出力管6AR5の三極管接続による単段のコントロール・アンプですが、当初の回路定数を変更し、最終的な回路としました。

 今回の回路では、6AR5の三極管接続ということで、使用するプレート抵抗は大雑把ですが5KΩ~10KΩ(5W)位、カソード抵抗は800Ω~1KΩ(3W)位を使いたかったのですが、当初はみつからなかったので、止む追えず手持のあり合わせの抵抗で、プレート抵抗は10KΩ(3W)、カソード抵抗は2.2KΩ(3W)としました。その結果、音は出ますが6AR5の三結におけるプレート特性曲線から見た動作点が少しあっていません。

 昨日ですが、大量の中古の抵抗の中から何とか、プレート抵抗用として7.5KΩ(3W)、カソード抵抗用として1KΩ(3W) が見つかったので、これを使い最終回路としました。

その結果、6AR5(三結)の動作は下記のようになり、プレート特性曲線から見た動作点は、ほぼピッタリの値になりました。

 

プレート電圧(Ep):121.5V、プレート電流(Ip):10.5mA、

グリッド電圧(Eg):-10.5V

 

 なお、6AR5の代わりにビーム管の6AQ5(6005)をそのまま挿し換えても、ほぼ同じような電圧、電流になります。(音的には個人的には6AR5を好みます)

最終的な回路は下記のとおりですが、驚くほどの超シンプルな回路です。入力は1系統のみです。ボリュームは中古の普及品。カソード抵抗に付けたバイパス・コンデンサー(50V100μF)ですが、これを付けると、入力感度が高くボリュームを少し回しただけで音が大きくなり、使いにくいので、最終的には取り外しました。

 出力部の250V0.47は、もう少し大きな値の方が良いとは思うのですが、適当な手持ちのコンデンサーがありません。ここはあり合わせの物ですませました。

電源部ですが、トランスはシールド無しのいわゆる並四トランス。B電源は半波整流で、6AR5のヒーターは交流点火ですが、ハムはほとんど出ません。

(スピーカーに耳を近づけるとごくわずかにハムが残っていますが、スピーカーから20cmも離れれば全く聴こえないので、良しとします。なお、6AR5と電源トランスの間にアルミ板をつけると、全くの無音にはなったのですが、見た目が悪くなるので、そのままとしました)

 

 最終のシャーシ裏の配線の様子です。

(電源スイッチのスパーク・キラーはまだ付けていません)

 

 

試聴しています。

パワー・アンプは、お気に入りのUV-211シングル・アンプで・・

 

 

 

 この6AR5を使ったコントロール・アンプの音ですが、良く使用される12AU7などの音とはだいぶ異なるようです。出力管を使ったことと、コントロール・アンプとしては比較的大電流のためでしょうか・・音に力感があります。6AR5の三極管接続は非常に素直な特性で、音も輪郭のしっかりした繊細さもあり、何より今回のアンプでは臨場感が増したように感じます。

 

 このような出力管を使ったコントロール・アンプを作ってみると、今後は出力トランス出しのアンプや、小出力の直熱3極管を使ったコントロール・アンプも作ってみたくなりました。

 

【番外編】

----- オシロスコープが壊れてしまった! ----

 

 

 測定器のオシロスコープが壊れてしまった。電源を入れ、画像が出たと思ったら、変な音がして壊れてしまい画像が全く出ません。

もうそろそろ、アンプ作りは止めろ!・・と、いうことなのかな?

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。