<ジェリー・ゴールドスミス作品 雑記>

 

0(ゼロ)の決死圏

1969年公開! 当時流行ったスパイ映画の1本! 

音楽がジェリー・ゴールドスミスなので、早くからサントラは聴いており、その素晴らしい曲の数々に感激して、映画を見たくて見たくてしょうがなく、ソフト化するのをひたすら長く待っていたもの!! 待望のDVDは、発売時に買って見て、それっきり。 今回超久しぶりの鑑賞!!

クライマックス以外は、忘却の彼方ですよ!(笑)

 

・・・いやああ、これ、つまんないですねえええ。(笑)

プロットはいいし、演出もいろいろ工夫されていてがんばってたし、もちろんジェリーの音楽も最高なのに、つまんない!!(笑)

こういう映画って、大きなアクションが、途中途中に入って、気分を高揚! 楽しませてくれるハズなのに、それがないんです!!??(笑) ええええ、うそおおおって感じ!!(笑) 小説だったら、これでもいいんだろうけど、映画なんだから、見せ場をいっぱい作らなきゃああ!! 正直、自分、途中寝ちゃいました!!(笑)

まあ、主演が若くないグレゴリー・ペックなんで、最初っから、無理なんだけどね。(笑) 動きも重いし・・・。 ミスキャストか?

007や電撃フリントのようなスカッとするような派手なアクション、お色気満載の映画になっていないんで、見事に沈没!! 残念です!!

また、実在する、ある人物が出てくるんですが、ぜんぜん似てないんで(笑)、最初誰だかわかりませんでした!!(笑) これも、マイナスだな。

 

トータル・リコール

1990年公開! シュワちゃんとブレイク前のシャロン・ストーンが出てる

SFアクション大作!! 今回、実に30年ぶりにDVDで鑑賞!!

音楽は、ジェリー・ゴールドスミス!!

初見は、なんと、日本公開前に!!アメリカ盤レーザーディスクで!!

アメリカと日本の公開に半年のタイムラグがあり、アメリカのソフト化が早かったため、日本公開前に、アメリカ版のレーザーディスクが輸入ビデオを取り扱ってるお店で売られ始めるという事態に!(笑) 自分も、見つけてビックリ! こんなことがあるんだなああっと思って、速攻で、ゲット! レジへ!!(笑) 

買うとき、店員さんに言われました!

「お客さん、運がいいですねええ。この映画、まもなく日本で公開するから、売っちゃいけないって、発売禁止令が出たんですよ!! でも、うちの在庫の最後の1枚なんで、売っちゃいますねええ!」っと、言ったんです!!(笑) 

なんと、発禁の映画!!(笑) 最新の超話題作を、日本公開前に見れる!! 

この贅沢!!(笑)この愉悦感!(笑)

こういうケースは、サントラ盤では、よくあるけど、発禁にはならない!(笑)今回も、音楽が、ジェリー・ゴールドスミスだったんで、サントラCDは、はやくから聴いていて、あとは、本編を見るだけの状態!! 

もう、見たくて見たくてしょうがなかったんで、この発禁レーザーディスク(笑)、買ってすぐに見ちゃいました!!(笑) 公開前に!!

もちろん、そのあと、劇場でも見に行きましたよ。(笑)

 

で、どうだったのか・・・。???(笑)

初見のレーザーディスク、続く日本の劇場鑑賞時での、感想は・・・、

・・・・イマイチ・・・・。(笑) 

異様なグロさが、生理的に合わなかったのと、ゴールドスミスの音楽効果が、ちょっと今までとは違い、あまり効果が上がってなかったんで、期待外れ。

メインタイトルは、超かっこよくて、テーマ曲としては、最高なんですが、このテーマ曲を、いつものゴールドスミスだったら、劇中の大きな見せ場のときにも、たっぷり聴かせてくれるのに、今回は、それがなく、このテーマ曲を大々的に使ったのは、メインタイトルとエンドタイトルのときだけ。 劇中のアクション場面の曲は、大迫力の演奏をしているものの、このかっこいいテーマ曲を全面に押しだしてないんで、劇的に盛り上がらないんですよ!!! チラホラとその旋律の片鱗は流れてはくるんですが・・・。

ポール・バーホーベン監督の音楽センスは、これなのか?と思ったほど!!

次の「氷の微笑」「インビジブル」でも、ゴールドスミスと組んでるんだけど、こっちも、同じような使い方・・・・。なぜか劇音楽に徹しきり、メロディを聴かせて、劇的興奮を煽るようなことはしないんです!!

これは、残念!! 何度、この場面にあのテーマ曲を流してくれれば、最高だったのにぃいいいと、地団駄を踏んだことか!!!(笑) 特にクライマックスなんか、絶対ですよ!

よって、サントラもテーマ曲以外は、イマイチなんです・・・・。

バーホーベンの意向を組むと、こうなっちゃうんですね!?(笑)

常にアクションの動きにピッタリ合わせた曲を展開させてるんで、かっこいいメロディを聴かせる間もなく、すぐに曲調が変わっちゃう!!

この時点で、かなりのゴールドスミス作品を見て、聴きこんできた私にとっても、この音楽構成は、かなり、珍しいパターンだなああと感じました。 超絶なファンなら、尚更そう思ったはずで、この変化に驚いたでしょうね!

DVDの特典映像のメイキングで、ゴールドスミスのインタビューがあり、

興味深い発言をしてました!

・・・かなり前衛的な曲を作ったんで、公開時、テーマ性に欠いた音楽って酷評されたよ!・・・と!!!

いやああ、本人もわかってたんですね!! 

監督の要求に応えた結果がこうだったわけですね!?(笑)

 

でもでも・・・・、今回超久しぶりに、鑑賞したんですが、あのときの印象とちょっと、違いました!!

メチャクチャ楽しめたんですよ!! 最高に面白いじゃあないかと!!(笑)

デビッド・リンチ並みのグロさは、やはり抵抗はあるけど、切れ味抜群、怒涛のごとく疾走するシャープなアクションの連続に大興奮!!(笑) ゴールドスミスの大迫力の音楽に完全に圧倒、魅了されました!!!???(笑) うーーん、・・・・自分が、成長したからなんでしょうか!?(笑)

特撮も、さすがに古臭く感じるところはあるけど、この時点では、最高峰のレベルだったんだろうなあってことはわかるんで、それを踏まえると、驚嘆に値します!! 

グッチョグチョの残酷描写も多く、思わず顔をしかめてしまうシーンばっかり!! CGIなしの特殊効果なんで、見事な職人技が堪能できます!!

うなりまくり!! うぉおおおお、すげえええ!!って!!

なんか、今になって、この映画、ホントは、こんなにスゴかったんだあああって、気づきました!! 見直しました!!(笑)

このスゴサが、当時の自分には、わかんなかったんですねえええ。

つまり、バーホーベン監督の普通ではない?異様な感覚に、あの頃は、ついていけなかったんでしょう。(笑) 今になって、わかるとは・・・。

とにかく、面白かった! 楽しめた! 久しぶりに見て良かった!!

・・・・もしかして、・・・・傑作!?(笑)

シャロン・ストーンの美貌ぶりとキャットファイトも最高!!

ゴールドスミスのサントラも今一度じっくりと聴きなおして、再評価したいと思います!!! 感激しました!!

 

風とライオン

1976年公開! 音楽、ジェリー・ゴールドスミス!!

ショーン・コネリーを追悼して、久しぶりの鑑賞! WOWOW放送版で!

初見は、TV放送! サントラは、見る前から聴いていたんで、ジェリーの大迫力の素晴らしい曲の数々が、映像をかなり盛り立てていて、もう大感動、大号泣!!(笑) 劇的効果満点!!

日本語吹き替え、シネスコからスタンダードサイズへのトリミング、オリジナルから25分くらいカットされた、悪条件でのTV放送版だったのにもかかわらず、これですよ!!(笑)

ゴールドスミス最高!!

その後、レンタルVHSのトリミング版とか見てきて、ようやく今回、初めてシネスコサイズで鑑賞!! ようやくホンモノを見れました!!

 

改めて気づいたことをあげておくと・・・・

・ゴールドスミスの音楽が、ほぼ鳴りっぱなしだった!(笑) 

次のシーンに変わっても、演奏が途切れることなく新しい曲が流れるパターンを多用。

もちろん、曲なしの部分はあるにはあるんですが、それでも音楽が鳴ってる割合が非常に多い!

・ショーン・コネリーとキャンディス・バーゲンの心理描写が、あまりうまくいってない・・・。

監督のジョン・ミリアスでは、男女の微妙な心のふれあいを描くことは、無理だった・・・。逆に、少年とコネリーの描写は、うまくいっていたけどね。

少年が憧れる強い男のイメージを、全編にわたって少しずつ描写! それが、クライマックスの号泣必至の名シーンに見事につながっていきます!!

今回も、泣けましたねえ。

・実話をベースにもしてるらしいけど、カットしたのか?、わかりにくいシーンがいろいろあって、話がスムーズに流れていってない。

アクション主体で、音楽も流れっぱなしなんで、中途半端なダイジェスト版を見せられているような違和感はあり。

2時間にまとめられた作品だけど、スケールがでかいし、心理描写も重要なので、ほんとは、3時間くらいかけて、じっくりと描かないとダメな題材だったんだなああと思いましたねええ・。

・・・・・とはいえ、アクションシーンは、ダイナミックだし、ゴールドスミスの音楽は最高なんで、これはこれで、良し!!(笑)

見終わって、久しぶりにサントラLPとCDを聴きなおしたんだけど、レコードのほうが、圧倒的に音がいいのには、驚きました!! 聴いてて、感動感涙できたのは、レコードのほうでした!! レコード恐るべし!! 感性が刺激される音なんです!!

CDで聴くと、同じ曲なのに、聴いててイヤになっちゃうほど!!(笑)

音の拡がり、艶がぜんぜん違う!! 

レコードだと、それぞれの楽器が、それぞれ明瞭に音を出してくれているのがよくわかり、、グワアアアーーんって拡がっていくのを感じるのに、CDだと、すべての楽器が、一緒くたになって聴こえてきて、楽器の個性的な音色の違いがわかりずらく、まったく面白みがなく、つまんないんです!! 

ナマの演奏家の姿が見えるのがレコードで、機械から音を出しているのがCDと、表現してもいいかも。

でも、この違いは、ほんと、実際聴いてもらわないと、いくら言葉で説明してもわからないですねええ・・・・・(笑) 

 

パピヨン

 1974年公開! 音楽、ジェリー・ゴールドスミス!!

今回は、数年前に、午前十時の映画祭で、フィルム上映された「パピヨン」を見た感想を・・・

 

当時、劇場で観てないので、わかりませんが、チラシには、4チャンネルステレオの明記が・・・。 最新のDVDは、5.1チャンネルステレオ・・・、でも今回は、モノラル上映・・・???

おまけに、最後、パピヨン(スティーブ・マックイーン)が悪魔島に行ってドガ(ダスティン・ホフマン)と再会をはたしてからの場面の一部に、なぜか、カット(・・・あるセリフを意図的に削除?・・・)が入っており興ざめ! なんで、こんな不完全なプリントなんでしょう? ちょっと、不満でした。

また、ダスティン・ホフマンの演技がわざとらしく、作りこみすぎていて、いやだったなあああ。(笑) 

もちろん、昔TV放送で見た初見時は、ホフマンという役者をあまり知らなかったので、自然に見れて、素直に感動できましたが、彼の主演している他の映画をいろいろと見るにつれ、・・・、この人、ちょっと、オーバーアクト気味で、ハナにつくなああと感じてきて、そう思って「パピヨン」を見ちゃうと、もうダメです!(笑)         

自分は、「卒業」「大統領の陰謀」「わらの犬」などのメークしすぎない?役作り?しすぎない?等身大のホフマンが一番好きですが。 今回のドガ役は、相当なもんです! リアルじゃあないんだよなあ。ホフマンという役者がオーバーに演じているというしか思えない不自然さを感じてしまいます。(笑) 

 しかし、音楽が良かったですね。マックイーンの魅力もいいですが、映画全体を力強く支えていたのは、ジェリー・ゴールドスミスの音楽といってもいいかなと。その劇的効果満点の曲の数々は、何回もレコード、CDを聴いてきた自分にとっては、いいかげん、飽きてきて、ゲンナリしているところですが、(笑) 初めて聴く、若い世代の人たちが、どう感じているのか、知りたいところではあります。今って、あまり、映画音楽に関心を持つ人が、一昔前ほど、いないような気がしますし、魅力的な曲を作る、作曲家もでてきてないような感じですもんね。      

こういう本当の映画音楽の良さを知ってもらいたいなあ・・・・。

 自分の映画の楽しみ方は、予備知識なしで、まず、見る! そのあと、サントラを聴きこむ。再度、音楽を意識して見る! これで、3度も楽しめてしまいます。(笑)   

 でも3度楽しむには、映画が面白いことと、音楽が良くなくてはいけませんが。

 「パピヨン」は、それを難なくクリアです!!(笑)