クワイエットルームにようこそ

2007年公開!

原作脚本監督・松尾スズキ! 主演・内田有紀! ← 熱演!

「恋の門」鑑賞に続いて、大人計画熱 再燃 第2弾!!(笑)

WOWOW放送版で初鑑賞!!

今回は、もともとが松尾スズキの書いたものなので、いつもの松尾スズキ節全開!!って感じ。 

暗くて、ドロドロ!!捻じれきった狂気の世界!!

人間が落ちるとこまで落ちたら、どうなるのかを冷徹な視線で、ハードに描いてます!! 

もちろん、笑いもあり! 

でも毒がある!! 

この毒は、猛毒と言ってもいいかな?

 

で、見てるうちに、この話、

ちょっと手直しすれば、大人計画用の台本に、すぐにでもなるんじゃあないかと思いました!!

自分は、脳内で、舞台の模様を再現しながら、見ちゃいましたよ!(笑)

 

それにしても、デビュー作、「恋の門」もそうだったけど、新人監督とは思えない手慣れた演出ぶりには、ビックリ!!

舞台演出の経験が長いからなのかなああと、そのマルチな才能ぶりにはほんと脱帽です!!

 

ここでも庵野秀明監督が出てました!(笑)

平岩紙も!

あのクドカンこと、宮藤官九郎が、笑える役で登場!!

蒼井優も、ハマってます!!

 

後で知ったけど、松尾スズキの原作小説は、芥川賞候補に!!!

コンスタントに行く図書館に、奇跡的に?(笑)小説が置いてあったので!、さっそく借りて読んでみました。

130ページくらいの中編で、映画を先に見てることもあり、サクサクと。(笑)

なにしろ文章、文体、セリフ廻しが面白すぎ!!! リズム感がある!!!

映画より面白いんじゃあないかと思ったほど!!??

小説で書かれているエッセンスはすべて入ってます!!

← もちろん、小説にはない部分も、ちょこっと映画にはあり。

映画が118分。 小説は130ページ。

1ページ読むのに、1分かかるとしたら、小説は、映画とほぼ同じ時間で読み終えられます!!

また、小説は、一人称で書かれてるんで、最初から最後まで主人公の想ったこと、体験していることが、ストレートに読み手の脳内に入ってきて、実に心地いい体験ができます!!

これは、小説の利点かな。 

要は、主人公と松尾スズキと読者が、完全に一体化、同化することができるわけ。

その感情移入度、半端なし!!(笑)

映画だと、映像で説明する部分があるんで、どーしても一歩引いてしまう。

小説の感触とは、まるで違う!

主観映像で描いたり、主人公のオフレコの声を多用しない限り、映画と一人称小説は同じようにはならないでしょう。

原作がある映画は、原作を読んで、映画との違いを比較する楽しみも必要だなあああって、この映画見て、つくづく思いましたねええええ・・・・・・。

 

いやはやあっぱれ!!

この小説読んで、

松尾スズキって、ほんと天才だなああって、改めて思いましたよ!!

根本的な人生経験が、圧倒的に他の人と違うんでしょうね!!??

そうじゃあなきゃあ、こんな奥深い心の闇の世界を抉り出すような話、突飛すぎるセリフなんて、絶対書けませんよ!?(笑)

 

さて、次は、

「ジヌよさらば かむろば村へ」!!

こっちは、「恋の門」同様、松尾スズキの原作ではない。 どう料理されてるか、大いに楽しみ!!