ポセイドン・アドベンチャー

1973年公開! パニック映画ブームの元祖!

初見は、TV初放送版! ノーカット放送だったと思います! 

この頃は、確か、「タワーリング・インフェルノ」「ジョーズ」を既に見てるので、自分の中で、面白い映画の基準が出来上がっていて?(笑)、どうしても、その厳しい基準と照らし合わせてしまうんですが、この映画は、見事にクリア!! オリジナル画面の半分にトリミングされ、日本語吹き替えのハンデがありながらも、すごく面白かった!! これはスゴイ!!

面白い映画は、こういう形になっても、大丈夫なんですね!? ・・・・まあ、劇場で見てないんで、画面サイズの不満は、わからなかったけどね。(笑)

音楽は、これまた「タワーリング・インフェルノ」「ジョーズ」!!のジョン・ウィリアムズで、なぜか、サントラレコードが当時、発売されなかったんですよ!! 主題歌のみ!の発売!!

そのため、面白かったのにもかかわらず、サントラファンの私としては、印象がどうしても薄くなってしまい、忘れられる映画の存在に・・・。(笑)??

その後、ビデオ時代になり、レンタル時代になっても、見返すことはなく、今日まで来てしまいました!! オリジナルのシネスコサイズで、まともに見たことなかったんですよ!!(笑)  やっとです!! 今回、待望の鑑賞!! WOWOW放送版で!!

いやああ、傑作ですね!! シネスコサイズは、やっぱり迫力満点!!

パニック映画の中では、この「ポセイドン・アドベンチャー」と、「タワーリング・インフェルノ」、「大空港」を見ておけば、もう十分なんじゃあないでしょうか!?(笑) 

「大地震」とか、「エアポート‘75」「スウォーム」(笑)とか、その他亜流のパニック映画は、私の基準を満たしてないし、今後も、これらの傑作3本を超える映画は、二度と出てこないでしょう!!!!(キッパリ!)(笑)

・なんといっても、脚本がしっかりしている! 大勢の登場人物をうまくさばいている!!  人間ドラマが、ちゃんとあるんで、感情移入できて、人生とは、なんぞやと、いろんなことを教えてくれて、タメになる!! 見終わって、人生観が変わる力がある!!

・特撮が素晴らしく、よく出来ている!! チープさがない!!

・大スターたちの魅力! 名作のオーラが出まくっている!!

・注目に値する女優が出ている!! パメラ・スー・マーティン、フェイ・ダナウェイ、

ジャクリーン・ビセット!!

・音楽効果が素晴らしい!

 

ポセイドン・アドベンチャー2

1979年公開!! あの傑作映画の無謀な続編!!(笑)

初見は、TV放送で、今回、レンタルDVDで、ようやくまともに鑑賞です!

トホホな映画になってしまった「スウォーム」(1978)のアーウィン・アレン監督&マイケル・ケイン主演のコンビ再び!(笑)  見る前から、その仕上がり具合は想像できた!(笑) 

それにしても、「ポセイドン・アドベンチャー」とか「タワーリング・インフェルノ」の製作とかアクション監督をやっていた、アーウィン・アレンなのに、純粋に監督を担当すると、凡作になってしまうのは、どういうことか?? 何が、原因なのか??

 

私の意見としては、一番重要な、特撮がうまくいってなかったのが、最大の失敗だと思います!! ぜんぜん、ヘタクソ!!(笑)

傑作2本と比べると、特撮にかけるお金が、少なかったんだろうなああ。

映画の冒頭から、ゲンナリですよ!(笑)

マイケル・ケインが、嵐の海の中で、大揺れする船を必死に操作してるんだけど、これがセット撮影だということが、バレバレ!(笑) 背景の嵐の海が、チープな合成って丸わかりぃぃ!!(笑)

そんな滑稽な絵作りの中、ウネリ狂った嵐を表現するために、特機の水が、ケインに容赦なく降りかかる!!(笑)  ニセの海水を浴びまくりながら、オーバーに顔をゆがめて演技しているマイケル・ケインのなんと、情けないことか!!(笑)

いやああ、こんなヒドイ特撮、見せちゃあダメですよ!!(笑)

あの「ジョーズ」も、セット撮影したら、こんなふうになっていたかもしれないかと思うと、空恐ろしくなってきますね!(笑)

で、

このヒドイ特撮、ラストにも出てくるんで!、もう、勘弁してよおおって感じ!(笑)

 

ストーリーも、メチャクチャ!(笑)

大型客船が沈没して、最初の救助が行われたあとの話なんですが、その間、客船の廻りに警察、マスコミ、その他野次馬たちが、誰もいないというのは、あまりにもおかしいんじゃあないでしょうか!?(笑) マイケル・ケインとテリー・サバラスたちだけしかいないんです!! 不自然すぎる!

彼らは、救助隊が開けた穴から入り込み、金目のものを目当てに探索開始。 でも、途中から、危険を感じて、引き返そうとするんですが、今来たルートは、閉ざされてしまい、別の脱出口を探すことに!! これが、マイケル・ケインチーム!(笑)

それなのにですよ! いっしょに入ったテリー・サバラスチームは、ケインチームとは、途中から別行動をとり、目的の物をゲット! それらをなぜか、最初に入ってきた穴から、搬出してるんですよ!! あれれれれ??? そこへのルートは閉ざされているはずなのに!?(笑) 不思議不思議???

映画の嘘か!!??(笑)

 

自分は、こんな嘘のような話じゃあなくて、まだ、船内に残っていた人たちの、もうひとつの脱出アドベンチャー!、もうひとつの奇跡の物語!にしてくれたほうが良かったと思う。

 

音楽は、ジェリー・フィールディング!! 「ダーティハリー3」とか「ガントレット」とか「メカニック」とか、なかなかシャープな曲を書いて、サントラファンをいつも唸らせてくれる自分も、注目していた作曲家!! ここでも、劇音楽に徹しきって、まったく印象に残らないスコアを提供!?(笑)  でも、これでいいんです。これが、フィールディングの特徴であり、魅力だから。 彼の曲を聴いてると、演奏家の超絶テクニックが目に浮かんでくるような不思議な感覚にとらわれます!! レコードとかCDで、音だけで、聴くと、余計にそう感じて、まさに、ジェリー・フィールディングコンサートを鑑賞している気にさせてくれるところが、すごい!! 他の作曲家で、そう感じたことはないんで、根本的な何かが、違うんでしょうね。 私が思うに、フィールディングって、映像を見て、すぐさま直感的、即興的に、曲が作れる人なんじゃあないかなああと分析します。 アドリブを取り入れる、まさにジャズのフィーリング! 加えて、複雑で重層的な見事なオーケストレーション!! このものすごい感覚!に、聴くものは、痺れるんでしょうねええ・・・・・。 

でも、これだと、映画音楽としては、曲の統一感がなくなってしまうんで、異質といえば異質。 その場その場で合う曲が展開されていくんで、口ずさめるテーマ曲っていうのは、ほとんどない。 マニア向けの作曲家ではありますが。