二級ガソリン自動車整備士の鈴木博之です。ども。
年度末ですね~。
車検場混みますね~。
本日は三菱パジェロイオの車検整備。
どれどれ、まずはリフトに上げてみましょうか。
ん?
タイヤを外してみると、フレームの一部が変色して盛り上がってます・・・嫌な予感。
うっ、これは・・・サビ・・・か・・・?
点検ハンマーでコツコツ叩いてみると、ボコッという擬態語を発しつつハンマーが貫通しました。
ぐはっ(吐血)
フレームは車の骨格ですから、サビて折れたりすると、車体の形を保てなくなります。
なのでこれを放置して車検を受けると、下回り検査で検査員に指摘され、ほぼ「再検」となってしまいます。
再検になると、再検になった旨データベースに記録されてしまいます。
例えば、ブレーキのような重要保安部品の再検が続くと、
「ちゃんと整備してんのすか?」
と疑われ、陸運局から「監査」が入ってしまいます。
最悪は認証業務停止。
そうなったら仕事になりません。
さて、修理方法ですが、硬いアルミテープを張って、上から防錆塗料を塗っておけばOKだった時代もあったそうです。
しかし最近は、疑わしい所は検査員が点検ハンマーでガンガン叩くので、テープだと「バリッ」と破けてしまいます。そうなったら間違いなく「再検」。
なのでちゃんと「修理」しないとダメなんですね。
まぁ「当たり前の事をおやんなさい」という事ですな。
修理は「鋼板をフレームに溶接」することで行いますが、燃料タンクやガソリンの配管があると溶接は危険なので、ボルト止めでも良いようです。
で、今回どうやって直したかというと・・・
ホームセンターで鉄鋼板と、L字鋼を買ってきます。
それを切ったり、溶接したりして、フレームのサビの部分を覆うような部品を作ります。
コの字の形にしてフレームにはめ込むと言えばイメージが沸くでしょうか。
フレームはまっすぐではありませんので、フレームのカーブに合わせて形を整えます。
形を整えると言っても、それなりの厚さのある鉄材ですから、熱したり、叩いたり、グラインダで削ったりと、熱や鉄粉、切り屑との格闘になります。
そうしてできた部品をフレームに当てがい、通しボルトを通す穴を開けます。
穴を開けると言っても、フレームの中には外側からは見えない仕切りや凹凸があるため、穴を開ける位置にも気を遣います。
通しボルトを締め付けて部品を固定し、防錆塗料をたっぷりと塗りつけます。
防錆塗装はしたほうがいいみたいです。
修理箇所に水が入らないようにするという意味合いもありますが、塗料を塗らないと、検査員によっては「う~ん」と渋い顔をされる事があるんです。
再検の危険はできるだけ避けたいですからね。
フレームの修理が終わった時点で15時30分。
やばい、あと30分しかない。
速攻で陸運支局に行き、受付を済ませ、検査の列に並びます。
ここからが長いんです。
何せ年度末の週末ですから、検査を待つ車が長蛇の列なのです。
記録簿に記入したり、スマホで動画を眺めたりしながら待つこと1時間。
検査場に入ったのが16時30分。
車台番号、エンジン形式、灯火類、タイヤ、排気ガス、スピードメータ、サイドスリップ、光軸、ブレーキと順に検査され、最後に一番心配な下回り検査が行われます。
ところが。
最初の外観検査で検査員が私を手招きしています。
「リア左のタイヤ、はみ出してるね。再検だね。」
ぐはっ(吐血)
そ、そこで引っかかりましたか。
見れば確かに、リア左のタイヤだけフェンダーから微妙にはみ出しています。
「この車は、新車の時からはみ出すんで有名なんだ。」
検査員が気の毒そうに私に告げます。
タイヤがはみ出すような車を
世に送り出さんといて!
・・・ポリポリ。
他の検査項目はすべてOK。
気になっていたフレームのサビ修理箇所もOK。
しかしこの時点で17時。
どうする?
明日また来る?
いや、明日は年度末の週末。
何時間かかるか分からんぞ。
その時、ふと目に入ったのがスペアタイヤ。
よし、ダメもとでやってみよう。
速攻でR左タイヤをスペアタイヤに交換。
これでダメなら明日来るしかない。
再び車列に並ぶ。
流石にこの時間は列も短い。
検査員に再検箇所を再び測定される。
今度はギリギリOK。
やったー!
・・・しかし喜んでばかりはいられない。
車検不適合の車をお客さんには渡せないから、幅の狭いタイヤに替えてもらうしかない。
お客さんにとっては痛い出費だけど、こればっかりはどうしようもないですね。
久々に大いに行動力を発揮した一日でした。
オススメの防錆塗料。
下回りにまんべんなく塗ると
走行音が静かになるという効能も。



