メルカリで購入したロシア製の出力管6П1П-EB アンプの改造が終わり、EL84(6BQ5)/6R-P15 兼用のシングル・アンプが完成しました。写真を紹介します。電源ON/OFF表示のため、パイロット・ランプとして小さなネオン管を追加し取り付けました。また、エンブレムをPCでシールを作成して貼り付けてみました。(これは好みにより簡単に剝がせます)

 

 

 

 

 

 回路はEL84(6BQ5)の三極管接続としました。幸いEL84のシングルにおける三極管接続の自己バイアス抵抗ですが、規格表の動作例では270Ωとなっていて、取りだした6П1П-EBのバイアス抵抗と同じ抵抗値なので、そのまま流用しました。また、他の抵抗、コンデンサーについても、そのまま再利用することとしました。(50V100μFのうち1本は、リード線が短かったので交換しました)

 追加の抵抗として、今回は三極管接続ということで発振防止のため、出力管のスクリーン・グリッドとプレート間に110Ωの抵抗を入れました。できれば第1グリッドの入り口に1KΩ位の抵抗も入れれば良いのですが、手持ちがなく、今回は省略しました。ドライブ管は当初、手持ちの6BQ7Aや、6R-HH2などを使用するつもりでしたが、出力管にポピュラーなEL84(6BQ5)を使用したため、ドライブ管もポピュラーな12AT7を使うことにしました。ここの真空管は電圧配分は変わりますが、ラフに12AX7でも12AU7でも、そのまま挿し替えができます。他にも6201、12AV7、12R-LL3、5963、5965、5814、12AD7、などならそのまま挿し替え出来ます。

 

 なお、出力管についてはEL84(6BQ5)の他、6BQ5の改良球7189、7189A、また、放熱のため1番、2番ピンを繋いでいるため、6R-P15がそのまま挿し替え出来ます。これらのどの球を挿し替えても各部の電圧配分や出力は変わりません。

また、電源トランスの1次側が100Vではなく、110V規格のため、ヒーター電圧が6.3Vではなく6Vを少し切った5.8~5.9Vになっていますが、このくらいの電圧降下は全く問題ありません。むしろハムの軽減になるでしょう。

 三極管アンプだとハムが発生しやすく、B電源部にチョーク・トランスを使うことが多いのですが、傍熱管でもあり、またB電源部のケミコン容量も多いことから、ハムは全く聞こえません。(スピーカーに耳を押し当てても聞こえないレベルです)

 

末尾に回路図を示します。

 

配線にはラグ板を1個だけ使用しましたが、見た目にあまり綺麗な配線とは言えませんね。

 

 

回路図です。

当初、NFBを出力管の2次側から前段管のカソードに軽くかけてみましたが、音がやや引っ込んだように感じ、私の好みの音ではありませんでしたので、NFBは掛けないことにしました。

 


 只今、試聴中です。試聴は6BQ5が1本しかないので6R-P15で行いました。低域から高域までバランスが良く非常にクリヤーな音です。

 

 

出力は2W弱位ですが十分な音量です。また、片側だけ1本あった6BQ5を挿し替えてみましたが、音の変化は感じられず、左右の違和感はありませんでした。

EL84(6BQ5)の三極管接続の音がこんなに良いとは・・とあらためて感じたアンプになりました。

 

このEL84(6BQ5)/6R-P15兼用のシングル・アンプは、見た目も比較的きれいで、音も良いので近いうちにどなたかにメルカリをとおして出品したいと思います。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。