無頼
2020年公開!
井筒和幸監督作品!!
裏社会を生き抜いた男たちのアクションドラマ。
WOWOW放送版で、初鑑賞!!
2時間30分くらいある大長編!
見る前は、長いなあ、ヘビーだなああ、途中で一度止めて、続きは明日見ようかなああと、覚悟して見始めたんだけど、意外に編集がスピーディだったので、展開が早く、最後まで飽きずに見れました! ← ただ、このスピーディーな編集こそが、この映画最大のマイナスになっていた!とは皮肉なもの!!
というのも、描かれていたのが、昭和の時代なんですよ。
昭和の時代を再現するために、美術、装飾、車、衣装などに気が配られていたし、さらに映像の色合いまで落としちゃって、古臭くしてる。(笑)
でも、編集と音が、現代的なんですよ!!
最新テクニックを駆使している!!!
これは、違和感ありすぎ!!!(笑)
昭和の映画で、こんな編集、正直見たことないです。
デジタルカメラの功罪なのか、カメラを何台も据えられるようになり、撮影素材が多くなったんで、当然編集にも気合が入るんでしょうけど、やりすぎです。
カットが、めまぐるしく変わるんで、5.1chの音も、セリフの音像が移動しまくりで、聴いてて、不快感あり。
これ、ダビングの時、大変だったんだろうなあああと。
こんなにセリフの音移動が激しい映画を聴いたの、洋画邦画含めて、自分、この映画が初めてです。
さすがにやりすぎかと?(笑)
劇中、映画「ゴッドファーザー」に言及する場面があり、あああ、この映画、「ゴッドファーザー」的な路線を狙ったんだなああと思いつつ、でも「ゴッドファーザー」は、こんな編集をしてないぞ。あわただしくないぞ。落ち着いてたぞ!! でも、3時間、飽きずに見れたぞと。
うーーーん。うーーーん。と、悪い意味で、うなりっぱなしです。(笑)
もしかしたら、この映画も、そんなスピーディーな編集をしなくても、2時間30分、飽きずに見れたんじゃあないかな?
おいおい、早すぎるぞ、編集が!! と思いながら見続けました!!(笑)
どうなんでしょう?
一度、昭和の時代ならではの編集に戻して見たら?
それで、見たい作品でしたねえええ。
ただ、編集とか録音は、日本映画っぽくなく、アメリカ映画的で、ああー、やっとここまでの域にきたかああと感じましたけどね。
編集賞、録音賞ものです。
(日本のアクション映画で、黒澤映画を除くと、初めて革命的な編集が行われたのは、2000年の北村龍平監督の「ヴァーサス」からだと自分、思います。)
海外映画は、昔っから、撮影素材が多いんで、編集は、昔っから優秀。
どの時代の映画を見ても、実に新鮮。古さを感じない。
その後、井筒監督の1981年作「ガキ帝国」をレンタルDVDで見たんですが、なんか、展開がソックリ。 物語の起伏もおんなじ。
絶対、意識してますね。
これで、「無頼」の展開も納得です。 見てて、どうしてこういう展開をするのかなああって、疑問だった節もあったんで。
「ガキ帝国」は、高校生の話。
「無頼」は、もっと描く期間が長い。
つまり、その後の「ガキ帝国」の進化版、最終章、集大成が、「無頼」だったってことですネ!!