今年に入ってから3回目の心臓手術など、健康に不安が出てきたことから、中学生時代から約60年間、真空管アンプ作りを趣味として続けてきましたが、終活の一環として、これまで製作したアンプの中で残してあるアンプが相当あるため、何台かを残しメルカリに出品し、処分することにしました。(そのうちオークションへの出品も考えています)これまでプリ・アンプを含め10台以上のアンプを出品し、すべて完売しています。この投稿の前に紹介したRCAの送信管843シングル・アンプも昨日、売れました。

 終活とは言ってもボケ防止のためにも、アンプ作りをやめたわけではありません。真空管もだいぶメルカリで処分しましたが、まだまだ手元にはあります。また、これまで作っては壊し、作っては壊したアンプの残骸も結構多くあります。そのような壊したアンプのシャーシを再利用したり、出来るだけ残っている真空管や部品を使ってアンプ作りを続けられればいいなと思っています。

 

と、いうことで今回はメルカリで中国製の300Bを2本購入したので、完成してからメルカリやオークションに出品することを前提とした300B/2A3兼用のコンパチブル・シングル・アンプを作ることにしました。

 

さて、まずは再利用のシャーシ探し・・かなりの残骸シャーシがありますが、中には電源トランスが付いていたり、配線の一部がそのまま残してあるのもあります。

そんな中から選びだしたのが、リードのボンネット付きシャーシMK-400を使用したVT-52のトランス結合アンプの残骸、このアンプに使用していた出力トランスのタンゴのFW-50-7は、現在、送信管のUV-211に転用、中間トランスのタンゴNC-15は45/2A3/VT-52/6A3/WE300Bなどに挿し替え可能なトランス結合のコンパチブル・シングル・アンプに転用しました。

しかし、電源トランス、チョーク・トランスは、そのままで配線もほとんど残っていたため、これを利用することにしました。

 

 

中間トランスNC-15の取付穴が大きいので、ここをどうするかが今回のポイントです。ここに出力管を少し沈めてソケットを付けて、横に左から整流管、出力管、ドライブ管(ST管orGT管)、出力管、ドライブ管・・と並べる配置や、NC-15の穴にバイアス電圧監視用の電圧計を付けたりと考えたのですが適当な100V位の電圧計がないので、これはあきらめました。

また、シャーシの穴の開いている部分を大きく長方形に切り取り、アルミ板を新たに取り付けて、真空管の配置に合わせ穴を開けなおすことも検討しましたが、大掛かりできれいにシャーシを切り抜くことも困難なことから、これもあきらめ・・このままの穴のまま作ることにしました。

 

今回の製作にあたっては出力トランスはストックしてあった新品を使用します。東栄変成器のOPT-11Sです。

 

 

このトランスはバンド型の普及品ともいえるトランスですが、類似のOPT-10Sでは低域から高域までバランスのとれた素晴らしい音でしたので、このOPT-11Sも期待できます。このトランスの規格を東栄変成器のホームページからコピーしました。

 

バンド型・ラグ端子タイプ
=OPT-11S=
2.5kΩ-3.5kΩ:4Ω-8Ω
(5k)Ω-(7k)Ω:(8)Ω-(16)Ω
出力10W/100Hz
1次許容量DC電流 120mA(MAX)推奨90mA
1次巻線抵抗 257Ω±5%(20℃3.5KΩ)
=適応真空管=
71A・45・2A3・50・300B・EL34・6550
6L6・6V6・6BM8・6BQ5・KT66・KT88・その他

 

今回のアンプには十分な出力トランスだと思います。バンド型なのでアルミ・ケースを利用してトランス・カバーとします。また、ドライブ管はST管かGT管にしたかったのですが、MT管の穴をそのまま使うことにしました。

NC-15用に開いていた大きな穴ですが、目隠しのため、古い不良となった電解コンデンサーのアルミ表面を磨いて黒の塗料でスプレーしたものをダミーとして取付、穴をふさぎました。(トランスの取付ネジ穴は新たなネジでふさぎました。

 

 

このような感じになりました。

 

 

部品の取付は終了したので、配線が残っていた電源部回路を見直し、配線をやり直しました。

なお、2A3と300Bのフィラメントは2.5Vと5Vの電圧に切り替えますが、5Vの端子がないので6.3Vに2.2Ωをパラにした1.1Ωをシリーズにして5Vを得ることにしました。

※300Bのフィラメント規格は5V1.2Aなので・・

(6.3V-5V)÷ 1.2A =1.08333Ω ≒ 1.1Ω 

 

 

 

今日は、ここまで・・・明日中に完成かな?

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。