日記 -25ページ目

2014 その3








「!!」






すぐさま反応した私は光のスピードで部屋を飛び出し玄関を出た。










「ドーーーン!パラパラパラ…」











私は、ただみとれた。








間隔も疎らで、数も少なかったけど





肌を刺すように冷たい、ピンと張り詰めた空気の夜空に打ち上げられた花火は、思わず息をするのも忘れるほど綺麗だった。








一瞬にして孤独な気持ちがどこかに飛んでいった。










幸せだ。幸せって一瞬だ。


花火と一緒だ。




幸せな気持ちは、幸せだった瞬間の記憶だ。




だから、幸せは一瞬だ。











寒さに耐えられず、途中で切り上げて家に入った。




茶の間に行くと母が




「花火どうだった?健はついさっき初詣行ったよ。アタシは寒いから行かないけどね。」






と話しかけてきたので「やっぱり冬の花火は違うわ!」と若干興奮気味に応えた。






さっきまでの変な意地はすっかり無くなり





「寿司、食べていーい?」と皿に寿司を山盛り乗せた。




寿司、鬼盛り。









我ながら現金だ。






プライドは無いのか。








うん、無い。









山盛りの寿司皿を持って部屋に戻り、ぱいかじ南海作戦の続きを観た。










最後泣いた。


最後の最後で泣かされた。




阿部サダヲだからってゲラッゲラ笑ってたけど。




油断してた。









またエンディングの星野源にやられた。





相乗効果。大人計画の相乗効果。









昔沖縄に一人旅した時に、ホテル着くなり大泣きして、過呼吸になりかけて怖くなって友人に電話したら「バカじゃないの」って笑われたことあったけど。






今思うと、仕事も辞めた後だったし それまで溜まってたものが、一気に溢れ出したのかなぁって。





浄化っていうかね。




南の島には、そういった不思議な力があるような気がする。








ぱいかじ南海作戦もそんな感じ。





観るだけで浄化されてくような感じがする。






画面から南国の風吹いてくるわけじゃないんだけど。






しかも観るごとに面白くなっていく。




1回より2回、2回より3回、と。






2014 その2











自分が寿司食べてる間に「なにこの人、実は食べたかったんじゃん!『温かいご飯が』とか何?その下手な芝居(笑)恥ずかしいよね、凄く恥ずかしいよね、こっちまで恥ずかしくなるよ。うわー食べてる、モリモリ食べてる」とか思われるなんて、屈辱以外の何物でもないじゃない。










寒い台所で足踏みしながら電子レンジを睨み、チンが終わると 取り出したご飯を茶碗に開け、もはや怒りと悲しみが八割を占めた頭で「おかず」を一生懸命考え、冷蔵庫にあったシャウエッセンを2本茹で、ご飯の上に盛った。
















2013年の年越しフード







白米



シャウエッセン2本
















泣ける。 我ながら泣ける。










この日の夕食は、死ぬ前に思い出す「私の夕飯メモリアルベスト3」に入るはず。











まさか茶の間でそれは食べれないので「借りてきたDVDあるからー」と一言言って部屋へ直行した。












台所から部屋に移動する間、ずっと「それでいいのか?お前本当にそれでいいのか!?」というセリフがずっと頭の中で連呼し続けた。












部屋に入ると、ぱいかじ南海作戦を観て泣きながら食べた。










時計を見たら23時45分









あぁ、もしかしたらこれは私史上最悪の年越しかもしれない。









昨日まであんなに温かで幸せな気持ちであったというのに…








何なんだこの急激な落差は。









私はこうやって一生ひとりで生きていくんだわ。もしかしたら、この先ずっとひとりで年を越すのかもしれない。誰とも「明けましておめでとう!」を言わず、ただひっそりと除夜の鐘を聞くんだわ。そして味のしない蕎麦をすするんだわ。






待てよ…


もしかしたら数年後にはブルーシートのテントの下で寒さに凍えながら年を越すのかもしれない…



蕎麦すら食べれないかもしれないうわーーーー!(泣)








(落ちたらとことんネガティブ)










私の顔面に死相すら見え始めたその時







「ドーーーン!パラパラパラ…」









花火が上がった。







時計を見た



0時丁度。










年明けの花火だった。





2014










年が明けた。







初夢は見…たような見ないような。








昨夜は、23時頃に仕事から帰って





茶の間に直行したら、弟が帰って来てて



「あらお帰り」と言おうとしてテーブルを見たら、唐揚げ、サラダ、寿司(ファミリーパック)があって







そこまではいいんだけど、寿司が3つしかなくて。真ん中にポンポンポンて、3つ。












奥さん3握りよ!


3握り!!











ファミリーパックなのに。









ぇえーこれどういうことだろ、普通もうちょっと残しておくよね?あれかな「きっとこの子は3つで満腹になるはず」とか思ってるのかな?えーまさか~(笑)なるはずないじゃ~ん(笑)こっちは年末年始、4連勤の勤労少女ですよ?あなた達の倍食べないと、死んじゃうかもしれませんよ?









そう思いながらも寿司については触れられず(小心者)








「そ、蕎麦たた食べた?」









とギクシャク気味に母に訪ねると「んー、まだ」と寿司には一切かすりもせず、しかもテレビを観たまま返されたので











「体冷えきってて?温かいご飯、食べたいから?ちょっとチンしてくる」と何故かカッコつけた感じで言って、台所に行くと「家出してやる!!」とか思いながら冷蔵ご飯をチンし始めた。











寿司3つだけとか…どんな顔して食えばいいんだよ!と思いながら、悔しさで今にも泣き出しそうなのをグッと堪えた。











すると茶の間から母が












「ちょっと何してんの!こっちに寿司がもう1パックあんだから、寿司食べなさいよ!」



















えっ?

















えっつ?


















あんのかいあったんかいだったら早く言えや!!













引き返せないじゃん。「温かいご飯が食べたい」なんてカッコつけた手前「やっぱりお寿司が食べたい」なんて、言えないじゃん。









「温かいご飯が食べたい」なんてただの強がりだったなんて知られたくないじゃん。恥ずかしいじゃん。プライドが許さないじゃん。