季語短歌25-6-2 | ひろちん。のエスキス

ひろちん。のエスキス

廣珍堂と同じひと

  先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。

 1,  = 納涼床(のうりょうゆか・すずみゆか) =

 鴨川の水の匂ひを含みたる納涼床に雪洞(ぼんぼり)灯る 


 2, = 黒南風(くろはえ) =

 目覚むれば障子はくたり緩みゐて暗さのままに黒南風ぞ来る 


 3, = 田植(たうえ・たうゑ) =

 今年また田植えで休む学生に教授はしばし空模様見る 


 4, = 麦飯(むぎめし) =

 麦飯の麦がだんだん増えてゆく米は5キロで5000円也 


 5, = 身欠鰊(みがきにしん) =

 口中に身欠鰊の記憶聞く北への旅を知らないひとは  


 6, = 伽羅蕗(きゃらぶき) =

 テエブルに御飯と伽羅蕗だけが乗り二人が笑ふアパートありき 


 7, = 紫陽花(あじさい) =

 花びらのひとつひとつが雨を受けふるり揺れなばひと過ぎゆけり 



・黒南風(くろはえ):暗くどんよりとした梅雨の長雨が続く時期に吹く湿った南風のこと。

・伽羅蕗(きゃらぶき):蕗(ふき)の茎を醤油や酒などで煮詰めた料理