この「名指揮者の名盤・名演奏」の投稿ですが、大体ですが生年月の古い順から紹介しています。前回のカール・シューリヒトが1880年生まれですが、1880年代から1890年代に生まれた指揮者は非常に多く、しかも大指揮者の巨匠揃い!・・なかなか1900年代生まれの名指揮者までたどり着けません。

 今のところ、今後、1880年代から1890年代に生まれた名指揮者の名盤・名演奏の投稿記事を予定している指揮者は案として次の通りです。

(あくまでHIROちゃんの架蔵しているライブラリーからだけの名盤選び、というより好きな演奏を紹介していきますが、投稿順や、架蔵音源が少なかったりで変更もありますのでご了解ください)

 

生年月  指揮者名

1880年 カール・シューリヒト ※前回まで投稿済

1880年 ロベルト・シュトルツ ※今回投稿

1882年 レオポルド・ストコフスキー

1883年 ヴァーツラフ・ターリッヒ

1883年 ヘルマン・アーベントロート

1883年 エルネスト・アンセルメ

1885年 オットー・クレンペラー ※架蔵数多い

1886年 ポール・パレー

1886年 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ※架蔵数多い

1888年 フリッツ・ライナー

1888年 ハンス・クナッパーツブッシュ

1889年 エードリアン・ボールド

1890年 エーリッヒ・クライバー

1891年 シャルル・ミュンシュ

1891年 ヘルマン・シュルヘン

1892年 ヴィクトル・デ・サーバタ

1892年 アルトゥール・ロジンスキー

1893年 クレメンス・クラウス

1893年 パウル・ヴァン・ケンペン

1894年 カール・ベーム ※架蔵数多い

1895年 ハンス・ロスバウト

1895年 マルコム・サージェント

1896年 ディミトリ・ミトロプーロス

1897年 ジョージ・セル

1898年 ヤッシャ・ホーレンシュタイン

1899年 ジョン・バルビローリ

1899年 ロヴロ・フォン・マタチッチ

・・という感じですが、そのあとの1900年に入ってからも巨匠たちが続きます。

1900年 パウル・クレツキ

1902年 オイゲン・ヨッフム

1905年 アンドレ・クリィタンス

1906年 エフゲニー・ムラヴィンスキー

1906年 アンタール・ドラティ

1908年 ヨゼフ・カイルベルト

1908年 ヘルベルト・フォン・カラヤン ※架蔵数非常に多い

1908年 朝比奈隆

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というように、カラヤンの記事が書けるのは、いつ頃になるのだろうか・・と、心配になってきました。初めは50人くらいの指揮者を選んで、勝手に選んだ名盤を各指揮者5枚位、紹介すればよいかなと思って書き始めたのですが・・しばらく聴いていなかったり、まだ未聴のCDが多くあったりで、聴き直しで新しい発見などもあって、今回の企画は良い機会となっています。

 

 さて、今回紹介する名指揮者は1880年生まれのロベルト・シュトルツです。

シュトルツの指揮をしたHIROちゃんの音源ライブラリーは、非常に少ないので紹介は止めようと思ったのですが、J・シュトラウスやヨーゼフ・シュトラウスなどのワルツやポルカが大好きなので、取り上げることにしました。

 

ロベルト・シュトルツのプロフィール

1880年8月25日、オーストリアのグラーツ生まれの指揮者、作曲家。1975年6月27日ウィーンにて没。生地の音楽院を経てウィーンの国立音楽院で学ぶ。その後、ベルリンでロベルト・フッシュとエンゲルベルト・フンパーディンクに師事する。ウィーンに戻ったシュトルツは、晩年のヨハン・シュトラウスとも会い、彼の生涯にわたって強い影響を与えました。1900年にマールブルク市立歌劇場で指揮者としてデビュー、1903年には自身で作曲した喜歌劇「麗しのローラ」で成功。ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場などの指揮者を務めた。1905年にはアン・デア・ウィーン劇場の楽長に就任し、レハールの「メリー・ウィドウ」の初演を手掛けています。1910年には自作のオペレッタ「幸福の乙女」を発表し、700回以上の公演を行う大成功を収め、シュトルツはシュトラウスの真に正統な後継者としてウィーンに確固とした地位を築きました。1936年、ナチスの台頭とともにウィーンに移り、その後渡米してブロードウェイやハリウッドなどでも活躍。戦後ウィーンに戻り、ウィンナ・ワルツやオペレッタの演奏で名声を築いた。「青きダニューブの夢」「昨日・今日・明日」などの映画音楽の作曲者としても有名。

2012/08/30 (2013/01/11更新) (CDジャーナル)及びタワーレコードのBOX紹介文から編集

 

 ロベルト・シュトルツの残した録音を調べてみると、1955年、ウィーン放送交響楽団とのJ・シュトラウスⅡの喜歌劇「ジプシー男爵」、1961年にオーストリア放送交響楽団と録音した、自身が作曲したオペレッタ「マドンナのバラ」や、1964年、ベルリン交響楽団とのカール・ミレッカーの喜歌劇「乞食学生」、1965年、ウィ-ン交響楽団とのJ・シュトラウスⅡ喜歌劇「ウィーン気質」などの全曲録音をはじめ、レハールなどの作品も多く録音しています。

しかし、残念ながらこれらの音盤はどれもHIROちゃんは持っていないので聴いていません。シュトルツの音盤を探してみると、ワルツ集や、オペレッタのハイライト盤など数枚があるのですが、今回は、1966年から1971年の晩年にオイロディスクに残したウィンナ・ワルツ録音を集大成したCD12枚組のボックスを紹介します。(曲目は末尾に掲載します)

 

 

 

  ウインナ・ワルツやポルカなどといえば、クレメンス・クラウスやボスコフスキー、カラヤンなど、多くの音源をライブラリーとして持っています。また、録音も少なく異色の演奏ですが魅力あるハンス・クナッパーツブッシュ、そして、ニューイヤー・コンサートの映像で見る指揮姿が魅力的で、素晴らしいカルロス・クライバーなどの演奏が大好きです。

 このロベルト・シュトルツのBOXでは、多くのシュトラウス親子の作品でも、あまり演奏されない未聴の曲が録音されていること、HIROちゃんの大好きなヨーゼフ・シュトラウスの作品が比較的多く、また、ランナー、ツィーラー、コムツァークなどの曲も収録されている大変魅力のあるBOXとなっています。

 

  このBOX12枚ですが、ウインナ・ワルツやポルカは大好きで、通勤の車の中などで気軽にきいたり、BGMとして聴くことが正直多いのですが・・・

  すこし真面目に聴いていると、前記のクレメンス・クラウスやボスコフスキーとはだいぶ趣が違います。クラウスやボスコフスキーはウィーン・フィルハーモニーとの録音ですが、このロベルト・シュトルツの録音は、ウィーン交響楽団との録音も何曲か含まれていますが、ほとんどがベルリン交響楽団との録音です。 なぜウィーンではなく、ベルリン交響楽団との録音が多かったのかは私にはわかりませんが、この録音は全体として、どちらかというと真面目で、正統派の演奏と言えるでしょう。優雅さや遊び心などはあまり感じませんが、ウィーン音楽を十分に味わうことが出来る名演集だと思います。

 

今回の投稿記事はYahooブログの時の2018年2月27日に投稿した「ロベルト・シュトルツ/ウィーン音楽集」の記事に加筆したものです。

 

  このBOXの収録曲は下記のとおりです。

購入先のタワーレコードの通販サイトからコピーしました。

『ロベルト・シュトルツ/ウィーン音楽集 (Sony Classical Masters)』
【曲目】

[CD1]
ランナー:
「新ウィーン・レントラーOp.1」
「ドルンバッハのレントラーOp.9」
「別れのワルツOp.19」
「バーデンの巻きパンOp.64」
「ペシュト・ワルツOp.93」
「求婚者Op.103」
「愛の語らいOp.128」
「宮廷舞踏会舞曲Op.161」
「おしゃれな舞曲Op.165」
「ロマンティックな人々Op.167」
「宵の明星Op.180」
「ハンス・イェルゲル・ポルカOp.194」/

[CD2]
J.シュトラウス1世:
「シェーンブルンの人々Op.200」
「小鳩のワルツOp.1」
「ウィーンのカーニヴァルOp.3」
「入場ギャロップOp.35」
「人生は踊りOp.49」
「エリザベート・ワルツOp.71」
「うぐいすのワルツOp.82」
「カチューシャ・ギャロップOp.97」
「パリのワルツOp.101」
「ウィーン情緒Op.116」
「「ドナウの歌Op.127」
「祝典カドリーユOp.130」
「シュペール・ポルカOp.133」
「好評なアンネン・ポルカOp.137」/

[CD3]
J.シュトラウス1世:
「ローレライ=ラインの歌Op.154」
「アイゼレとバイゼレOp.202」
「カチンカ・ポルカOp.210」
「ラデツキー行進曲Op.228」
「酒神Op.230」、
J.シュトラウス2世/
「記念の詩Op.1」
「どうぞごひいきにOp.4」
「ペストのチャルダッシュOp.23」
「ジプシー・カドリーユOp.24」
「ホプサー・ポルカOp.28」
「爆発ポルカOp.43」
「ハイリゲンシュタットのランデヴーOp.78」
「フェスラウ・ポルカOp.100」
「メフィスト地獄の叫びOp.101」
「電磁気ポルカOp.110」
「花祭りOp.111」
「愛の歌Op.114」/

[CD4]
J.シュトラウス2世:
「アンネン・ポルカOp.117」
「サタネラ・ポルカOp.124」
「フランツ・ヨーゼフ皇帝万才!Op.126」
「よろこびのポルカOp.127」
「ウィーンっ子Op.144」
「ミューズ・ポルカOp.147」
「エリーゼ・ポルカOp.151」
「ナポレオン行進曲Op.156」
「速達ポルカOp.159」
「スーヴェニール・ポルカOp.162」
「無邪気ないたずらOp.202」
「トリッチ・トラッチ・ポルカOp.214」
「加速度円舞曲Op.234」
「常動曲Op.257」
「取りこわしポルカOp.269」
「朝の新聞Op.279」
「観光列車Op.281」
「ペルシャ行進曲Op.289」
「帝都はひとつ、ウィーンはひとつOp.291」/

[CD5]
J.シュトラウス2世:
「ウィーンのボンボンOp.307」
「美しく青きドナウOp.314」
「芸術家の生活Op.316」
「愛の使者Op.317」
「うわき心Op.319」
「フィガロ・ポルカOp.320」
「町といなかOp.322」
「心と魂Op.323」
「雷鳴と電光Op.324」
「ウィーンの森の物語Op.325」
「百発百中Op.326」
「ハンガリー万才!Op.332」
「酒・女・歌Op.333」
「エジプト行進曲Op.335」/

[CD6]
J.シュトラウス2世:
「クラップフェンの森でOp.336」
「証券取引所からOp.337」
「人生の歓びOp.340」
「千夜一夜Op.346」
「インディゴ行進曲Op.349」
「ウィーンかたぎOp.354」
「わが家でOp.361」
「こうもりカドリーユOp.363」
「シトロンの花咲く国Op.364」
「チク・タク・ポルカOp.365」
「仲良しのワルツOp.367」
「カリオストロ・ワルツOp.370」/

[CD7]
J.シュトラウス2世:
「お気に召すままOp.372」
「狩りOp.373」
「美しい五月Op.375」
「山賊のギャロップOp.378」
「南国のバラOp.388」
「新兵さんの行進曲Op.398」
「キッス・ワルツOp.400」
「春の声Op.410」
「入江のワルツOp.411」
「宝のワルツOp.418」
「ロシア行進曲Op.426」
「ドナウ川の乙女Op.427」

[CD8]
J.シュトラウス2世:
「皇帝円舞曲Op.437」
「騎士パズマンのチャルダッシュOp.441」
「もろ人手をとりOp.443」
「東洋物語Op.444」
「人を信ずるには!Op.463」
「ライムント時代の思い出Op.479、
ヨーゼフ・シュトラウス/
「調子のいい男Op.62」
「休暇旅行でOp.133」
「芸術家の気まぐれOp.135」
「かもしかOp.155」
「ごちゃまぜOp.161」
「オーストリアの村つばめOp.164」
「女心Op.166」/

[CD9]
ヨーゼフ・シュトラウス:
「ディナミーデンOp.173」
「おてんば娘Op.181」
「トランスアクツィオンOp.184」
「とんぼOp.204」
「うわごとOp.212」
「マリアの想い出Op.214」
「天体の音楽Op.235」
「投書欄Op.240」
「即興のポルカOp.241」
「おしゃべりなかわいい口Op.245」
「水彩画Op.258」
「スケートOp.261」
「わが人生は愛と喜びOp.263」、
J.シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス:
「射撃のカドリーユ」/

[CD10]
ヨーゼフ・シュトラウス:
「ごきげん!Op.264」
「かじやのポルカOp.269」
「遠方からOp.270」
「女性の真価Op.277」
「騎手Op.278」
「上機嫌Op.281」、
J.シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス:「ピチカート・ポルカ」、
エドゥアルト・シュトラウス:「テープは切られたOp.45」、
ラビツキー:「シェーンブルン・ポルカOp.151」、
グングル:「大海原の夢」Op.80、
ファールバッハ2世:「カーレンベルクの村でOp.340」、
スッペ:「ファティニッツァ行進曲」、
ケラー:「忘れじのラインOp.83」、
コムツァーク:
「バラタリア行進曲Op.47」
「民謡とメルヘンOp.135」
「アルブレヒト大公行進曲Op.136」
「バーデン娘Op.257」、
ローザス:「波涛を越えて」/

[CD11]
ツィーラー:
「謝肉祭の子供Op.382」
「ウィーン娘Op.388」
「ウィーンの市民Op.419」
「シェーンフェルト行進曲Op.422」
「ドナウ川の物語Op.446」
「夜更かしの楽しみOp.466」
「快適な夜Op.488」
「軍服の魅力Op.493」
「ビロードと絹Op.515」/

[CD12]
ツィーラー:
「ヘラインシュパツィールトOp.518」
「扇のポロネーズOp.525」、
ホイベルガー:「オペラ舞踏会」、
オスカー・シュトラウス:喜歌劇「ワルツの夢」~ワルツ、
レハール:ワルツ「金と銀」Op.79、
フチーク:行進曲「闘士の入場」Op.68、
ファル:喜歌劇「イスタンブールのばら」~ワルツ、
トランスライトル:ワルツ「楽しきウィーンのプラター」、
コムツァーク2世:ワルツ「ミュンヘンの子どもたち」Op.286、
カールマン:ワルツ「村の子供」、
シュトルツ:ワルツ「ウィーンのカフェ」/

【演奏】
ロベルト・シュトルツ(指揮)
ベルリン交響楽団,
ウィーン交響楽団

 

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。