・剣基本素振り
・組太刀4、5
剣の突きで、身体の中心を貫いていない学生が多い。
無重力の宇宙船の中を漂っている自分を想像してみる。
周囲に掴まったり、触ったりできる壁がない場合、
どうやって移動すればよいのだろうか。
仮にスプレー缶のような圧縮空気を吹き出すものを持っていたとすれば話は簡単で、
ロケットのように、行きたい方向と真逆にノズルを向けて空気を吹き出せば、移動は可能となる。
ここでもし顔の前でスプレーを吹いてしまうと、お腹を中心としてくるくる回ってしまい、
移動という目的は達成できなくなるだろう。
だから身体の中心を貫くようにスプレーを吹く(具体的には、お腹の前になるだろう)。
そうすれば身体が回転せず移動が可能となる。
剣の突きもこれと同じで、自分の身体の中心を貫くように突かなければならない。
剣先や柄頭がズレている、高いあるいは低い。
これでは、突いても相手のダメージにはならないし、
自分が崩れてしまうのである。
「剣はヘソから生えたように」
という言葉は、本質をズバリ突いているのである。
工学部合気道部は、どんどん外に出ないとダメ。
合気道部の中だけで稽古しているから、
先輩が知らない事は後輩も知りようがないのである。