<スタンリー・キューブリック監督作品 雑記>

 

突撃

1958年公開! スタンリー・キューブリック監督の反戦映画!

DVDで久しぶりの鑑賞!!

かなりストレートな描き方なんで、衝撃度は、「フルメタル・ジャケット」より上。

カメラワークもすごいし、美術もすごいし、構図もすごいし、内容もすごい!!キューブリックの天才ぶりが、堪能できます!!

ある意味、若さの勝利!と言っても、いいかもしれない。(笑)

やはり、監督業は、体力勝負的なところがあるんで、「フルメタル・ジャケット」と比べると、こっちのほうが、見てて、圧倒的なパワーを感じます! 押し出し感があるというのかな。これは、どの監督にも言えるので、致し方ないかもしれないけど・・・。(笑)

自分の体力にふさわしい題材を選ぶことが必要か!?(笑)

黒澤明監督も、アクション大作「乱」は、ちょっと間延びしてたけど、その後のヒューマンドラマ「まあだだよ」は、監督の年齢にも見合った内容で、素晴らしかったですからねええ!!

キューブリックも、遺作「アイズ・ワイド・シャット」は、かつての勢いが復活してたんで、うれしかった!(性への探求は、いくつになっても?衰えないんですネ!?(笑))

年とったら、アクション映画だけは、作っちゃあダメ!!!(笑)

 

シャイニング

1980年公開! スタンリー・キューブリックのホラー映画!

初見は、劇場で、アメリカ公開の144分版ではなく、カットされた119分版! 自分、先だって名画座で「博士の異常な愛情」「時計じかけのオレンジ」「バリー・リンドン」を見てて、なんてキューブリックはスゴイんだああ!とビックリしてたんで、この久しぶりの新作を大いに期待して見に行ったら・・・・・、ガックリ!期待ハズレ!つまんなーーい!って感想!(笑) 

その後、ビデオ化されたときは、144分版だったんで、ちょっと印象が違い、少しは、見直したんだけど、やっぱ、イマイチ・・・。

しかし、その後、あらゆる人たちが、シャイニング研究を続けてくれて(笑)、いろんな奥深さがわかってきたんで、数十年たってから、評価を変えました!! いやあ、この映画、傑作なんですよ!! キューブリックは、やっぱ天才!! 初めて見た人と、すべてを理解した上で見た人とでは、まったく評価が違う映画になってます!!(笑)

公開当時、大ヒットしたけど、酷評が多かったこの作品も、長い時を経て、ようやく理解され、今や、ホラー映画の傑作!!って、言われるようになりましたからねええ・・・。(笑) 「2001年宇宙の旅」と同じ現象・・・。

さてさて、今回、今まで日本で発売されていたブルーレイは、119分版の国際版(コンチネンタル版)だけだったんですが、ようやく144分版が、発売されたんで、見たしだい!! 以前、WOWOW放送の、144分版を見てるんですが、その時のマスターと違い、より画質が良くなってるんで、現状、最高画質のスタンリー・キューブリックのシャイニング144分版をブルーレイで、初鑑賞です!!(より鮮明な?ウルトラHDソフトもあるんですが、自分、デッキとTVを持ってないんで、ブルーレイでの鑑賞)

いやあーー、もうビックリです!! 映像が見違えるほどきれいで、最高の「シャイニング」体験が出来ました!! 細かい装飾の配置も、よくわかって素晴らしいし、ホテルの子供部屋に、くまのプーさんのぬいぐるみが置いてあったのを初めて発見!!(笑) それと、脚本が素晴らしく良く練られていたんだなあということを、新たに大発見!! とにかく、細かい!! 

さりげなく、見せていたシーンが、あとあとになって、生きてくるシーンもあったり、あらゆるセリフに、スゴく奥深い意味があったりと、今回の鑑賞で、初めて気づいたことが、多数あり!!

特に、決定的にビックリしたのは、クライマックスのジャック・ニコルソンがオノで、ドアをぶち破る有名なシーン!! 劇場で見たときは、スゴイ、スペクタクルを感じて、圧倒されたんですが、その後のビデオ、DVD、WOWOW放送版で、見たときは、さほど、そのようなスゴサを感じなかったんです!

だけど、今回のブルーレイでは、初見の劇場で見たときと同じ、スペクタクル感、恐怖感を味わうことが出来ました!! もちろん、見た環境も違うというのもあるんでしょうが、少なくとも、同じ環境で見ていた、WOWOW放送版のときは、そのスゴサを感じなかったんで、マスターの違いの他にも、何かあるんじゃあないかと、推測します!! ??? 

左から右、右から左への急激なカメラの横移動とか、急激なズームアップの効果が、とにかくスゴイんです!! ものすごい迫力なんです!! これほどのスゴサを感じたのは、初見の劇場と今回の時だけ!!

自分の勝手な推測ですが?、フィルムの速度が違うんじゃあないかなあ?? いままでのビデオ化のときと、速度が違う???? これは、分析する価値があるかも??

あと、サラウンドステレオ化された音響効果も素晴らしく、劇場で見たモノラルサウンドとは、ぜんぜん印象が違い、今回の劇的効果は、最高です!! シーンによっては、エコーしてますからねええ。

いやああ、素晴らしい!! 

ぜひ、劇場で、この144分版をリバイバル公開、爆音上映してほしいです!!

スタンリー・キューブリックの傑作です!!

公開当時の宣伝文句・・・「モダンホラーの最高傑作」は、嘘じゃあなかった!!(笑)

 

フルメタル・ジャケット 日本語吹き替え版

 

ちょっと前に、待望の「フルメタル・ジャケット」の日本語吹き替え版ブルーレイ ゲット!!

ちなみにこのブルーレイ、R―18指定になっているんです!! 18才未満は購入できない!!(笑)

劇場公開、今までのビデオ、DVD、ブルーレイは、指定なしなのに、日本語吹き替えがあるだけで、成人指定になってしまうというのは、スゴイ!! 厳しい!! 

・・・・卑猥な言葉でも、字幕だったらセーフなんですね?(笑)

 

はたして、放送禁止にまでなった、吹き替え版の全貌はいかに!?って感じだったんですが、・・・・・意外に今聴くと、・・・・ちょっと、ゆるいと思いましたねええ!(笑) 

なんと、字幕ではちゃんとそのものズバリで書かれていた、

 ・・・・・・「××××」・・・・・ が、

日本語吹き替えでは、違う言葉に変えられていたんで、なあああああんだって(笑)、感じです。 この言葉が聞きたかったのにぃぃぃ!(笑) この言葉が吹き替えられていたからこそ、放送禁止になるのも、しょうがないなあああと思っていただけに、非常に残念です? 

 

まあ、そんな不満もあり、当時の吹き替えということもあって、自分が期待していたものと若干違い、満足いくものではなかったんですが、超幻の吹き替え音源が、どういうわけだけだか、ようやく日の目を見たという、驚きの事実は、素直に喜びたいと思います!!

まあ、確かに、吹き替えのほうが、字幕スーパーより、画面に没入でき、より笑えたりできたので、この映画は、吹き替えで見たほうが、絶対面白いということには、間違いありません。

できたら、あの言葉を盛り込んで、今一度、新吹き替え版を作ってほしいなああと思う今日この頃です。  自分で、吹き替えてみようかなあああとも思ったりもしています!?(笑)

オリジナル原語を、アメリカ人が聴いた印象と、日本人が聴いた印象では、卑猥な言葉ほど、その受ける印象がまったく違うと思うんで。 アメリカ人のほうが、より、卑猥に聴こえていたんでしょうねええ!!

閑話休題。

それにしても、自分、「フルメタル・ジャケット」、けっこう、見てるなあああ。

1本の映画の鑑賞って、1回限りというのが多く、最初に受けた印象の評価を、そのまま引きづるのが一般的だと思うんで、キューブリック作品も、本来は、1回見ただけの印象で語るのが、フェアだとは思うのですが・・・・、なぜか、繰り返し見たくなる魅力があり、ついつい、見てしまうので、あとあといろいろと評価が変わってきてしまうんです・・・・・・。

困ったもんだ・・・・・。(笑)

正直、初見時にスゴイ!!と思ったキューブリック作品は、「バリー・リンドン」までで、次の「シャイニング」「フルメタル・ジャケット」「アイズ・ワイド・シャット」の初見の印象は・・・・ちょっと微妙・・・・・。(笑)

・・・なんか、違うなあああと。 こんなんじゃあないんだよなああと。

あまりにも期待度が高すぎたせいか?、失望感がありましたねえええ。

さすがのキューブリックも衰えてしまったのかと・・・・。

だが、しかし・・・・・・・・・・。

数年かけて、繰り返し繰り返し見ているうちに・・・・・・・・・・・・・。(笑)  意外や意外・・・・・・・。 

自分の中で、その3本の評価が変わってきたんですよ・・・・・・。(笑) いやああ不思議不思議・・・・。

やっぱ、傑作? でもなぜ初見で傑作って、見抜けなかったんでしょうか??(笑)

 

「フルメタル・ジャケット」を何回も見て、やっと気づいたこととして、ひとつあげておくと、

ほぼ全編にわたって、繰り返し繰り返し、<戦争って、ただ人を殺しまくるだけ!!> という衝撃の真実を 手を変え品を変え、セリフなどでひたすら言い続けているんですよ!!!!

初見では、まったく気づきませんでした!! これって、すごいことです!! 関心しました。

このことは、かなり、徹底してたんで、脚本段階で、超絶に!!煮詰め尽くしていたんだなあああと思い、キューブリックの天才ぶりに、恐ろしさを感じました!!!!!!!

 

アイズ ワイド シャット

1999年公開!! 先行レイトショーで、劇場で見ました!!(R-18指定)

後に、ノーカットのDVD版、R15指定のWOWOW放送版、リバイバルのデジタル上映版でも見てます!!

 

こっちは、最初から、日本語吹き替えが、DVD化されたときから収録されていました。

 

映画のラストのラストで、ニコール・キッドマンが、トム・クルーズに対して、捨てゼリフを言うんです!!

原語だと

 

「 F××K 」

 

劇場初公開版の字幕だと、

 

「 セ××ス 」

 

ソフト化されたときの字幕は、

 

「 フ××ク 」

 

日本語吹き替えだと

 

「 フ××ク 」 

 

公開当時の劇場版の字幕スーパーは、これを「セ××ス」と表記していたらしく・・・・自分は、見たんですが、もう記憶になく、でも、自分の理解が、・・・・・<さあ、すべて忘れて、今すぐ家に帰って、セ××スしましょ!>って、ストレートに思ったので、これを理解してたということは、間違いなく、「セ××ス」と書いてあったはずです。

単純に考えると、この「F××K」という言葉は、日本では、<セ××スしましょ!!>という意味で言っている・・・、そう、理解するのが、当たり前なんですが・・・・・、この映画をその後、DVDで、2回、ちょっと前に劇場で、1回見たときは、自分の中で、そういう意味でキッドマンが言ったのではないんじゃあないかと、思いはじめるようになりました!!

「F××K!」って、言葉は、いろんな含みがあるじゃあないですか!? 

でも、「セ××ス」と字幕で書いちゃうと、ひとつの意味にしかとらえられないので、この言葉に訳しちゃあダメなわけです!!

その誤訳のとばっちりをくった、最初の劇場版を見た観客たちだけが、このラストの言葉を間違って解釈してしまっていたわけです??・・・・・・。(笑) 

自分もそうですが、このラストのセリフが「セ××ス」!?では、あまりにも、陳腐だなああ! 

キューブリックも最後は、やっぱりダメになってしまったのかああ! これが遺作とは・・・・。と、失望感が漂いました・・・・・・。 でも、本当は、違っていたわけですよ!! ゴメン、キューブリック!!(笑)

数年後に、ソフト化され、訂正された字幕を見て、初めて、真の意味が・・・・・・。

・・・・・・・気づくのが遅かった・・・・・・。

 

で、・・・・・・・これが何を意味していたのかというと・・・・・・・、

 

何回も繰り返し見ていると、

この映画って、トム・クルーズのダメ男ぶりを大いに笑うコメディー映画になっていることがわかってきます!! もう、ほんと、ダメなんです!!(笑)

そんなダメぶりを見せてくれるたんびに、大笑い!(笑)

それを、妻のキッドマンが、イライラしながら対応してるわけで(笑)、

最後に、クルーズが泣きながら、事の一部始終をキッドマンに告白しているときの、キッドマンの顔がもう最高です!! もう、呆れてものが言えんって顔なんです!!大爆笑です!!! 

だから、最後の最後の捨てゼリフの

「F××K!」を、深読みすると、

どう考えても、セ××スしましょ!ではなくて、

 

「このクソ野郎!」

「この大馬鹿野郎!!」

「アホ!」

「バカ!」

「あああ、なんてアンタはそんなにバカなの!!」

「あああ、どこまで、にぶいんだろ、この男は!!」

「家に帰ってすることは、アレしかないだろう! それも気づかないのか、この男は!! ほんと、ダメだねええ!!」

 

っていう意味(笑)の、

「F××K!」だったってことが、わかります!!!(笑)

いやああああ、キューブリックって、ほんとすごいです!!!!

 

あと、「アイズ・ワイド・シャット」の、注目ポイントは、トム・クルーズの言動が、どっからが夢なのか、妄想なのかを曖昧にしているところ・・・・・・。 でも、ところどころにヒントが隠されていて、それを探し出してくださいね!! 1回見ただけじゃあ、わかりませんよ!! 何回もこの映画を見て、探してね!!って、言ってるんです!! 

何度目かに見たときに自分が初めて気づいたことは、クライマックスで、大富豪が、クルーズに真実を話すシーンで、部屋の中にビリヤードの台が置いてあるんですが、

このビリヤード台の表面の色が、一般的に見る、色と違うんですよ!!!

赤色になってたんです!!!

我々が思うビリヤード台の表面の色って、緑色じゃあないですか!!

だから、この場面・・・・クルーズの夢、妄想だったんだなあああと、思いました!!

これも、妄想であるヒントのひとつだったのかと。

 

・・・・・・・・・だが、しかし、一応、ネットで調べたら、表面が赤色の台もあることが判明!!

ということは、この場面は、特に夢であるというヒントには、ならないことに・・・・。(笑)

 訂正します!!!!!(笑)

なあああんだ、赤色の台もあったんですねえええ。(笑)

自分の早とちりでしたが、でも、普通、あんまり、表面が赤色って、見たことなし!! 

 

ただ、他にも、いろいろと指摘されている、妄想であるヒントがあって、ここでは、詳しく書きませんが、これって、何度も見ないと気がつかないことなので、ほんと、キューブリック映画は、初見で、評価しちゃあいけない映画なんだなああと、つくづく思いましたねえええええ。

 

自分の解釈としては、クルーズとキッドマン夫妻がパーティー終わって、寝室でマリファナ吸っているんですが、この後、二人は寝て、・・・・・・

・・・・・・寝ながら、クルーズは、よからぬ性の妄想にふけっていく・・・・。 

夢の世界に入っていく・・・・・・・。

ここから、ラストまですべてがクルーズの妄想だったと思います!!!

 

最後の最後に  「 フ××ク 」 

という妻の言葉を聴いて、やっと目が覚めるというお話・・・・。(笑)