<恐怖映画雑記>
トラウマ 鮮血の叫び
1994年公開! ダリオ・アルジェントの恐怖映画! 娘のアーシア・アルジェント主演! 初見は、レーザーディスクで!(懐かしい!)
今回、急に見たくなり、超久しぶりにそのレーザーディスクで2度目の鑑賞!?(笑)
DVDのレンタルはないし、中古は、プレミアがついてて、買うと高いので、とりあえず、この決断!!
残念ながら、スタンダードサイズ。 画面の左右がだいぶ切られていると思うけど、人物2人は、画面内にギリギリ収まっているし、ときおりパンするんで、違和感なし。でも、結局、監督とカメラマンの意図した構図には、なってないはずなんで、もう一度、オリジナルのシネスコサイズで見直す必要あり!! そう思ったほど、今回久しぶりに見て、初見のときより、だいぶ印象が変わりました! いやあ、これ、傑作ですよ!!(笑)
今までとは一味違う、円熟したアルジェントのテクニックが、十分堪能できて、非常に見応えあり!!
少なくとも、「スタンダール・シンドローム」より数倍面白い!(笑)
「スタンダール・・・」も先日見直して、再評価したんですが、それを超える怖さ、気色悪さ、面白さ!! トム・サビーニの残酷特殊メイクも冴えわたっていて、アルジェントの作品の中で、あまり目立つ存在になってない作品のようだけど、もっと、注目してもいいと思います!! 脚本もうまくて、間接的に事件に関わる少年の描き方が、見事に決まっているんで、感心しました!!
今回見直して、初めて気づいたんですが、アルフレッド・ヒッチコックとブライアン・デ・パーマの要素が非常に強かったこと!! 知らずに見たら、アルジェントの映画じゃあない!?って思うほど!?(笑)
まあ、殺しのテクニックは、「サスペリア2」のスケールアップ版で、間違いなくアルジェントなんだけどね。 ・・・でも、何かが、違うんです!!?? 不思議不思議・・・。
・・・・・・残念なのは、音楽! 「キャリー」のピナ・ドナジオと初めて組んだようですが、このコラボ、失敗してます!
ドナジオがスランプだったんじゃあないかと思うほど、効果薄の音楽・・・(普通だったら書き直し!?) アルジェントも忙しすぎて、音楽とダビングの細部まで、ちゃんと関われず、ほぼまかせっきりにしたんじゃあないかなあ?
そうとしか思えないほど、アルジェントらしくない、音楽の使い方!
聴きながら、このタイミングで、なんで、曲を流さないの!?とか、なんで、こんなに耳に残らない曲なの!? などなど、ゴブリン、エンニオ・モリコーネとは、まったく違う聴かせ方なんで、大いに不満。 ・・・それでも、映画的には面白いんで、大きなマイナスにはなってないんだけど、音楽が良かったら、もっともっと良くなっていたと思う!! もしかして、この作品がイマイチ埋もれてしまっているのは、音楽が悪いせいなのかも!?(笑)
ゴブリンの音楽で、再ダビングしてほしいなあああ。
アルジェントの資料本見ても、音楽への不満は書かれてないけど・・・。???
アクエリアス
1987年公開のイタリアの恐怖映画!
評価の高い作品だったので、前々から見たい見たいと思ってたんだけど、DVDがレンタルされてなく、中古DVD、ブルーレイも、プレミアがついて、意外に高くなっていたので、価格が落ち着くまで待っていたもの!
(マニア好みの恐怖映画は、すぐに中古の価格が高騰するので、要注意だなああ。
発売時の定価が多少高くても、買っておいたほうが、あとあと後悔しない。(笑))
今回は、奇跡的に、適正価格の新品ブルーレイをゲットできたんで、運が良かった!!
待望の初鑑賞!!
HDリマスター版で、映像が超きれいで、それだけでも〇!!(笑)
いやああ、面白かった、怖かった! これ、傑作です!
密室と化した劇場で、若い劇団員たちが、フクロウマスクを被った殺人鬼に、次々と犠牲になっていくショッカー!
これがデビュー作とは思えないほど、ミケーレ・ソアビ監督の演出は、スタイリッシュで素晴らしく、スプラッター描写も、出し惜しみなく、堂々と過激に、ちゃんと見せてくれるので、劇場で見てたら、もう観客はノリノリで拍手喝采してただろうなあって思うほどのサービスの良さ!!(笑) 観客の心を完全に掴んでます!! ひとつひとつのシーンの組み立て方、見せ方がうまい!!
ここの部分が一番大切で、恐怖演出がヘタなうえに、肝心なところを、なぜか見せない恐怖映画って、意外に多くて、失望させられることもしばしばなんですが、この映画は、合格!! サスペンス演出もうまいし、過激だし、見応えあって、最後まで、楽しめます!! 大満足!!
モンスター・パニック
1980年公開のモンスター映画! レンタルDVDで初鑑賞!
A級感のある真面目なストーリーと真面目なスターが出ているのに、時折、強引すぎる?(笑)B級感が入っていて、ラストは、もう、この手の映画定番のC級なショックシーンで幕を閉じる、なんか妙に引っかかる、居心地の悪い不思議な仕上がり・・・・。(笑) こういう映画、自分大好きなんだけど(笑)、素直に楽しめない違和感があって、・・・好きになれないなああ・・・・。
うーーーん、何と言っていいのやら・・・。
・・・・と、思っていたら、なるほどなるほど・・・。
どうやら、この映画、3人の監督が関わっていたようです!!(笑)
最初にマジメに撮った監督がA。 刺激が少なかったんで、残酷シーンを撮り足したのがB。
それでも、まだまだだったんで、Hなシーンを加えたのがC。(笑)
それぞれの感覚が、混ざり合ってたんで、バランスが悪くなってたというわけです!(笑)
笑っちゃうのは、肝心のモンスターが、着ぐるみ感丸出し!
仮面ライダーの怪人みたいです!(笑)
音楽は、ジェームズ・ホーナー!
ジョー・ダンテの「ピラニア」、ジェームズ・キャメロンの「殺人魚フライングキラー」、ジョン・フランケンハイマーの「プロフェシー/恐怖の予言」を足して2で割ったような映画でした。(笑)
ジョン・カーペンター ヴァンパイア最期の聖戦
1999年公開! 劇場公開時、忙しくて見逃していたジョン・カーペンター監督作品をようやく初鑑賞! DVDがレンタルされてなかったので、仕方なく中古DVDを購入したら、最近、奇跡的にWOWOWで放送! 見るんだったらハイビジョンのほうがいいやということで、WOWOW放送版で鑑賞しました。 で、見終わったあとに、DVDのほうに特典として収録されていた予告編と撮影風景、監督と出演者たちのインタビューを見て、完璧鑑賞としました!(笑)
驚いたのは、DVDの本編。 画面サイズが、ビスタサイズだったんですよ!! WOWOW放送版は、シネスコサイズだったので、DVDのほうは、画面の左右を若干カットしてます! なぜ??? でも、これはこれで、貴重なので、DVDを、買っておいて良かったかなと!(笑)
しかしながら、カーペンター作品としては、不満あり。
話は、悪くないんだけど、面白くなかった、ノレなかった一番の要因は、キャスティングミスだと思います!
肝心の吸血鬼のボスが、イマイチカッコ悪い! 撮影時のインタビューは、素顔だったんですが、こっちは、ものすごくかっこいいんですよ! 素顔はかっこいいのに、メイクするとダサい吸血鬼! これは、致命的だなあああ。
あと、ヒロイン。「ツインピークス」で、あの死体になってしまう美しい彼女なんですが、これも、きれいに撮られてない!! 美人に見えない!(笑) まだ、インタビュー時の素顔のほうが、美人なんですよ!
メイクと撮影、照明が悪いのか・・・・???
もっと早い段階で気づいて、軌道修正したほうが良かったかも?
他のカーペンター映画で、こんなこと感じたことは、一度もないので、不思議でしょうがないんだけど、最終的には、・・・ミスキャストということなんだろうなあああ・・・・!!??(笑)
あと、かなりのスプラッター描写があるんですが、それも前半だけで、クライマックスは、ぜんぜん大したことないんで興ざめ!(笑) 過激さがなくなってるんですよ!!
ラストも、ある意味、粋なオチで、本来、感動を呼ぶシーンなのに、ヒロインがいなければ成り立たないシーンのはずなのに、なぜか出てこなくて、わかりにくく、音楽もイマイチなので、モヤモヤした状態で、終わります。
ええええ、これで終わりかよ!?(笑)って感じ!!
・・・・・・誰が見ても、追加撮影が絶対、必要だったと思います!! きっと、時間と予算がなかったんだろうなああああ。 本当の理由は知らないけど、残念な出来に・・・。
この作品だけ、カーペンター映画の中で、埋もれてしまっているのも、見たら、納得だなああ。(笑) カーペンター痛恨の凡作!
ドールズ
1987年公開! 奇跡的にDVDがレンタルされてたんで、もう、待望の初鑑賞!
「死霊のしたたり」「フロム・ビヨンド」でうならせてくれたスチュアート・ゴードン監督の、なんと!人形が襲ってくる恐怖映画!
人形が襲ってくるっていう設定だけで、Z級っぽく、きっとつまんないだろうなああって思っちゃうんですが、この監督、やっぱハズレなしですねええ。いやああ、素晴らしい!!(笑) 見事な面白さで、全編見せきってくれます!! 起承転結もハッキリしていて、ラストもスッキリ! 監督の力技だなああ! アッパレ!
人形が襲ってくる特撮が、ある意味最高です!!(笑)
まったく陳腐に見えないところが、スゴイ!!(笑)
見終わってから、予告編を見たんですが、先に見てなくて良かったと思うほど、見せ場が網羅されてました!(笑) もし、見るつもりだったら、予告編は見ないほうがいいですね。
チャイルド・プレイ
2019年公開の最新作! 劇場で見逃したので、レンタルDVDで、初鑑賞!
実は、この有名なシリーズは1本も見てないんですよ!(笑) 見てないのにもかかわらず、いきなりこのリメイク版?リブート版?からの鑑賞! だから、オリジナルを超えているのか、比較できないので、まったくわからず・・・。(笑)
でも、単純に、楽しめました! 傑作といっていいかも!?(笑)
見ててうれしかったのは、70年代から80年代にあった恐怖映画の、わかる人にはわかる、あのノリがあるんですよ! この製作陣、只者ではないなあああと思いました!(笑)
これですよ、これ、映画はこうでなくっちゃあ!
意外にも?、R15指定なんで、予想どおり、過激な残酷シーンが満載! 子供たちが主役なのに、これらを堂々と見せる判断には、オドロキです!! しかも、本編だけではなく、子供たちが、自宅のTVで、「悪魔のいけにえ2」!を見てるシーンがあるんですが、そこに映るいくつかのシーンも超過激なスプラッターシーンなんで、ちょっとビックリ! やりますねええ、この映画!(笑)
また、あの「死霊のしたたり」に似た、すごく不謹慎なんだけど、大笑いできるブラックなシーンもあり、大満足! いやあああ、面白かったです!!
それでも、リメイク版とかリブート版は、オリジナルを超えられないと言われているので、近々、オリジナルを見てみようかと。
そういう意味だと、オリジナル版に、・・・超期待できますね!!??(笑)
悪魔の儀式
あの「ゾンビ」のジョージ・A・ロメロ監督・脚本・撮影・編集の初期の異色作!
1972年製作、日本未公開!
昔VHSソフトで見たことがあり、ロメロならではの巧みな編集にうなりまくり!!
今回DVDでの鑑賞!
超久しぶりの鑑賞だったけど、驚いたところは覚えているもんで(笑)、次に何が起こるのか、わかっていたので、初見よりかは、衝撃度は、少なめ。(笑)
ただ、初めて見る人は、ちょとビックリするかも!?(笑)
自分は、今回、昼メロドラマ!?として、見ちゃいました!(笑)
・・・というか、こんなに昼メロしてたんだあって、逆にそっちのほうで、驚きました!(笑)
初見のときは、まったく気づかなかったなああ。(笑)
・・・そうなんです。この映画、昼メロをベースに、無理やり、恐怖場面をくっつけたみたいな・・・、妙に違和感のある?作品なんです。
ましてロメロで、特徴のある演出なんで、そこだけ、妙に浮き上がっていて、変・・・?(笑) ・・・まあ、もともとロメロが撮るべき作品ではなかったのかもしれない・・・。
でも、演出とか編集はうまいんで、見てて、さすが!って思いますけど・・。
注目は、映画の基本ルールを無視した場面を発見!
会話シーンで、2人のそれぞれのカットが、イマジナリーラインを超えちゃってる!(笑)
意図的とは思えず、別々の日に、撮ったのか? だから、間違えちゃたのか?(笑)
2人が、同じ方向を向いて、会話してるカットバックなんです!(笑)
レガシー
1979年公開の恐怖映画!
昔TV放送で見たっきり! ブルーレイが出てるとは知らず、激安で売られていたのを偶然見つけ、すかさずゲット!(笑) 超久しぶりにまともな形で鑑賞! ほとんどの場面、忘れてました!(笑)
「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐(帰還)」のリチャード・マーカンドが監督!
当時大人気のキャサリン・ロスが主演。
・・・見てて思ったのは、これ、ダリオ・アルジェントが監督していたら、傑作になっていたんじゃあないかと何度も思いましたねええ。(笑) 展開の仕方もアルジェントっぽい。
恐怖映画は、演出がうまくないと、ダラーーーとしちゃって、ぜんぜん怖くならないので、得意な監督が作ったほうが絶対いいです! 見せ場にしなければいけない数々の恐怖シーン。R指定なんで、それなりに気色悪くがんばってはいたけど、アルジェント映画と比べてしまうと、イマイチ・・・。アルジェントだったらこうするだろうなああ!って、勝手に自分で想像して補足しながら見る必要がありました!(笑) この手が不得意な監督は、最初から不利なんだよなあああ。
でも、撮影は、お見事! 屋敷内の不気味さが、良く出てました!
キャサリン・ロスの魅力もGOOD!
ヒット性のある主題曲もいいし、その曲を生かした劇的効果満点の場面を見てて、さすが70年代の映画音楽!とうれしくなってしまいました!
エンドクレジットにドルビーシステムの表記あり。
モデル連続殺人!
1964年公開! 自分のトラウマ映画「呪いの館」!の監督マリオ・バーヴァのジャッロ映画! DVDで初鑑賞!
いやああ、お見事! 4回くらい、マジでビックリしました!(笑) 原色多用の不気味な色調、犯人捜しのミステリーもあり、ダリオ・アルジェントが多大な影響を受けたのも頷ける、ジャッロの原点!
ジャッロの面白さ!醍醐味!のすべてが、もうここにあり!!って感じで驚嘆しました!!
さらに驚くのは、古い映画なのに、けっこう過激な血みどろ特殊メイクがあること!! まったく手加減なし!!
当時の観客は、相当衝撃を受けたんではないでしょうか!! 今見ても、過激な残酷描写満載です!! 何度も顔をしかめちゃったほど!!
音楽は、これも「呪いの館」!のカルロ・ルスティケリ!
ただ、この音楽が、いかにも60年代風の音楽で、映画を古臭く見せてしまってるのは、残念。
でも、映像の切れ味は抜群で、洗練されてるんで、この映像にゴブリンの曲をかぶせても絶対に合う!! 自分、見ながら、頭の中で、ゴブリンの曲を流してみたら、うぉおおお、これ、アルジェントの映画じゃん!って思ったほど!!(笑)
いずれにしても、マリオ・バーヴァってスゴイ!と改めて思った、60年代を代表する恐怖映画の傑作の1本!!