今回もだいぶ前回の投稿から空いてしまいましたが、「名指揮者の名盤・名演奏」の37回目、オットー・クレンペラーの8回目です。今日は、シューベルトの交響曲について少し書いてみます。

クレンペラーのシューベルトについては第8番の「未完成」などについては多くの録音があるようですが、HIROちゃんのライブラリーで架蔵しているのは、下記の音盤だけです。第4番はメンブランのBOXからのCD、第5番、第8番、第9番もCDですが、このうち第5番と第8番「未完成」は、東芝EMIのLPレコード(EAC-40065)でも持っています。他にベートーヴェン交響曲第5番との組み合わせのLP(AA-8081)があります。

 

交響曲第4番ハ短調 「悲劇的」

 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

 1957/02/07 ライブ録音

交響曲第5番変ロ長調

 フィルハーモニア管弦楽団 1963年録音

交響曲第8番ロ長調 「未完成」

 ①フィルハーモニア管弦楽団 1963年録音

 ②ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

   1968/06/16 ライブ録音

交響曲第9番ハ長調 「ザ・グレイト」

  フィルハーモニア管弦楽団 1960年録音

 

 

 

 

 これらの中から第8番「未完成」ですが、クレンペラーは生涯の中で数多くを指揮した曲のようで、残っている録音も多いとのことですが、手元にはフィルハーモニア盤(1963)と、ウィーン・フィルハーモニー盤(1968)の2種類だけです。

 フィルハーモニアとの演奏ですが、ウィーン・フィルハーモニー盤と比較すると、特に第1楽章のテンポは速目です。表情は控えめでストレートに感じます。少し堅固で重い演奏ですがキレもあります。第2楽章では木管楽器が浮き出て美しい演奏です。

 1968年盤のウィーン・フィルとの演奏ですが、ウィーン祝祭週間でのコンサート・ライブでウィーン・フィルとの最後の演奏会となったもので、録音はステレオです。

 フィルハーモニア盤と比べると第1楽章は、かなり遅いテンポですが、全体的にフィルハーモニア盤ほどは重くはありません。美しさが目立つのはやはり第2楽章で、特に木管の音がきれいで、珠玉の名演と言えるでしょう。

クレンペラー自身も、この演奏には満足したようで、曲が終わると同時に「シェーン(素晴らしい)」という言葉を発し、録音でもはっきり聞こえます。

 

 第9番「ザ・グレイト」は、曲の構成も大きいためか、壮大さがあります。がっしりとした存在感のある重厚でバランスの取れた演奏でしょう。これは名盤。

 第5番は、シューベルトの交響曲の中ではHIROちゃんの好き曲です。もともと明るく始まる第1楽章の曲ですが、全体的に自然で躍動感がある演奏です。

 第4番も好演ですが、モノラルによるによるライブ録音で、緊張感や臨場感はあるものの、音はあまりよくありません。

 

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。