白い恋人たち
1968年公開!
あの「男と女」(1966)のクロード・ルルーシュ監督が描く、1968年にフランス グルノーブルで開催された冬季オリンピックの公式記録映画!
今風に言えば <グルノーブル1968オリンピック>!!
先日見た「東京2020オリンピック SIDE:A、SIDE:B」の余韻が冷めないうちに、はて、他のオリンピック公式記録映画は、どうなっていたか確かめたく、急遽、だいぶ前に録ってあったWOWOW放送版で、鑑賞してみました!!
初鑑賞は、確かデジタル放送前のWOWOW放送版だったと思うので、見るのは、これが2回目。
フランシス・レイのきれいなテーマ曲も有名で、この曲、自分の小学校の下校をうながすアナウンスのBGMとして使われてたんで、毎日のように聴かされてました! それこそ、耳にタコができるほど!(笑)
私にとって、想い入れのある曲なんです。
やがて、映画音楽に興味を持ちはじめた中学時代に、サントラレコードを買ってもらい、フランシス・レイって素晴らしいなああって、感心したしだい!
でも、映画そのものは、まったく見る機会がなかったんで、当時このまま一生見ないで終わるのかと思ってましたよ!(笑)
地上波でTV放送された記憶もないし、名画座上映もなかったような・・・・。 ??
さて、このWOWOW放送版、古い映画の割には、映像がきれいだったんで、ビックリ!
最後のクレジット見てわかったんだけど、コレ、2008年にレストアされた版のようです。
音声は、モノラル。
オープニングから魅せられます!
聖火ランナーの走りに、フランシス・レイの曲が流れてきた途端、背筋がゾクゾク! 身震いしました!!
いやあああ、いいなああああって。
開巻早々から、映画的興奮!!
ドキュメンタリーなのに、ドキュメンタリーっぽくない!!
フィルムならではの映像の質感が、その興奮に拍車をかけます!!
空気感がいい!!
見せ方、編集も素晴らしい!!
ほんと魅入っちゃいましたねえええええ。
ドキュメンタリーにありがちな、場面場面を説明するナレーションはなし。
全編、ルルーシュの映像スケッチとレイのきれいな音楽による環境映像!!
それらに身をまかせ、ゆったりと至福の時間を過ごせる、愛すべき映画になってます。
感性が刺激されて、心地いいんです!!
癒されます!!
公式記録映画なのに、この大胆な作家性。(笑)
大会の主催者としては、ちゃんと後世に残る記録として、解説つきでわかりやすく作ってほしいと思ってた筈なのに、それを無視して? 自由奔放に作ってる感じ。
頭の固い人が見たら、こうじゃあない!!って思うでしょうネ。(笑)
オリンピックの記録というより、
クロード・ルルーシュの映画になってます!!
驚いたのは、スキーの滑走シーン。 主観映像が何度も出てくるんで、選手たちは、こんなにスゴイスピードで滑ってんだぁーーーって、初めて実感しました!!
← カメラマンも、スキーヤーの後を追いかけて、いっしょに滑って撮影してる。
あまりのスピード感に、怖くて怖くて、思わず身体が何度も、ビク!ビク!って、宙に浮いちゃいましたよ!!(笑)
このスピード感、TV中継で見てても絶対にわかりませんね!!
映画ならではの見せ方ですね!!
さすが!!!
見終わってから、当時擦り切れるほど聴いた、サントラレコードを超久しぶりに
聴いてみました!!
いやああ、いいです!!
当時と変わらぬ、音の良さ!! 感激しました!! 感無量です!!
フランシス・レイの曲は、メロディアスで親しみやすいため、カバー演奏も多く、耳にする機会が多いんですが、それらのほとんどは、イージーリスニング風な演奏をしてるんで、レイ = 軽い イメージがつきがち。
でも、実際のサントラは、かなり重い、ドスのきいた演奏!! ちょっとビックリですよ!!
思ってたイメージとは、ぜんぜん違う!!(笑)
こういった演奏は、圧倒的に劇的効果が上がるんで、
レイの作品は、曲は聴いてはいるけど、ほとんど本編を見てないんで、今後気合を入れて、追いかけていかなきゃあいけないなああって思ってます!!
さて、次は、日本の市川崑が総監督した、「東京オリンピック」(1965)を見るつもり!!
ルルーシュもこの映画も参考にしたようだし。
前に一度、WOWOW放送版で見たことあるけど、もう忘却の彼方になってるんで、今回見るの、ほんと楽しみ!!
前、見たときと、見る環境も変わってるし!