今回の短い旅では、博物館歩きに多くの時間を割くことはできませんでしたが、何か所かには足を向けたので、今日は、訪れた順番に、その備忘を簡単に書いておきたいと思います。
①アンザック戦争記念館 Anzac Memorial
ハイドパークの中、南側のエリアに、入場自由な小さな建物があります。戦争により亡くなった、無名の犠牲者たちを施設する趣旨の場所です。
正面の階段を上がると、一堂の内部に、像が、安置されています。
基本的にはそれだけの、大変小さな空間です。
これと似た場所を、ベルリンでも見たことがあります。旧東側の地区にある Neue Wache という建物です。そこも、あらゆる戦争の犠牲者を追悼する場所で、内部はシンプルな一堂の空間になっており、ひっそりと像が設置されていました。そのNeue Wacheと同じ種類の厳かな雰囲気が、このアンザック記念館にも漂っていました。
小さいし、博物館ではないので、訪れる人はそう多くないようでしたが、個人的には大変印象的な場所でした。
☆☆☆☆☆ (人によっては☆?)
② ハイド・バーク・バラックス Hyde Park Barracks Museum
ハイドパークを出たすぐ北側に位置するミュージアムです。シドニーの創設期、流刑者としてこの地に送られた囚人たちの収容施設だった建物を利用して、その当時の様子を再現しています。シドニーの街の初期の様子にも触れることができるので、歴史的な関心のある人には興味深いスポットだと思います。
特にここのおすすめポイントは、各国語(日本語もあり)の音声ガイドの無料貸し出し がある点です。見落としやすいポイント、建物の用途の変遷、人々の生活の様子など、丁寧な説明になっていて、内部を歩きながら要所要所で説明に耳を傾けると、やはりわかり度は全然違います。また、手で触れてもよい展示物もいろいろあって、当時の生活の様子が体感できるように工夫されています。(私も、ちょっと横になったりしてみました!)
下の写真にはガラスケースが見えますが、このケースの「大きさ」にもちゃんと意味があるのでした。☆☆☆☆☆
入場料は、ここ単独だと12$ですが、ここを含めて12の博物館に入れるという Sydney Museums Pass (24$ )というものがあり、それを購入しました。(シドニーの博物館の入場料はおおむね12$で、「2個入れば元を取れるよ」と勧められたので)
以下、このパスを使ってあと3つ巡りました。
③ スザンナ・プレイス・ミュージアム Susannah Place Museum
ロックスの歴史的な地区にあり、やはりシドニー初期の古い建物を保存・公開したミュージアムです。
ここは、ヨーロッパ人による入植から少し経った19世紀半ばごろに建てられ、わりと近年まで人に住み続けられていた労働者階層向けの家屋です。いくつかの世帯が生活できる、アパート(というか長屋)のような構造で、残されている生活の痕跡も、その時代は部屋によってばらつきがあるようですが、ここに暮らした人々の生活の様子を想像することができます。
ここの見学はガイドツアーのみで、自由見学はできません。そのツアーは、1日3回で、最初の回は14:00から、そして1回あたりの定員は10人程度です。時間のやりくりの難しい旅行者にとっては、やや見学に制約がありますね。
ツアーは、各回の開始10分前くらいになると、扉が開いて受付が始まります。ただ、人が殺到しているという状況でもなく、私は日曜日の、14時の回の、開始15分ぐらい前に並んだところ、5人目ぐらいで受け付けてもらえました。(「電話予約も可」とガイドブックにはありますが、事前の電話は通じず、実際には難しいみたいです)
ツアーの所要は約1時間。見るだけでも面白かったです。ただ、なにぶんガイドが英語のため、やっぱり内容が半分かり、というのはつらいところです。
それともう一つ。つねづね感じることですが、多くの日本人観光客と違い、外国の見学者は、実に活発にフランクに、質問や感想の交換をします。10人ぐらいがかたまって移動していると、自然に「仲間」になっていく感じ。黙っていても別に怒られはしませんが(笑)、みんな何か言うし、あなたは?みたいな目を向けられたりもします。狭い家屋の中で小一時間、その人たちに混ざって歩く、という覚悟は、多少必要であるようには思いました。☆☆☆☆
④シドニー博物館 Museum of Sydney
ここは、立派な近代的な建物で、サーキュラーキーの埠頭からほど近いところにあります。「シドニー博物館」というぐらいなので、先住民のことや、産業、戦争なども含めたシドニー史の全体像が掴めるかと期待して足を向けてみたのですが、、残念ながら、滞在時間は上の2つより短かったです。
展示内容は、正直いって、それほど充実してるようには思われませんでした。先住民に関連する展示も少なく、自然史に関するものもほぼありません。
また、展示が系統的であるかというとそうでもなく、筋道をたててシドニーという街について理解したいという人には不向きであるように思いました。
もしかしたら、「この街のことを一から概観的に理解する」というような目的を想定してるわけではなく、基本的知識をすでに持っている地元住民や子供たちあたりを対象とした「シドニートリビア」的な施設なのかもしれません。展示内容はそんな感じです。
まあ、近いし、お時間があったら、という感じでしょうか。☆☆
⑤犯罪博物館 Justice & Police Museum
サーキュラーキーの、やや東側(オペラハウスに向かう道の根っこあたり)にある、やはり歴史的な建物を利用して開設されている博物館です。開館は土日のみ。せっかく日曜だし、ここも覗いてみた。
ここに足を向けたひとつの理由は、シドニーの発祥は流刑地ということなので、この街の歴史を理解するのに「犯罪」は無縁ではなかろう、という考えでした。でも、ここの展示はそういうことではないようでした。
ここには、この国で 起きた事件史、いくつかの代表的事件の紹介、゛ギャング、ゴッドマザー、凶悪殺人犯といった面々の写真や、凶器だったり押収されたりした銃刀類などが展示されています。あと は再現された法廷や牢屋(殺風景な小さな四角い部屋ですが)、とか。
これ・・・ここは特に行かなくてもよかったなあ・・私は。
受付のおじさんは、パスに印を押して返しながら"Enjoy ! "なんて景気よく言うし(←からかわれた?)、でもこんなのEnjoyできないし、でも10分でとっとと立ち去るというわけにもいかなくて・・・・困った困った。
犯罪・事件史などに特に関心のある人には・・・おすすめかも・・・・
あとは、ミュージアムパスの元をとりたい人とか・・・・
ま、あんまりおすすめしません ☆ (人によっては☆☆☆☆?)
以上、奇しくも、訪れた順番が、よかった順番のようになってしまった
今回のシドニー博物館探訪でした。