今回も「名指揮者の名盤・名演奏」の番外編として、「もう少し長生きしてほしかった名指揮者と名盤」の6回目としてHIROちゃんの架蔵している音盤ライブラリーから今回は、イシュトヴァン・ケルテスについて紹介してみます。

 

イシュトヴァン・ケルテス 1929-1973年

※下記はタワーレコードの通販サイトからコピベしました。

指揮者。1929年ハンガリーのブダペスト生まれ。73年没。ブダペストのリスト音楽院で指揮をショモジーに師事し、ヴァイオリンと作曲も学ぶ。53年ジュール歌劇場の指揮者となり、55年にブダペスト国立歌劇場の副指揮者に就任するも、ハンガリー動乱で亡命。アウグスブルク歌劇場指揮者を経て、64年からケルン市立歌劇場の総監督を務め、65年から3年間ロンドン響の首席指揮者を兼任。音楽界を背負う才能に恵まれていたが、遊泳中に水死。

2012/08/30 (2013/05/24更新) (CDジャーナル)

 

  HIROちゃんが初めてケルテスという指揮者のレコードを購入したのは、今から40年以上前、東芝EMIから発売されていたセラフィムの1,300円廉価盤LPレコードでした。

 

・ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58

   ピアノ:ハンス・リヒター=ハーザー/フィルハーモニア管弦楽団

   指揮:イシュトヴァン・ケルテス

   ※カップリング曲の第3番の指揮はカルロ・マリア・ジュリーニ

 

 

  この録音は、1960年でケルテスがまだ有名でなかったころの録音です。リヒター=ハーザーのピアノも素晴らしいのですが、ケルテスの指揮が更にこの演奏を素晴らしいものにしています。

 

  さて、正直、HIROちゃんの架蔵しているケルテスの音源の数はそれほど多くはないのですが、次の音盤を名盤としてあげたいと思います。

 

アントニン・ドヴォルザーク

 交響曲 第9番 ホ短調 作品95《新世界より》

  ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 録音: 1961年

 

 

 ウィーン・フィルを指揮したこの演奏は、ケルテスの才能を世に知らしめた名盤ともいえる有名なものです。 とにかく迫力あるこの演奏には驚きました。特にティンパニの響きは鮮烈で圧倒されます。当時、あまり馴染みの無いケルテスがVPOに、これほど完全に思い通りの演奏をさせたこと自体、驚きです。 

 

・モーツァルト:交響曲&管弦楽曲集

<DISC1>
1. 交響曲 第33番 変ロ長調 K.319、録音:1962年
2. 交響曲 第39番 変ホ長調 K.543、録音:1962年
3. セレナード 第13番 ト長調 K.525

《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》、録音:1963年
4. 行進曲 K.408 (383e)  
録音:1963年
<DISC2>
5. 交響曲 第36番 ハ長調 K.425 《リンツ》、録音:1963年
6. 交響曲 第29番 イ長調 K.201(186a)、
録音:1972年
7. 交響曲 第35番 ニ長調 K.385 《ハフナー》録音:1972年
<DISC3>
8. 交響曲 第25番 ト短調 K.183 (173dB)、録音:1972年
9. 交響曲 第40番 ト短調 K.550 録音:1972年
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

 ケルテス&ウィーン・フィルがDECCAレーベルに録音したモーツァルトの交響曲全7曲と、管弦楽曲2曲を集成した3枚組。前記の「新世界」に続くDECCA2作目の録音となった1962年の第33番、第39番から亡くなる約半年前までに録音されたものです。

 これらのモーツアルトは、ドヴォルザークと並び、ケルテスを代表する名盤のひとつといえるでしょう。テンポはいずれの曲も中庸で自然、バランスが良く安定感があります。瑞々しさや透明感もあり、美しい演奏だと思います。

 

 不慮の事故さえなければ、現代の巨匠の一角に名を連ねていただろうとも言われたケルテス。まだまだ多くの曲をウィーン・フィルなどと共に演奏してもらいたかった指揮者ですね。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。