季語短歌24-3-25 | ひろちん。のエスキス

ひろちん。のエスキス

廣珍堂と同じひと

  先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。

 1,  = 草餅(くさもち) =

 お隣のばあちゃんが作る草餅は指の皺から甘い匂いが 


 2, = 木蓮(もくれん) =

 街路樹の木蓮はまた咲き始む沼地を埋めた住宅街に 


 3, = 彼岸(ひがん) =

 無縁墓はくづれ土へともどりゆく彼岸の風はいよいよ温し 


 4, = 薺の花(なずなのはな) =

 校庭に薺の花は並びゐて仰げば尊しともに歌へり 


 5, = 土筆(つくし) =

 新人が朝イチ会議で声を出す土筆の如きベンチャー企業 


 6, = 比良八荒(ひらはっこう) =

 湖(うみ)沿いの果樹の手入れをする人の上着めくりて比良八荒は 


 7, = 花を待つ(はなをまつ) =

 コンビニのバックヤードで花を待つビールと酒とレジャーシートと 



・比良八荒(ひらはっこう):昔、近江比良大明神で比叡山の衆徒が法華八講を修した比良八講の行われる陰暦二月二十四日の頃、寒気が戻り比良山地から吹き下ろす冷たい強風。