silly talkですってよ。 -17ページ目

silly talkですってよ。

妄想の産物っす。

妄想っす。

もう一度言いますが、妄想の産物っす。

飲み過ぎは、ダメです。1









…。


なんか…。

なんつぅか…。


面白くねぇ。


つぅか…。



いや、面白くねぇ…。



夕方…。
結構早い時間から、ポツリポツリと…。
知り合いが開店祝いに駆けつけて来てた。
何処で知ったのか…。
結構な人数。

七時を過ぎた頃はピークで。
『おめでとう、まさかお店開くなんてねー』
とか。
『脱サラかよー』
とか。
好き勝手言って。
花やら…。
なんかの入った紙袋やら。
大量に渡された。

そんなに知らない奴は。
一杯だけ飲んで。

『また来るね』

なんて、言って去ってく。
居座ってるヤツもいるし…。

それなりに盛況で。

雅紀が昼間のうちに用意してあったツマミは無くなって。
途中、雅紀がツマミを追加してくれたが。

「俺も飲んじゃおー」

と、呑気にそのまま飲み始めた。
そしたらそこに。

「花は届きました?」
済ました顔の二宮が。
お向かいの松本くんと現れて。
「松本くーん、こっちこっちっ」
何故か雅紀に呼ばれて。
「少しだけ…お邪魔します」

…。

ほら…。

あのふんわり笑顔で。


素早く雅紀の元へと向かって行く。


は?

は?

なんで雅紀っ!?

はっ!?


なんでっ!?


「なに、その顔」
「はぁ!?」
その声に振り向けば。
すまし顔の二宮がいて。
「久しぶりに会った後輩より? お向かいの花屋さんが気になります?」
「…」
「久しぶりなんですけど?」
「さっき会っただろうが」
「は?」

久しぶりの再会は、さっき済ませた。

はずだ。

「あれは会った…って言いませんっ」
「会っただわっ」
二宮は小さく笑うと…。

「変わってないですね…」

そう呟いた。


変わって…ない…か…。


そりゃ…。
二年やそこらで、人間の本質みたいのが変わるとも思わない。

別に…。

変わりたくて…。

会社を辞めた訳じゃない。


むしろ…。

変えたかったのは…。


俺を取り巻く環境…だ。


「少し…良いですか?」

珍しく少しだけ気を遣ったみたいな二宮の気配に。

それは多分。

二宮が本音でそう思ってるから…で。

ここまで来て。
ここへ来て…。


俺も逃げるのはどうかと思い。

「どーぞ」

そう…視線を落とした。