<ジェリー・ゴールドスミス作品 雑記>

1976年公開!

大ヒットしたオカルト映画の傑作!

劇場、TV放送、ビデオ、レーザーディスク、DVD、ブルーレイと今まで何回も見てきている。

私の大好きな作曲家ジェリー・ゴールドスミスが初のアカデミー作曲賞を受賞した記念すべき映画でもある。

 

ここでは、「オーメン」にまつわるいまだに自分の中で解決していない、モヤモヤした謎について言及しておこうと思う。(笑)

きっと同じことを思ってる人が絶対いるはず?

 

その謎にいたるまでを(笑)、順を追って、説明していくと・・・

 

★「オーメン」劇場公開の数か月前に、初めてTVで「オーメン」のハイライトシーンを紹介した番組が放映される。

オカルト映画特集というやつで、数々の名作恐怖映画のハイライトシーンが登場! 「エクソシスト」「ヘルハウス」は覚えているが、あとは忘却の彼方。(笑)

これが、ファーストインパクト!!!!

「オーメン」のハイライトは、えーーーーっ、ここまで見せていいのかよ!って思うほどの見せ場てんこ盛り!!

子供の誕生パーティ、乳母の首つり、神父避雷針串刺し、カメラマンガラス板首チョンパ! と、衝撃シーンの連続!!!

そのときの音声は、カセットに録音、保管してあったので、改めて聴き直して見たら、なんと9分もある!!!

日本公開前に初めて紹介する映画のハイライトシーンとしては、異様に長いんのではないか!と今更ながらビックリ!!

そのときのナレーションは、こう締めくくられる!

 

―――オーーメン、不吉な前兆。

これは悪魔対人間の恐ろしい戦いの物語なのだ!――― 

 

このハイライトで、

特に印象に残ったのは、音楽!!

この時点で、音楽がジェリー・ゴールドスミスとは知らなかったんだけど、あまりにかっこよく効果的なサスペンス音楽が流れてきたんで、強く印象に残り、この曲はいい!!

最高にいい!!

サントラは絶対買いだな!って思ったものです!(笑)

誕生パーティのときに犬が出てくるシーンで2回、カメラマンの首チョンパシーンで1回、同じ曲が使われていました!!

ただ、あとでわかるんだけど、劇場版では音楽がついていた神父避雷針串刺しシーンは、このハイライトでは、音楽がなかった!!

 

★当時、ラジオを良く聴いていたんで、聴くことができたんだけど、公開直前、ラジオで「オーメン」の予告編が頻繁に流れてました!!

この時の音楽も、TVのハイライトシーンで流れたものといっしょ!!

ますます、このサントラが欲しくなる!!

そのときのナレーションは、

 

―――――6月6日6時 

二人の子が生まれ、一人が死んだ!

それがオーメンの始まりだった!

オーーメン!!―――――

 

★公開前、「オーメン」の特集が載ってる映画雑誌を読み漁る。

「ロードショー」「スクリーン」「キネマ旬報」と。

ますます期待が高まる!(笑)

音楽がジェリー・ゴールドスミスだということもわかった!

あのかっこいい音楽は、ゴールドスミスの手によるものなのか。

この時点で、自分はまだゴールドスミスのことはちょっとしか知らなかった。

映画音楽家と言えば、「ジョーズ」のジョン・ウィリアムズ、ブルース・リー映画のジョセフ・クー・・・・・その他、名曲を彩るベテラン作曲家たちぐらい・・・・・・・。

 

★公開前、FMの映画音楽番組で、「オーメン」が紹介される。

小森のオバチャマと北原潤がMCのナカウラ スクリーンミュージック!!

北原潤は、ゴールドスミスのことを高く評価していて、今回の「オーメン」の音楽も大絶賛! アカデミー賞に何回もノミネートされてるのに、受賞してないことを残念がる。

オバチャマも同感。 でもいつも協力なライバルが現れて損しちゃうのよねと語る。

ジョン・ウィリアムズなんか、運のいいほうねとも。

← ジェリー・ゴールドスミスの「風とライオン」が、アカデミー賞最有力と言われていたのに、ジョン・ウィリアムズの「ジョーズ」が出てきて、受賞を逃してしまった時のことを言ってるものと思われます。

また「パピヨン」のときも、マービン・ハムリッシュの「追憶」にとられてしまっている。

ここで、いよいよ「オーメン」の音楽を紹介!!

うぉおおおー、あのハイライトシーン、予告編で流れた、かっこいいサスペンス曲がやっと完全な形で聴けるぞ――っと狂喜乱舞したのに・・・・・・・。

なんと、聴こえてきたのは、あの黒ミサ曲!!!

??????????

あれ、あれれ???

こんな曲??

歌の曲????

おかしいぞおおおおおおお!!!! と衝撃走る!!!

あの曲はどうした!!

あの曲がメインの曲じゃあないのかよと!と憤慨!!!

正直、落胆。

もう1曲、番組の締めに流れてきたんだけど、その曲も黒ミサ曲・・・・・。

うーーーーーーん、いったいどういうことだああああ・・・・????(笑)

モヤモヤ気分が尾を引く・・・・・・。

← このときの曲はあとでレコードが出たときに曲名がわかるんだけど、アベ・サンターニという曲です! 

 

★この時期のサントラレコード事情って、公開前に発売するのが常識だったみたいで、この「オーメン」も、その例にもれず、発売前から店頭に並んでいたので、まよわずゲット!!!

先に聴いていたナカウラ スクリーンミュージックでは、予想外の黒ミサ曲だったんで、このサントラこそ、あの曲が絶対収録されてるはずだと、大興奮しながら、針を落としてみたんだけど・・・・・・・・・・・。

なぜかその黒ミサ曲ばかり!!!(笑)

 

聴けども聴けども、黒ミサ曲と不気味な曲と、愛のテーマ的なきれいな曲、そのきれいな曲に歌を入れた曲ばかり・・・・・・・。

いまかいまかと期待に胸膨らませて、待ち構えていたのに、一向にその曲が出てこない!!!!

ついに最後まで聴きとおす・・・・・・・・・。

ない!ない!ない!

ハイライトと予告編で流れてきた、あの曲がこのサントラレコードに収録されてない!!!!!!!

大失望!!!!!(笑)

いったいどーいうことだああああ!!!!

納得できないまま、

それからしばらくは、暗い日々を過ごす・・・・・・・・・。(笑)

← あとで、もしかして!?とシングル盤も買っちゃったけど(笑)、こっちは愛のテーマ2曲が収録! レコードをたたき割ってやろうかと思いましたよ!!(笑)

 

★1976年10月2日(土)から、話題作「オーメン」がついに、公開!!!

新聞広告も、相当前から何回も掲載され、期待は高まるばかり!!

自分は、10月3日(日)に、親といっしょに見に行きました!!!

音楽には、失望してたけど、でも、見なきゃあと、わくわくしながら、映画館へ!!

場内、超満員!!

 

そこで、超オドロイタことが!!!

レコードでは期待外れだったジェリー・ゴールドスミスの音楽効果がものすごいこと!!ものすごいこと!!(笑)

これにはビックリ!!!

劇的効果満点で大興奮!!!

冒頭メインタイトルの黒ミサ曲アベ・サンターニのド迫力、その後の我が子ではない赤ん坊と母親との初対面時に流れたきれいな曲に、わたくし、不覚ながら涙を流してしまいましたよ!!

いやああ、この瞬間から、うぉおおおーーー、ゴールドスミスって最高かも!?って、思ったしだい!!

私の感性を強烈に刺激してくれる音楽を書く人だと!!!

とにかく、最初から終わりまで、これでもかこれでもかと、ゴールドスミスの素晴らしい音楽が炸裂して、流れてくるたんびに興奮のるつぼ!!!

 

その興奮度を高めてくれた要因がいくつかあって、

 

◎まず、見た映画館の音響設備が良かった!!

音は、耳がつんざくほど大きく、響き方もエコーがかかっているようで、聴いてて音響音楽の嵐に包み込まれているかのような包囲感あり!!

モノラル音声のはずなのに、このド迫力!! 大感激ですよ!!

いやああ、自分は、昔の映画館の、この音のほうが、大好きだったなああ!!

最近の映画館の、固い音を聴いてると、つくづく思う!!

もうあの時の音を二度と味わうことができないのかーーー・・・・・・・って、感慨にふける今日この頃です!!

・・・・昔の音を知らない人が聴けば、なんとも思いませんが!(笑)

← もちろん、昔の名画座とか、昔のロードショー劇場でも、音が貧弱な映画館はいっぱいあったけどネ。(笑)

 

◎ジェリー・ゴールドスミスの音楽が事前に聴いていたサントラレコードの演奏とは違っていた!!

本編での演奏のほうが、押し出し感が強く、音圧もあり、荒っぽくて、大迫力!!

サントラは、アルバム用に再演奏してたんだーーーーっていうことが判明!!

この荒っぽさ、演奏違いで、またまた大興奮!!!

例のかっこいいサスペンス曲は、

最初の犬が出てくるシーン2か所はハイライトと同じ。

でも、カメラマンガラス板首チョンパでは、違う曲になっていた。

また、その前の神父避雷針串刺しでは、ハイライトは音楽なしだったのに、劇場版では、大迫力の音楽がつけられていて、その意外な違いにまたまた大興奮!!(笑)

 

◎実は、違うのは、音楽だけではなく、セリフまでも!!??

TVのハイライトシーンで聴いた音声と、この劇場で聴く音声とが違う箇所があった!!

TVでは、ダミアンのことをデミアン!と言ってる。

ナレーションもデミアンと言っていた。

それが劇場では、ダミアン!と言っている。

声も違う。

これが意味することは、

TVで紹介したハイライトは、まだ正式なダビングが行われる前のものだったと推察される。

完成前に宣伝を始めなきゃあいけなかったために、まだちゃんとなってないセリフの一部を急遽アフレコしたんですね。

ゴールドスミスの音楽も完成していなかったので、これも間に合わせで、例のかっこいいサスペンス曲をテンプトラックとしてつけたんだ思う!!

ハイライトシーンでは、黒ミサ曲がまったく入ってなくて、そのかっこいいサスペンス曲だけで構成してるんで、もう間違いない。

そのかっこいいサスペンス曲は、オリジナルの予告編でも聴こえてくるし、日本のラジオでの予告編でも全面的に使われていた!!!

これで、このかっこいいサスペンス曲が、

サントラには、収録されてない理由が、少しわかってきたしだい。

このかっこいいサスペンス曲は、

もともと宣伝用に、間に合わせで作った曲。

ジェリー・ゴールドスミスの作曲ではなかったんじゃあないのかと。???

だから、アルバムにも入っていなかった!!

でも、不思議なことに、劇場版でも、犬の出てくるシーンでは2回、そのまま使われているんです!!

これはなぜなのか????

あくまでも推測だけど、この間に合わせのテンプトラックが、意外に効果的だったので、そのまま残したんじゃあないのかと!!!

数年後に、ゴールドスミスがもともとその場面用につけた曲が、そのままフルに収録されている特典があるマニア歓喜の仕様のレーザーディスクが出たことがあり、それをゲットして聴いたんだけど、なんとその犬のシーン、別の曲が想定されてつけられていたんです!!!

ゴールドスミスが、その犬の場面用に作曲した曲があったんですよ。

黒ミサのコーラスが入る不穏な曲。

でも、ダビング時にこれはオミットされ、例のテンプトラックが採用されたってことを、この時点で、私、確信しました!!(笑)

 

ここで、本論である、最大の謎が出てくるわけです!!

では、このテンプトラックの曲は、

誰が作曲したものなのか!!!???

私の本音としては、ジェリー・ゴールドスミスが作曲したものと思いたいけど、今までの流れを見ると、残念ながら、どうもそうではないらしい・・・・・・・。????

でも、名もない人が?、宣伝用に作曲した間に合わせの曲にしては、出来すぎてる・・・・・・・・・・・・・・・・。?????

うーーーーん、知りたい。どうしても知りたい・・・・・・・。

どなたか、知ってる人いますか????(笑)

 

「オーメン」のアルバムは、今まで何枚も出ていて、自分、毎回買ってきてるんだけど、その曲だけは、いまだに収録されてない!!!

確か、数年前、一番最後に出たCDのライナーノーツにその曲の記述がチョコっと出てたと記憶してて、その音源は行方不明になっていて、収録できなかったと書いてあったような・・・・。

?????

行方不明になるほど、ぞんざいに扱われていた、どうでも良かった曲だったのか?????????

 

モヤモヤ感はまったく晴れない・・・・・。(笑)

 

・・・・・まとめると、

私の知りたいこと。

●「オーメン」の宣伝のためのハイライトシーン、予告編、犬の出てくるシーンで使われたかっこいいサスペンス曲は、誰が作曲したものなのか?

●その音源のフルバージョンを聴きたい!!

 

 

★劇場で映画を見終わって、ジェリー・ゴールドスミスの音楽に大変感激したので、帰ってから、改めてサントラレコードを聴き直してみたら、いろんな場面が強烈に想い出され、さらにさらに大感激!!!

それと、本編との演奏の違いもハッキリ確認できて、ますます興味を引き、それから、何度どなく繰り返し聴く愛聴盤になってしまいました!!!(笑)

← 最初は期待外れだったのにネ!(笑)

その後、

「オーメン」がアカデミー作曲賞と主題歌賞(アベ・サンターニ)にノミネートされたときは、本当にうれしかったし、

「オーメン」で、初めてジェリー・ゴールドスミスが作曲賞を受賞したときは、思わず飛び上がってしまいましたよ!!

サイコーにうれしかったなああああ!!! ← 新聞でその報を読んだ!

あのときの感激は今でも忘れませんよ!!!

それからというもの、ゴールドスミス作品をいろいろ調べあげ、リアルタイムで次々と作品も鑑賞、サントラレコードも集め始め、ますます好きになり、私の映画音楽作曲家のナンバー1!!!となっていくのでした!!!!

いや、ほんと素晴らしいです。

ゴールドスミスの素晴らしさを語りだしたら、私、止まらなくなっちゃいますよ!!(笑)

何時間でもしゃべっていられるかも!!(笑)

すべてが、大傑作!!!

 

そのへんを、

おいおい、このブログで綴っていきたいと思いますので、

よろしくお願いいたします!!