完成した6BQ5(EL84)プッシュプル・アンプです。前回の投稿では夜に写真を撮ったので、あまり綺麗に写りませんでした。あらためて写してみました。
シャーシ裏側の配線の様子ですが、前回の写真とは電源部のケミコンの位置や抵抗の定数変更で、多少変わっています。あらためて写真を写しました。前にも書きましたが真空管まわりが混んでしまい配線に苦労しました。
アンプの回路について
今回のプッシュプル回路ですが、位相反転回路はPK分割としました。製作の計画時での回路検討では、次のような回路を計画しました。昔、メーカーから発売されていた6BQ5ppアンプの回路とほとんど同じで、異なるのは6BQ5のカソード抵抗とバイアス・コンデンサーを1本ごとに付けるところでしょうか、こうすると6BQ5はペア・チューブでなくても大丈夫です。
当初の計画回路(アンプ部のみ)
上記の回路で作ろうと思ったのですが、自宅にある中古品とストック品で揃えたため、適当な抵抗などが揃いません。そのため、抵抗も近似値のものを使用し、回路もこれ以上簡単には出来ないようなシンプルな回路としました。電源部も入れた全回路図は下記のとおりです。
今回のアンプは、回路的には高域補償も、6BQ5のG1への発振止め抵抗なども省略、しかもG2電源はデカップリング抵抗を通した独立した電源ではなく、出力トランスのB端子に直結することで電源部を簡素化、(G2の電圧安定化を考えると、あまり好ましいとは思いませんが・・)初段の12AX7のカソード抵抗からのNFB抵抗を付ける部分もカソード抵抗1本だけ・・と、かなり省略しています。(入力感度は下がりますが、この方がコントロール・アンプを使うので個人的には使いやすい感度ですが・・・)簡素化と言うか横着というか、とにかくシンプルな回路です。
6BQ5のカソード抵抗ですが、6BQ5の真空管規格表でのpp動作例をみると130Ωとなっていますが、手持ちが無かったので150Ωとしました。なお、使用した6BQ5は通則用Hi-S管でペア・チューブではありませんが、カソード抵抗は共通とし150Ω1本としました。特に問題はないようです。
NFBの帰還抵抗ですが、適当な抵抗がなかったため、とりあえず仮として39KΩを付けましたが、ここは今後、調整する予定です。
アンプの入出力特性などを測定したいのですが、オシロスコープが昨年、壊れてしまい入出力特性の測定ができませんし、波形の観察もできません。6BQ5の真空管規格表での動作例から推測すると9W位の出力だと思います。
試聴の結果ですが、4月2日から、ここしばらくの昼間はずっと電源を入れっぱなしにしてエージングしています。
音出しをしてみました。駄耳なので試聴結果はうまく書けませんが、低域から高域までバランスのとれた音で、特に低音は良く伸びています。
あくまで個人的な感想なのですが、ビーム管の音を好まれる方が多いのですが、HIROちゃんはビーム管より5極管の音を好みます。ですからKT-88や6L6系よりEL34(6CA7)を好みますし、6V6より6F6の音が好きです。MT管なら6AQ5より5極管の6AR5や、6BQ5を好みます。
これまで6BQ5と言うと、「力強く豪快な音」というイメージだったのですが、「バランスのとれた力感のある音」という感じです。古典管の3極直熱管のような繊細さと言う点では少し足らない感じですが、耳触りが良く疲れない音だと感じました。
クラシックでも、ジャズでも良い感じですが、「人の声」は生々しさが少し足りない感じかな~~ でも、耳の悪い勝手な評価なので・・音についてはあまり書かないことにしましょう。
いつも新しいアンプが完成すると、試聴するたびに「今度、作ったアンプは今までになく良い音がするな~~」っていつも思うくらいですからやっぱり、駄目な耳なんだろうな~~~。
暫くは、この6BQ5ppアンプで聴こうと思っています。
部屋の電気を消して音楽を聴くのもいいもんですね~~~
真空管のほのかな灯・・・
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。