今回も「名指揮者の名盤・名演奏」の番外編として、「もう少し長生きしてほしかった名指揮者と名盤」の2回目としてHIROちゃんの架蔵している音盤ライブラリーから、今回は次の3人の指揮者について紹介してみます。

 

エドワルド・ヴァン・ベイヌム 1901-1959年

  メンゲルベルクの後を継いでコンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者となり、その後はロンドン・フィルや、ロサンゼルス・フィルの常任指揮者も兼任していましたが、心臓病のため58歳で急逝した指揮者です。 DECCAとフィリップスにコンセルトヘボウ管弦楽団を指揮した多くの録音を残しましたが、ステレオ録音は少ない。HIROちゃんの架蔵している音源の数はそれほど多くはないのですが、その中でもブラームスの交響曲全4曲が素晴らしい。中でも第1番はフィリップスに録音したステレオ盤もありますが、1951年に録音したDECCA盤が素晴らしい。エネルギッシュな演奏で、特に第1楽章、第4楽章など熱気と迫力を感じるスケールの大きな名演。モノラル録音ですが音は聴きやすい。下記の写真はキングレコードから発売されていたMZ番シリーズの廉価盤LPレコードです。

 

 

  ベイヌムのブラームス交響曲は全曲聴けるのですが、なぜかベートーヴェンについては、知る限り交響曲では第2番、そして序曲集くらいでしょう。ベートーヴェンの交響曲は録音してほしかったですね。

  また、ブルックナーの交響曲ですが、第5番、第7番、第8番、第9番のCDを持っていますが、いずれもモノラル録音、多少地味な演奏ですが、正統的な演奏で、これらの曲もステレオで録音してほしかった。

 

フランツ・コンビチュニー 1901-1962年

  ベオグラードでリハーサル中に61歳を目前に死去した指揮者で、初めはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でヴァイオリンを弾いていましたが、1927年に指揮者に転身。1949年から生涯、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の常任指揮者の地位にありました。

  コンビチュニーと言えば、HIROちゃんにとっては60年前の中学時代に初めて買ったLPレコードが、コンビチュニーのベートーヴェン交響曲第9番「合唱」でした。 1959年から61年に録音されたスタジオ録音のベートーヴェン交響曲全曲は、今でも新鮮さがあり重厚で堅実な演奏、しかもステレオ初期の録音ですが音も良いのがうれしい。手元には1960年代に日本ビクターから発売されていた、当時1,200円のフォンタナ盤や、1970年代初めの頃に発売された1枚900円のグロリア・シリーズのLPレコードで全曲が手元にありますが、CDでもダブリで結構持っています。下記の写真はベートーヴェン交響曲全9曲のほか、シューマンの交響曲全4曲や、管弦楽、バッハの作品などを収めたお買い得BOXの写真です。

 

 

 そのほか、ブルックナーの交響曲など多くの録音がありますが、60才は指揮者としては円熟期で短命でした。まだまだ活躍できた指揮者の一人ですね。

 

アンドレ・クリュイタンス 1905-1967年

   ベルギー生まれのフランスの指揮者ですが、1949年パリ音楽院管弦楽団の常任指揮者に就任。フランス音楽を得意としていましたが、フランスの指揮者として初めてバイロイト音楽祭に登場、ドイツ音楽でも高い評価を受けていました。

 パリ音楽院管弦楽団と多くのフランス音楽などをEMIで録音していますが、ラヴェルや、ドビュッシーなどの繊細で色彩感のある音楽では管楽器の音色も魅力があります。

  下の写真は「クリュイタンスの芸術」と題したシリーズの1500円のLPレコード「ラヴェル管弦楽全集」の中の1枚です。

 

 

  他では、フィッシャー・ディースカウ、アンヘレスと共演のフォーレの「レクイエム」が名盤として有名ですね。この曲は全曲を何回かアマチュア合唱団にいたときに歌った経験があるなど、数あるレクイエムの中では大好きな曲で、20枚以上の多くの音盤を持っていますが、このクリュイタンスの演奏は、個人的にはあまり好みません。

  また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との「ベートーヴェン交響曲全集」はカラヤンより早く、ベルリン・フィルとしては初の全曲録音でした。第3番や、第5番、第7番など奇数番号の演奏はあまり高く評価されない方が多いようですが、これらの曲も落ち着いてはいるもののスケールの大きな名演奏だと思います。HIROちゃんの手元にはCDのBOXのほか、東芝EMIから発売されていたセラフィム盤の廉価盤LPで全9曲を持っていますが、中でも下記の第6番「田園」がお気に入りの名盤です。

63歳で逝去、まだまだ活躍ができた指揮者のひとりですね。

 

 

あと、2回くらいこの番外編、投稿したいと思います。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。