「10万……貸してもら…われへんよな?」
閉めだしくらった花ちん、
家入れたら一発目、これ。
「とりあえず、風呂入れ…」
心臓出そうやったが、動じず言うたがな。
10万………
10万…?
なんでや…。
もうな~、ほんまに 色々あるんやで?急やで。
びっくりするからな、マジで。
…今、ゆっくり風呂に浸かってる…よな…
たぶん…もうすぐ ブルも帰ってくる…やろう…
…日曜日…には 聞けん…な…
落ち着いてゆっくり風呂に入ってる今なら……
話すかもしれん……
聞き出すのは 深刻な内容であれば あるほど難しく
タイミング、聞き方
間違えると、完璧 アウトだ。
たぶん…今なら…いける。
湯舟に浸かってる花子の風呂を開け
「もうすぐパパが帰ってくる。
10万は大金や。
男絡み…。ママの勘は当たりか?
10万…どうするつもりや…。
一回、ママの耳に入った話や、
中の中まで言いたくなくてもや
これだけは!教えてくれ…
お前自身の事で必要なんか…
お前に関わる人の事で必要なんか…
自分を守る為か、誰かを守る為か
どっちかだけでええ、
どっちや…」
こんな時、
ほんまに色々な覚悟の上で聞くんだぜ、ほんまに。
ぴちゃぴちゃ…風呂の水の音しか聞こえへん中
「男やったら…?」
花子。
「違う。ママが聞いてるのは
その大金が お前自身に必要なのか?聞いてる…。
男…が必要なんか…?」
に
「…友達やけどな…。」
とな。
一切、こっちを向かない花子に
「ママを見てみ…?
お前自身が必要!じゃないねんな?
お前が自分を守る為に必要なんじゃないねんな?」
に
「うん…。友達や。困ってるから
どうしたらいいやろ…
大金やし…と思ったから
ママに頼んでみただけ…」
シャボンを見て答えてた花子。
「もう一回聞く…
ここまで来て 嘘は無しや、
ママはお前がそんな事を言うのを今まで聞いた事がないぞ、
お前……が!必要!なんじゃないんやな?」
に
「ほんまやて。私じゃない。
心配せんでもママ、私じゃない。」
目を閉じて よかった……
力が抜ける感じで、ほんま思った。
「分かった…。ママはお前が心配でならんぞ、ほんまに…
お前が自分を守る為であったり
お前自身が必要なお金じゃないねんな?
も……ほんま頼むわ…
10万は大金や。相手が男なら
女のお前に言うてくるのはおかしいやろが。
友達なら尚や。
それくらい、お前…わかるの~?」
に
「今やからわかる…
分かってる。
それに、もう既に私は断ってる。
瞬間にちゃんと断った。
だから私には関係のないお金や…」
とな。
最後、ちょっと気になるような目、視線をしよった。
信用してない訳やない。
なんか本当の中に 一つ嘘がある……?ような感じ。
シャボンの勘がハズレてる事を祈る気持ちだ…。