今回、コンパチブル・アンプに全面的に作り直した、コンパクトなシングル・アンプですが、回路図等を紹介します。
※トランスカバーはプラスチック製のものを被せただけの仮です。
ここは金属製のものにしたいですね。
6F6-GTの場合
回路は、シンプルなシングル・アンプです。前回投稿したように、改造前のアンプに使用していた電源トランスのB電源の容量が80mA用ですので、6F6-GTや、6V6-GTには容量が少し足りません。そのためプレート電圧を下げ、電流も少なくして非常に軽い動作にしました。そのため、6K6-GTもそのまま挿し替えが出来るコンパチブル・アンプになりました。
電源部の回路ですが、元々、今回使用した山水の電源トランスPT-80BのB電源はブリッジ整流(全波整流)用です。整流用の真空管を使う場合には、2個のシリコン・ダイオードとの併用でブリッジ整流は簡単にできるのですが、今回は半波整流としました。半波整流でも電源トランスのウナリや、ハム音は全くありません。出力管が3極管ではなく、また傍熱管なのでチョーク・トランスは使用せず、1KΩの抵抗を使いました。ここでの1KΩでの電圧降下は約60Vあり、抵抗が熱くなります。10Wあれば大丈夫ですが、かなりの過熱があるので、ここは20Wのセメント抵抗を使いました。
回路図です。
※各部の電圧は6V6-GTを使用した場合の電圧ですが、6F6-GTでも、ほぼ同じ電圧配分になります。なお、我が家の100Vは1日の電圧変動が大きいため、表記電圧は参考値です、
残念ながら6K6-GTは手持ちがないので6F6-GTと、6V6-GTで試聴しました。 6F6-GTはNEC製、6V6-GTは東芝の通則用6V6-GT、それにカーボンスートされた中国製の6V6-GTです。前述のように軽い動作のため、出力は6F6、6V6とも約2Wですがパワー不足は感じられません。十分な音量です。
音の違いですが、駄目耳のためあまり音の違いがわかりません。どれも良い音に聞こえます。それでも6F6-GTはストレートな音、6V6-GTは、やや余韻が感じられる音でしょうか・・
音には聴く方の好みもあるので、どちらが良いかとは判断できません。また、国産の6V6-GTと、中国製の6V6-GTの違いですが、音の違いはほとんど感じられません。ある有名なオーディオ評論家が「中国製の出力管は、どこか中国的な音がする」とオーディオ雑誌に書かれていましたが、「中国的な音」って、どんな音なのでしょうか? このような音の評価をするオーディオ評論家は失格でしょう。
前回までの投稿記事です。
6K6/6F6/6V6 兼用 シングル・アンプの製作(2)完成しました。只今試聴中・・・
では、今日はこのへんで・・・HIROちゃんでした。