午前中。
とりあえず飯でも食うかとなり、4人でニューデリーの街へと繰り出した。


「とりあえず、カレー食いますか!」となり、一番近くにあった揚げナンらしきものを付けて食うカレー屋台へ。

これがもう、メチャクチャ美味かった。
インドのカレーってこんなに美味いの?と、度肝を抜かれた。

たった15円くらいである。
恐ろしきインドグルメ。


カレーの美味さに一瞬で虜になった僕らは、そこら中のカレー屋台でつまみ食い。

どれも、一皿50円以下である。
マジで?!と思うぐらい、安くて美味い。
衝撃のコスパである。


「ここらで、とりあえず一杯、ビールっしょ」

となり、メインバザールでビールを売ってくれるところを探す。

居酒屋らしきところに入っていき瓶ビールを買って乾杯。

キンキンのインドビールの喉越しで、先程のすったもんだが全てチャラになった。

瓶ビールをグビグビやっていると、一人のインド人が近寄ってきた。

どうやら「瓶ビールを持ってたら、捕まるから、この新聞紙を使え」的なことを言っていたように思う。

快くその新聞紙を受け取り、そのインド人とテキトーに雑談していると、全く去らない。

1分、2分、5分、10分...。長い。

「じゃあまた!」と去っていこうとしたが、何を言っているのやらよく分からんインド語でまくしたてながら着いてくる。

徐々に察しが付いてきて、どうやらヤクを売ろうとしてきている。

「NO! NO! NO NEEDS!」と言い放って逃げようと一同早歩きになるが、一向に諦めることなく付いてくる。

ついには、メインバザールの路地裏。
明らかに怪しげなヤツらがたむろしている場所まで追い詰められ、

「ヤバイっすね。マジで逃げましょか」

そう言って瓶ビールを捨て、走って逃げた。

一瞬そいつが追いかけてきてマジでヒヤッとしたが、やっと諦めてくれ、まあまあ走ってから後ろを振り返ると、中指を立てて超絶サイコ顔で僕らを見つめていた。

約30分間、ヤクの売人に追いかけられ、走って逃げた。

時はまだ、正午前。
インドに到着した午前中、危うくカネをボラれかけ、激ヤバサイコ人間に追いかけ回された。

一生忘れない、衝撃のインドデビューである。


激ヤバな事が立て続けに起こったにも関わらず、

「インドヤバイなぁ〜衝撃やわ〜」

と、この調子である。
恐るべし関西人。終始、超おもろかった。

メインバザールの店を回ってサンダルを買ったり、テキトーにぶらぶら。

「一応、観光っぽいこともしときましょか」となり、ジャマーマスジットへ移動。


ジャマーマスジット前の市場。
週末ということもあってか、かなり栄えていた。
みんなでダサい腕時計を買ってみようとしたが、あまりにもダサすぎたので辞めた。


ニューデリーで唯一、観光名所っぽいところに来た。

お伴したこのお三方、旅仲間で何度も一緒に旅行しているらしいのだが、観光たる観光は全くしないのだという。

シェムリアップに行ってアンコールワットに行かずに、ひたすら酒だけ飲んでたというツワモノ。

でも、気心知れた野郎仲間で見知らぬ土地に行き、酒を飲んでダラダラしているだけで楽しいものである。


インドに深夜着の便で無睡ということもあったらしく、観光地のど真ん中で昼寝。

異国の大地で寝っ転がるほど気持ちいいものはない。
人の目を一ミリも厭わない、凄まじき関西根性である。


そこから、電車の時間が近づいてきたので、駅まで歩いて戻ることに。

とにかくもう、歩いてるだけで、街並みの衝撃が凄すぎた。

アホほど人がいるわ、サイコ顔のリキシャのオッさん達が必死に勧誘してくるわ、夥しいリキシャとバイクがごった返して交通もクソもないわ、子供と老人が「金くれ」と寄ってくるわ、牛がそこら中でうんこしてるわ、猿が屋根を渡り歩いてるわ...。

日本では考えられない街並みと空気感。
なんとかして生きようとする人々の、生々しい「生」を感じた。


そして、この光景が当たり前に目の前にあるという現実に、開いた口が塞がらなかった。

日本だとトップニュースレベルのこの有様が、国を代表する大都心のメインストリートに広がっている。

何度も言うが、たった数時間で、脳裏に凄まじく刻まれた衝撃的な光景の数々を何度も目にした。


「マジで今日、濃すぎたな。」

「とりあえず、疲れたし、チャイ飲もか。」

一休みして、別れの最後にチャイで乾杯。

短い時間でしたが、七転八倒の衝撃のインドデビューを共に過ごしてくれたお三方に感謝。

本当にありがとうございました!
また、大阪で会いましょう!

ニューデリー 駅に戻り、夕方の便でアーグラへ移動。いろいろあったインド初日を終えた。


2019.01.19 インド・ニューデリー