マタチッチのブルックナー交響曲ですが、前回は第7番について紹介しましたが、今回は第8番について少し書いてみます。
第8番と言えば、ブルックナーの交響曲でも人気のある曲で、名盤も多い。クナッパーツブッシュ、シューリヒト、朝比奈隆、ヨッフム、ヴァント、カラヤンなどなどあげればきりがありません。このブログで2021年07月23日にブルックナーの交響曲第8番の特集記事を投稿しているのですが、この時は、ライブラリーとして架蔵している74種類の演奏について簡単に★印で評価をしていますが、すべての演奏を記憶していることでもなく、思い出しながら適当に評価したものですが、好きな曲なので、あれから多分10枚以上は増えているかもしれません。
ブルックナー交響曲第8番ハ短調の名盤・名演奏 ( 74種類のライブラリーを全て紹介 ) |
HIROちゃんの手許にあるマタチッチの第8番は下記のとおり2種類ありますが、どちらも1975年と、1984年の来日公演でのNHK交響楽団との録音です。N響との他には、プラハ放送交響楽団と、トリノのRAI交響楽団との録音がありますが、トリノのRAI交響楽団の演奏については、独ブルックナー協会提供のダウンロード音源で、もとはイタリア国営放送制作のカセットテープという録音を聴くことが出来ます。この演奏をはじめ、マタチッチのブルックナーの第8番については、ブロ友のネコパパさん(yositakaさん)のブログで詳しく投稿されています。末尾にネコパパさんのアドレスを記しておきますので、記事から音源をダウンロードして聴いてみてください。
■NHK交響楽団/1975年来日公演
1975/11/26NHKホール・ライヴ録音 Altus
■NHK交響楽団/1984年来日公演
1984/03/07NHKホール・ライヴ録音 DENON
この項については、2015年1月10日に投稿した「マタチッチのブルックナー」の記事に加筆したもので、当時の感想とは変わっていません。
1975年盤も1984年盤もどちらも素晴らしい名盤・名演奏で、演奏時間もそれほどの大きな差はなく、基本的な演奏スタイルは同じでしょう。しかし、総合的にみると、最晩年の演奏とは言え、1984年盤をとります。マタチッチですが、この1984年3月7日、N響定演ライヴ翌年の1985年1月に亡くなっています・・・・
この第8番の演奏ですが、雄大、緊張、迫力、美、壮絶・・・単なる演奏というより、哲学的な演奏で、私にとって感動的な演奏です。弦の乱れや、金管楽器の音がやや硬いように感じる部分もあるように聴こえますが、特に第1、4楽章での迫力と雄大さ、第3楽章アダージョの天国的な美くしさ!・・・また、この演奏の特徴かもしれませんが、ハープのくっきりとした音が実に美しく聴こえます。これほどハープの音がはっきりと聴こえる演奏は少ないのですが、これは、マタチッチの埋もれがちなハープをしっかり聞かせようという意図だと思いますが、このハープがくっきりと聞こえる演奏は個人的にはとても感動的で大好きです。
第8番の正規録音盤は上記のN響との2種類だけです。第5番、第7番、第9番についてはチェコ・フィル盤があるのに・・なぜ第8番はチェコ・フィルとの録音をマタチッチは残さなかったのか残念でなりません。
■ネコパパさん(yositakaさん)のブログ
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マタチッチ指揮のブルックナー第8交響曲を、N響以外で聴こうとしたら。 - 児童文学と音楽の散歩道reload
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。

