ひろちん。のエスキス

ひろちん。のエスキス

廣珍堂と同じひと

  先週 X で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。

 1,  = 桜前線(さくらぜんせん) =

 各局が桜前線予想して液晶テレビも薄紅纏ふ 


 2, = 卒業(そつぎょう) =

 半世紀卒業アルバム開かずに熟成を知る硬い背表紙 


 3, = 夜桜(よざくら) =

 場所取りで疲れ果つるころ夜桜に皆は来たりて業務終はりぬ 


 4, = 春火鉢(はるひばち) =

 文机の横がなんだか寂しくて春火鉢へと炭ひとつ置く 


 5, = 落椿(おちつばき) =

 音を持つ花となりたる椿かなしづかな庭にいきなりに落つ 


 6, = 雪しろ(ゆきしろ) =

 学生の声に鴨川デルタにも雪しろの水眩しく流る 


 7, = 人事異動(じんじいどう) =

 あの女子は二十歳でここへ来たはずだ人事異動で課長となりぬ 



・雪しろ:山に積もった雪が暖気で急激に解け、泥などを含んで白く濁りながら川や野に溢れ出る雪解け水のことを指す。