完成した6B4Gシングル・アンプですが、今回は回路図と、試聴結果等について簡単に紹介します。

 

 

1.6B4Gの動作について

全く同じ特性の2A3のシングル・アンプでの自己バイアスでの動作例を規格表で見てみると・・

 

Ep:250V

Ip:60mA

-Eg:-45V(Rk:750Ω)

RL:2.5KΩ

Pd:15W

Po:3.5W

となっていますが、今回の本機の6B4Gの動作は・・

Ep:256V

Ip:49mA

-Eg:-49V(Rk:1KΩ)

RL:2.5KΩ

Pd:12.5W

Po:約3W

 

と、なっていて最大プレート損失(Pd)15Wの規格に対し、12.5Wと83%の軽い動作となっています。これは使用した電源トランスのB電源容量が120mAだったので、多少、B電流に余裕を持たせるために、軽い動作としました。その結果、アンプ全体の総電流は102mA位となっています。これにより少し出力は小さくなりますが、6B4Gにとっては長寿命設計となり、電源トランスの大きな過熱が防止できます。

 もう少しバイアス抵抗の値を下げて850~900Ω位にすればバイアスも少し浅くなり、ドライブも楽になるのですが、適当な手持ちの抵抗がなかったので2KΩ5Wをパラにして1KΩ10Wで良しとしました。そのため6SQ7-GTの1段増幅ではドライブ電圧が少し不足していますが、それでも十分な出力が得られます。

なお、6B4Gのバイアス・コンデンサーは適当な耐圧と容量のケミコンの手持ちがなかったので、150V22μFをパラで使用し44μFとしました。

 

2.電源回路について

B電源回路のチョーク・トランスは最低でも5H、できれば10Hは使用したかったのですが、使用したものは2.5Hしかなく、ハムの発生が心配だったので、B電源のデカップリング回路をW数の大きい200Ω抵抗とケミコンで1段増やしました。それにより電源トランスのB電源タップは350Vからで、電圧調整とケミコンへの突入電流防止のため、120Ωを整流後にケミコン前に入れました。

 6B4Gのフィラメントは6.3V1Aと2A3と比べるとAC点火ではハムが大きくなります。そのため、DC点火としました。平滑用のケミコン容量が2,200μFと少なく、電圧は6V、ハムバランサーも省略し24Ω抵抗2本で済ましていますが、ハムは全く聞こえません。

 なお、電源トランスのドライブ管用のヒーター巻き線がないので、6SQ7-GTのヒーターは、6B4Gのフィラメントと共用していますが、特に問題はありません。ここには6B4Gの49Vのバイアス電圧がかかっているため、6SQ7-GTにとってはヒーター・バイアスがかかっている状態になります。そのため、整流後のマイナス側をアースしてはいけません。

 

最終の回路は下記のとおりです。無帰還のシンプルな2段アンプです。抵抗は手持ちの関係でW数の表記のない抵抗は全て2Wと大きいものになっています。

 

 

3.試聴結果等について

 最大出力は約3Wで、その時の入力感度は0.9Vでした。出力1W時の100Hz、1kHz、10kHzの方形波(矩形波)を入れてオシロスコープで観察すると、無帰還アンプということもあり、低域、高域とも減衰が見られ、いわゆる「カマボコ特性」ですが、試聴した感じでは低域から高域までバランス良く、澄んだ綺麗な音です。

 使用した東栄変成器の出力トランスOPT-5Sは、コア材はハイライトで高級なトランスではありませんが、真空管アンプの音を十分楽しませてくれる、良い出力トランスだと思います。

 

※このアンプは、どなたかに使っていただきたいと思っていて、近いうちにメルカリ・フリマ、あるいはメルカリ・オークションに出品の予定です。落札される方がおられるのでしょうか・・・

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。