<今村昌平監督作品 雑記>

 

うなぎ

1997年公開! 今村昌平監督の2度目!のカンヌ映画祭グランプリ作品!

レンタルDVDで、初鑑賞! 最初のグランプリの「楢山節考」は、劇場で見てるんですが・・・。(笑)

さて、この作品。 見て驚いたんですが、園子温映画かと思うほど、作風が?似てるんですよ!(笑) 特に血みどろシーンなんかソックリ!? これは、大発見だったなああ。

ちょと前に見た「神々の深き欲望」のときは、あまり思わなかったけど、もしかしたら、今「復讐するは我にあり」を見返したら、強烈にその思いを強くするかもしれません。人間の残酷さ、悲しさ、そして暴力を描く、その感覚・・・。 よく似てる・・・。 

今回、撮影がいいですねええ。いい絵がいくつもあり、見惚れました。情感がこもっていて、実にいい。あと、音楽も素晴らしい。 自分が見てきた今村作品の音楽の中では一番いいんじゃあないかな?

カンヌグランプリということで、どれどれ、どれくらいの傑作なのか!!??(笑) 

きっと、重厚なテーマが全面的に出て、重苦しい映画になってるんだろうなああって、どうしても、穿った見方をしちゃうんですが、意外に軽いタッチで、ユーモアもあり、なんか肩の力を抜いたような演出ぶりで、サクサクと快調な展開で見られたんで、拍子抜け? 重さと軽さが絶妙なバランスになっているんですよ。

そのため、予想外に面白かったです!(笑)

なんか、うまく表現できないんだけど、見応えのあるいい映画とはこういうものなのかなあって。

 

でも、グランプリと言われても、ちょっと、ピーーンとこないなああ。(笑)

こういうタッチを、外国では良しとするのか・・・。

 

カンゾー先生

1998年公開! 今村昌平監督作品!

WOWOW放送版で初鑑賞! 

カンヌ映画祭で2度もグランプリを受賞してる監督なだけに、安心して見ることができました! 演出快調! 役者たちも、熱演! いやああ、面白かった!  

抒情的な場面の見せ方も、ほんとうまい! 他の監督ではこのなんともいえない味は絶対出せないと思う! 

・・・で、驚いたのは、この映画、戦時中の話なんですよ。予備知識なしで見たんで、ほんと驚きました! 自分、現代劇とばかり思っていたんで!(笑) 

今村版「この世界の片隅に」って感じ。

それと、オープニングやクライマックス、普通の映画だったら、まずここまで、描かないだろうなああって思う場面を見せてくれるので、意外性があり、うなりまくりました!! あっぱれです。 監督、余裕ですね。 とことん見せたいものを見せる! この心意気、うれしくなってしまいましたねええ。

名作だと思います。

 

11’09”01 セプテンバー11

2003年公開! 9.11テロを題材にした11人の監督によるオムニバス! TV放送が先で、当時エアチェックはしたけど、未だに見てない。(笑) 巨匠今村昌平が監督してる話があるんで、レンタルDVDで、ついに初鑑賞!!

それぞれの話が、11分9秒1フレームで作られてるらしい。

興味深いのは、今村監督以外の話は、9.11を直接的に描いてるのに、今村監督だけが、間接的に描いてるんですよ! トリを飾っているし、期待度MAXだったのに、この意外性は、ちょっと、大胆か? 最後の最後に、あれっ?て感じ。

ひとりだけ、浮いちゃってる・・・・???

1本の短編として、あまりにも独立しすぎており?、知らずに見せられれば、9.11を題材にして、作られた話だとは、気づかない・・・・??

緒形拳、役所広司、柄本明、麻生久美子、倍賞美津子など、超豪華メンバーが出演!

今村監督の遺作でもあります。

 

豚と軍艦

1961年公開! 今村昌平監督作品! WOWOW放送版で初鑑賞!

いやああ、これはお見事! この時代の日本映画の力をまざまざと見せつけられるスゴイ映画になってました! 演出力が凄まじく、斬新なカメラワークもあり、これ、日本映画じゃあないですね! 特にクライマックスの迫力は、必見!

シネスコサイズなんで、この構図を埋め尽くすために、けっこう、金かかってると思います!! 出てくる人物を多くしないといけないし、美術セット、装飾も、拡がり感が必要だし、その造りこみも半端じゃあいけないんで!! 

いやあ、イマヘイ監督、やりますねええええ。 若かったんで、そのエネルギーが、作品にギラギラとみなぎってますよ! でも、勢いだけではなく、テーマも重厚なところが、素晴らしい!!

パワーだけじゃあない!!(笑)

 

面白かったのは、主演の長門裕之が、桑田佳祐にソックリ!!

ここも、見どころかな。(笑)