はじめに・・
このところ、終活の一つとして、これまで趣味として製作してきた真空管アンプや、多くの真空管、部品などをメルカリに出品し、処分を始めました。これまで真空管アンプだけでも28台を出品、全てご購入いただきました。しかし、中には製作してから相当の年月が過ぎたものや、汚れの目立つものも多く、出品にあたっては全てメンテナンスを行い、アンプによっては真空管を全て新品のものと交換したり、あるいは回路そのものを変更し、別の真空管アンプとして出品したものも多くあります。また、全て壊して、その部品を生かして新たなアンプを製作したりもしています。整理のつかない部屋には、まだ20台くらいのアンプが残っていますが、どのアンプを残すか迷っています。
WE300B、WE101L、211、45、2A3、71A、12A、VT-25(10)、801(VT-62)、811A、VT-52、42、6L6-GC、6CA7などなどのシングル・アンプやプッシュプル・アンプなどが、まだ20台位・・その中にはタムラの出力トランスや、インプット・トランス、中間トランスを使ったものも・・
最終的には数台だけを残し、近いうちにオークションにも出品を考えていますが・・?
というわけですが、まだアンプ作りは続けています。古いアンプを壊して新たなアンプを作ったりしていますが、メンテナンスしたり、改造したり、作り直しをしようとすると、これまでたくさん手元にあった多くのヒーター・トランスや、真空管を処分してしまい、新たにメルカリに出品されているものを購入するように・・(売らなければ良かった‥というのがたくさん・・)改造や新たなアンプの製作のため、部品取りも含めメルカリから購入する真空管や、部品取りに良さそうな真空管アンプを購入することが増えてきました。
前置きが長くなったのですが、最近、シングル・アンプ用の電源トランスや、出力トランスの部品取りのために、ロシア製の出力管6П1П-EB(6P1P)と6N2を使ったシングル・アンプをメルカリで購入しました。
部品取りが目的なのですが、一応音を出してみました。なかなか良い音がします。6П1П-EB(6P1P)という出力管は6AQ5相当管ですが6AQ5とは異なり9ピンのMT管なので6AQ5との挿し替えはできません。また、ドライブ管の6N2は12AX7の類似管ですが、こちらも12AX7とはピン接続が異なるのでそのまま挿し替えはできません。6N2のヒーターは4番、5番ピンで6.3Vですが、12AX7は4番、5番ピンでは12.6Vです。6.3Vで使う場合には4番5番を繋ぎ、9番ピンと使用します。
当初は、このアンプを部品取りに使おうと思い購入したのですが、ステンレス・シャーシでトランスも綺麗です。このまま使用しても良いし、転売しても売れると思いますが、出力管の6П1П-EB(6P1P)も、6N6もあまりなじみがありません。
そこで、この電源トランスの容量を生かして。6П1П-EB(6P1P)や、6AQ5と同じ特性のGT管6V6-GTを使って改造しようと作業を始めることに・・
作業①
まずは裏蓋をはずして回路を見てみます。
意外とすっきりとはしていますが、中国製?です。配線はラグ板は使用せず、空中配線が目立ちます。ヒューズ・ホルダーは付いていませんし、電源ONを示すパイロット・ランプもついていません、
このアンプの回路図を起こしてみました。
この回路定数ならば、単純に出力管を6V6-GTに変更するだけでOKです。
作業②
真空管を全て変更するために、配線を電源部と入力部を除いて、抵抗や、コンデンサーを取り除きました。さて、GT管に変更するにはシャーシの出力管の穴を大きくしなければなりません。ところがこのシャーシの材質がステンレス!・・で非常に硬い!・・ステンレス用のドリルを使っても穴あけは大変、しかも穴を広げたりするヤスリも役に立ちません。なので6V6への変更は断念・・
そこで思いつく9ピンのMT管でこの電源容量でできる出力管を探しました。テレビの偏向用で6RA9が何本か残っていたので、これにしようかとしたのですが、これだと出力は1Wちょっとです。6BQ5(EL84)を3極管接続にして使用すれば2W弱の音の良いアンプができる!・・これに決めた!・・ところが東芝製のHi-S管の通則用6BQ5が元箱入りの新品で16本持っていたのですが、全てメルカリに出品して売ってしまい。手元に6BQ5は全くなし・・
ところが、最近、使う予定もあまりないのに安価で出品されていた6R-P15を見つけ衝動的に購入。これがあった。しかもHi-Fi用です。
実は6R-P15という出力管は6BQ5(EL84)の特性とほぼ同じ出力管でピン接続もG1の1番と2番ピンを放熱のため、繋ぐようなっていますが、6BQ5の1番ピンはICなので、そのまま挿し替え出来るので、6R-P15に変更することにしました。
作業③
前記のとおり、電源部と入力部を残し配線をはずし、シャーシ内にヒューズを付けました。また、電源ON/OFF表示用に小さなネオン管を付けました。たったこれだけの小さな穴ですが、ステンレスに穴をあけるのは大変でした。
配線は簡単なのですぐに終わるのですが、今日はここまで・・・
6R-P15の三極管接続の音は、どんな音だろうか?
では、今日はこのへんで・・・HIROちゃんでした。