少し間が空いてしまいましたが、今回は「名指揮者の名盤・名演奏」のエルネスト・アンセルメの3回目で、フランス音楽を中心に簡単に書いてみます。
アンセルメは前回投稿したように多くの録音を残していますが、HIROちゃんの持っているライブラリーは、多くはありません。ベートーヴェンとブラームスの交響曲全集は、曲が好きなのでCDを購入しましたが、それ以外はCDの買い直しは2、3枚で、ほとんどは当時1枚1,300円の廉価盤LPレコードです。個人的にストラヴィンスキーは聴いても他のロシアの作曲家の作品はあまり聴きませんし、フランス音楽もラヴェルや、ドビュッシーなどが中心で、多くは聴かないので架蔵枚数も少ないのです。
ストラヴィンスキーは前回紹介しましたが、そんな少ないアンセルメのフランス音楽やロシア音楽ですが、残りの架蔵音源は次のとおりです。
■ラヴェル/歌劇「子供と魔法」(全曲)
スイス・ロマンド管弦楽団 他 GT9192
■ラヴェル/歌劇「スペインの時」(全曲)
スイス・ロマンド管弦楽団 他 GT9246(モノラル)
・ラヴェル/ボレロ
・ラヴェル/ラ・ヴァルス
・デュカス/交響詩「魔法使いのでし」
■リムスキー・コルサコフ
交響組曲「シェエラザード」
パリ音楽院管弦楽団
■ラヴェル/「ダフニスとクロエ」組曲第2番
スイス・ロマンド管弦楽団 GT9046
■ルーセル/交響曲第3番ト短調
■ルーセル/交響曲第4番イ長調
スイス・ロマンド管弦楽団 GT9203
■ドビュッシー/神秘劇「聖セバスティアンの殉教」
スイス・ロマンド管弦楽団 他 GT9194
■バレエ音楽へのおさそい
・チャイコフスキー/組曲「くるみ割り人形」
・シューマン「謝肉祭」
・アダン/「ジゼル」より
コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団 GT9210
■グラズノフ/バレエ音楽「四季」
■グラズノフ/コンサート・ワルツ第1番、第2番
スイス・ロマンド管弦楽団 GT9213
■ボロディン/交響曲第2番
■ボロディン/交響曲第3番「未完成」
■ボロディン/歌劇「イーゴル公」序曲
スイス・ロマンド管弦楽団 GT9214
■フォーレ/レクイエム
スイス・ロマンド管弦楽団 他 (CD)
どうしても自分の好みの音楽というと、ルーセル、グラズノフ、ボロディンの作品は普段、ほとんど聴きません。そのため他の演奏者の同曲が少ないこともあり、演奏の評価や感想があまり書かけません。
今回の少ないアンセルメの音源の中から、名盤・名演奏をあげるなら、自分好みですが、やはりフランス音楽でしょう。なかでもラヴェルの作品は「名盤・名演奏」が多いと思います。あまり聴くことはないのですが、歌劇「子供と魔法」は、多彩な音色でメルヘンさをデリケートに表現したと言える名演でしょう。フランス人の歌手も好演。
「フランス音楽ヘのおさそい」と題したラヴェル、ディカス、オネゲルの1枚の作品集ですが、この1枚は素晴らしい。やや早めでクライマックスへと進んでいく「ボレロ」、明るい感じの「ラ・ヴァルス」、そして「魔法使いのでし」もコミカルさと明るさが良く表現されています。また、オネゲルの交響楽章「パシフィック2.3.1」ですが、オネゲルは描写音楽的な解釈を否定していたらしいのですが、聴いていると正に機関車。面白い。231とは当時のフランス国鉄の蒸気機関車の車輪(車軸数)が前から2-3-1と並んでいることから命名されたもの。曲名も面白い。
「ダフニスとクロエ」ですが、アンセルメは全曲版も録音していますが、ここでは第2組曲です。何故か、この組曲は第1組曲より第2組曲の方が人気があるようですね。アンセルメの色彩豊かなダイナミックな演奏はなかなか聴きごたえがあります。
ドビュッシーは何故か1枚だけですが、この神秘劇「聖セバスティアンの殉教」という曲、原作はかなり長い曲のようですが、この演奏はオラトリオ版と呼ばれている短縮版・・それでもHIROちゃんにとっては好きな曲ではないので評価は無しです。
バレエ音楽も得意なアンセルメですが、「バレエ音楽へのおさそい」と題した1枚も素晴らしい名盤。「くるみ割り人形」は組曲作品71aから<行進曲> <こんぺい糖の踊り> <アラビアの踊り> <中国の踊り> <花のワルツ>の5曲の選曲、ドリーブの「コッペリア」は<第1幕:序奏とマズルカ> <序奏とワルツ> <チャールダーシュ>の抜粋。アダンの「ジゼル」は<第1幕:序奏とワルツ> <パ・ド・ドゥ・とヴァリアシオン>の抜粋。
「コッペリア」は、アンセルメの色彩的で輝かしい演奏を聴いていると、彼の録音したスイス・ロマンド管弦楽団との全曲盤も聴きたくなる演奏です。
今回も簡単な紹介だけの投稿でしたが、いつもはベートーヴェンやモーツアルト、ブルックナー、ブラームスなどの交響曲を聴くことが多いのですが、時にはフランス音楽を聴くのも良いと思いました。
さて、次回の「名指揮者の名盤・名演奏」ですが、生年月の順でいくと、多分、オットー・クレンペラーですが・・ クレンペラーは好きな指揮者と言うこともあり、架蔵している音源もかなり多く、ダブリはあるもののLPレコード、CDを合わせれば100枚以上あります。さて、どの曲をどのように何曲を紹介すればよいのだろうか?
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。