Most Impressive Place (笑)
この夏に行ったオーストリア・ドイツ旅行の中で印象に強く残った場所の記録です。
第7位 ドレスデン城 「歴史的緑の丸天井」
ドイツの東端にある古都ドレスデン。ドレスデン城(Residenzschloß)は、ドイツ諸領邦の中でも勢力を誇ったザクセン王の居城ですが、その中に、「緑の丸天井」という宝物館エリアがあります。
特に、その1階にあたる「歴史的緑の丸天井Historisches Grünes Gewölbe」 という場所は、17-18世紀に絶大な権力を奮った「アウグスト強王」の収集した、贅を極めた財物をこれでもかといわんばかりに展示した宝物館となっているところです。ちなみに、「緑の丸天井」というのは少しわかりにくい名前なんですが、緑色のドーム型天井というわけではありません。「丸天井」とはGewölbe、英語だとVault、日本語だと「穹窿」のことで、つまりロマネスクやゴシックの教会にあるみたいな、アーチで形づくられた曲線の天井のことですね。そしてその天井が緑に塗られているわけでもなくて、いくつかある部屋の一つの壁が緑色、ということです。
ここの入場には、事前予約が必要です。ある意味、その予約作業から旅の楽しみは始まっているともいえるわけで、そこから少し書いてみたいと思います。
●予約
Staatliche Kunstsammlungen Dresden (SKD)のサイト(英語あり)で予約できます。トップページ最上部にあるTicktsのリンクから「チケットショップ」に入れるので、「Zeitticket Historisches Grünes Gewölbe」を選び、カレンダーで行きたい日にちを指定、さらにその下の見学先名をクリックします(ここわかりにくい)。すると、10:00~10:15 、10:15~10:30 みたいに15分ごとの時間枠と、それぞれ「あと何人」という人数枠が出るので、それを確認して行きたい時間帯を選びチケットを購入します。ここだけだと大人1人14ユーロ、コンビチケットだと23ユーロ。けっこうお高いです。チケットはPDFをプリントアウト。便利な世の中ですよね。
●入場
さて、せっかく確保した予約時間に遅れてはなりません。当然ですが荷物はロッカーに預けなくてはなりませんし、チケットに含まれている音声ガイド(日本語あり!)も借りますので、時間はぜひ余裕をもって。時間がきたら、入口付近に並びます。
入口は実にものものしく、二重構造になっていて、2人位ずつまず手前のガラス戸から入り、後ろが閉まると次にすーっと前が開いて中に入れる仕組みです。2枚の扉の間の狭い空間で、検査されてるのか除菌されてるのか。。
●見学
展示エリアの中は、あまり広くない部屋が9部屋ほどあって、そこに、陶磁器、クリスタル、宝石、ブロンズ、ダチョウの卵(!)細工など、実におびただしい財宝が所狭しと陳列されています。私は当初勘違いしていて、10:00~10:15のチケットの場合、その15分間しか入場許可されていないんだと思い、それでは1室につき2分も居られないではないかと考え、泣きそうになりながらとりあえず最後の部屋まで15分で到達したのです。でも、一向に追い出される気配がない。そこでやっと落ち着いて、どれだけ居てもそれは構わないんだと悟り(当たり前)、いったん一度入口に戻って、ひとつひとつオーディオガイドを聞きながら心行くまで展示を堪能しました。結局、出たら12時でした。2時間いたことになります。出口もまた、二重扉でした。
●感想
最初はたしか「磁器」の部屋から始まったと思います。正直のところ、最初の一、二部屋はそれほど凄いとは思わなかったのですが、「象牙」「琥珀」「銀」「クリスタル」「宝石」といったふうに進んでいくにつれて、その豪華さ、煌びやかさ、そしてそのおびただしい量 (鏡の壁面にびっちり飾られている) に圧倒されていきます。それを収集した王の強大な権力や尽きせぬ欲求、執念というものを感じながら、美しく豪勢なのだけれど、同時にどこか執拗でグロテスクな感じ、そんな印象も残りました。
実は、明日の「MIP第6位」も引き続きドレスデンの話なのですが、今回ドレスデンに行くにあたって、予習として読んだ本があります。川口マーン恵美という方が書かれた『ドレスデン逍遥』という本です。この本が今回の旅行では最適のガイドとなりました。どこの都市もそうかと思いますが、特にドレスデンという古都は、その「文化」と「歴史」についての予備知識を持って行くのとそうでないのとでは、そこに居て感じるものが全く違う場所だと思うのです。