ハンター THE HUNTER
1980年公開!!
あのスティーブ・マックイーンのアクション映画!
遺作!
やっと初鑑賞!
BS放送版で!!
音楽は、ミシェル・ルグラン!
マックィーンとは、「華麗なる賭け」(1968)、「栄光のル・マン」(1971)でも組んでるので、無難な人選だったと思うけど、今回は、成功したとはいえないんじゃあないかな?
ルグランのアプローチは、決して間違ってるわけではないんだけど、今回ばかりは、大ハズレ!(笑)
アクションシーンに、バロック調の曲を当ててるんですよ!!
わかりやすく言うと、その感覚は、アクションシーンにヴィヴァルディの四季を流してるようなもの! さらにそこに、ジャズとロックも絡んでくる!
華麗なるルグラン節を主張しすぎた感があり、聴いてて違和感があるのは事実!(笑) 加えて 愛のテーマ的な曲も、甘すぎる! 聴いててイヤになるほど!(笑)
それでも、マックイーンがかっこ良ければ、これはこれで良かったのかもしれないけど、
・・・・・なんか見た目、情けない中年オヤジなんですよ!(笑)
実在の人物がベースの話なんで、もしかしたらそのまんまの姿を演じたのかもしれないけど?(笑)、マックイーンだったら、いくらでもカッコよく見せられたハズ!!
でも、なぜか今回は、徹底的にカッコ悪く演じきっちゃってて・・・・・。(笑)
← 肉体的にも精神的にも衰えを感じる中年オヤジの悲壮感をこれでもかこれでもかというほど、見せつけてくれる!(笑)
これは、意外だったなあ!!
「ブリット」(1968)、「ゲッタウェイ」(1972)のように、かっこいいマックィーンを期待していたファンにとっては、あまりのカッコ悪さにビックリです!!
案の定、
そんなルグランの音楽に、
プロデューサーも、気に入らなかったらしく(笑)、一部、チャールズ・バーンスタインの曲に差し替えてる!! ← 本来だったら、全面的に音楽差し替えなんだろうけど、そこまでには至らなかったようで・・・。 あくまでも音楽はミシャル・ルグランになっている。
差しかえられたのは、シカゴで展開されるアクション場面のときの曲で、← 列車と車のアクションシーン! エンドクレジットにその旨の表記あり!!
ルグランの「ハンター」のサントラは、後年出ていて、そこには、シカゴ・チェイスという曲があり、これが本編では却下された問題の曲だったんでしょう!(笑)
聴いてみると、やはり、バロック調の比重が多い、バロック、ジャズ、ロックが混在した世にも珍しい曲になってました!!(笑)
私も、この曲だったら、NG出すなあああ。(笑)
実は、これより前の、広い農園で展開されるカーチェイスシーンでも、バロック調の同じような曲を使っていて、こっちは、なんとか?(笑)、ルグランの曲が残ってる!!(笑)
確かに違和感はある。 かっこいいアクション場面なのに、なんで、ここにバロック??って感じ。(笑)
私は、見て、聴いてるうちに、この映画にふさわしい音楽担当は、ジェリー・ゴールドスミスだったなって思いました!!(笑)
自分、ゴールドスミスの「シェイマス」(1973)の曲を脳内で流してましたよ!!
偶然なことに、その「シェイマス」も、この「ハンター」も監督が同じバズ・キューリック!!!!
つまりは、バズの映像は、フランス人のルグランの書く、華麗な曲調には合わなかったってことですネ!!
ハリウッド人である、ゴールドスミスの書く、クールでかっこいい冷めきった曲調こそが合っていたのだ!!
さて、結論。(笑)
この「ハンター」は、
予想外にカッコ悪いスティーブ・マックィーンの、
疲れ切ったアクション場面が全編に炸裂する、
能天気なB級アクション映画!!
これが最後の作品だなんて!!
残念すぎるぞ! マックィーン!!
← コッポラの「地獄の黙示録」(1979)に、主演してれば良かったのに!!