現在、「名指揮者の名演・名演奏」と題し、クナッパーツブッシュについて投稿していて、次回はブラームスの作品について書こうとCDを取り出し聴いていたのですが、音の悪いモノラル録音が多く、聴くのにも少し疲れてしまい、「名指揮者の名演・名演奏」については少しお休み・・・ 少し癒しの音楽でも聴こうと取り出したのが、フンメル、ハイドン、ヴィオッティの3人がそれぞれ作曲した「ピアノとヴァイオリンのための二重協奏曲」の3曲です。

 

【曲目】
フンメル

 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲ト長調 Op.17
ハイドン

 ヴァイオリンとピアのための協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6
ヴィオッティ

 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲イ長調 G.51

【演奏】
 セルゲイ・クリロフ(ヴァイオリン)
 ステファニア・モルモーネ(ピアノ)
 ヴラディスラフ・チャルネツキ(指揮)
 プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団
【録音】 1999年

 

 

 実は、このCD、1枚2,371円とHIROちゃんにとっては少々お高いのですが、タワーレコードの通販サイトで「お取り寄せ」の商品になっていたもの。今年の1月に注文してもなかなか入荷せず、「入荷の見込み無し」ということで自動的にキャンセルとなったのですが、その後、3月末ごろサイトを見ていたら「在庫ありの表示」となっていたので、再度注文し、入手したCDです。(それくらい欲しいCDでした)

 

 なぜ、このCDが欲しかったかというと、フンメルと、ヴィオッティの2曲については、下記のLPレコードで持っているのですが、2曲ともお気に入りの曲のため、他の演奏も聴きたくて探していたものです。あまり有名な曲ではないので、発売されている音源もほとんどありません。

 

 下のLPは1970年代に日本コロンビアから発売されていた「ダイヤモンド1000シリーズ」の中の1枚。 VOX原盤の録音です。この1,000円盤LPレコードは、大学時代にアルバイトをしていた東京の武蔵小山商店街のレコード店の店長のお薦めで購入した、思い入れのあるレコードです。

この録音では有名なヴィオッティの「ヴァイオリン協奏曲第22番イ短調」とのカップリングです。

(MS-1087-VX)

 

 こちらのLPもVOX原盤で、ワーナー・パイオニアから1980年代?に発売されていた「失われし調べを求めて」シリーズのもの。当時2,000円の価格でした。同じフンメルの「ピアノ協奏曲イ短調」とのカップリングでした。

(H-6008V)

 

 今回、最初に紹介したCDですが、聴きたかったヴィオッティと、フンメルの他、これまで聴いたことのないハイドンの二重協奏曲もカップリングされていて嬉しくなりました。

3曲とも共通している点としては、モーツアルトの初期のピアノ協奏曲を連想するような優雅な曲となっていることでしょう。

 

 フンメルの二重協奏曲ですが、CDジャケットの表記を見てみると「 Concerto  for  piano、violin  and  chamber  orchestra 」となっていて、小編成のオケで演奏されますが、管楽器も華やかさを添えています。

 第1楽章では軽快な序奏から始まります。とても親しみやすい明るく軽快な旋律で、ヴァイオリンとピアノの掛け合いが優雅です。第2楽章も明るい旋律のアンダンテ・・また、ピアノが軽やかなロンド主題を弾き始める第3楽章ですが、モーツアルト的なタッチで時折、ロマンティックなフレーズも聞かれます。全体をとおして、とても明るい軽快な曲です。曲に深さはあまりないものの、心がウキウキする感じの曲想と言えます。

 

 ハイドンの二重協奏曲ですが、この曲を聴くのは初めてです。

CDジャケットの表記を見てみると「 Concerto  for  violin  piano  and  string  orchestra 」となっていて、ピアノよりヴァイオリンのほうが先に表記されています。また、オーケストラは弦楽器だけで演奏されます。

全体として構成はしっかりとした感じで、第1楽章、第3楽章ではハイドンらしい明るく華やかさが目立ちますが、第2楽章のラルゴでは落ち着いた深さも感じられます。

 

 ヴィオッティの二重協奏曲ですが、こちらは、「 Concerto  for  piano 、violin  and  string  orchestra 」、オーケストラで管楽器は聞かれません。ヴィオッティらしい優雅で親しみのある旋律の曲で、とてもお気に入りの曲です。オーケストラの和音から始まり、親しみある旋律が流れます。ピアノと、ヴァイオリンとの掛け合い部分がとても美しい曲で、カデンツァでみせるヴァイオリンと、ピアノの掛け合い部分も華やかで聴きどころのひとつといえるでしょう。

この曲は、演奏時間15分程度の2楽章の曲ですが、その第2楽章でも華やかなロンド、ピアノ部分での装飾が多く聞かれる、明るい晴れやかな楽章となっています。

 

 ベートーヴェンの交響曲など重厚な曲も好きですが、時には気軽に聞ける明るく軽快なこのような曲を聴くと、気持ちまで明るくなり、癒されますね。

モーツアルトがお好きで明るく軽快な曲がお聞きになりたい方には、おすすめの曲です。

 

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。