今回は、「フルトヴェングラーの名盤・名演奏⑨」としてフランスの作曲家セザール・フランクの「交響曲ニ短調」について紹介します。
ライブラリーとしてHIROちゃんの手元には次の2種類があります。
①ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1945年1月29日
ウィーン,ムジークフェラインザール(ライヴ) CD
②ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1953年12月14-15日 DECCA セッション収録 LP
①の1945年のライヴ盤は「フルトヴェングラー/ドイツグラモフォン・デッカ録音全集」
CD34枚+DVD1枚のBOXの中の1枚。
②の1953年のDECCA録音のLPレコードは、1970年代にキング・レコードからロンドン盤として発売された「ロンドン不滅の名盤シリーズ」(MZシリーズ)の1,200円の廉価盤です。このLPは、レコード店でアルバイトをしていた大学時代に購入したもの。
この交響曲はフランクの唯一の交響曲で、循環形式で全曲を通して主要主題が展開していく3楽章の交響曲です。フランスを代表する交響曲ですが、正直、このフランクの交響曲を聴くことはあまりありません。カラヤンや、クリュイタンス、パレー、カンテルリなど10種類くらいの音盤は手元にあると思いますが・・ 今回の投稿を機会に約50年ぶりに、このフルトヴェングラーの演奏を聴いてみました。
1953年盤ですがDECCAによるセッションで音質は良好です。全体的にオルガン的な重厚なオーケストラの響きが随所に感じられるスケールの大きな演奏。第2楽章では情緒的に歌う部分もありますが、曲全体としては「暗さ」が浮き出た演奏という感じ・・
1945年盤は大戦中最後の演奏会でのライヴ録音。戦争中の演奏ということもあるのでしょうか、壮絶さを感じます。当時のライヴ録音ということを考えれば、生々しく比較的聴きやすい音ですが、やはり鑑賞するならば1953年盤を選びます。
前記のように個人的には、しょっちゅう取り出して聴く曲ではないのですが、1953年盤は名盤でしょう。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。