1) ブリテン

 歌劇 《ピーター・グライムズ》 作品44 ~ 4つの海の間奏曲

2) ベートーヴェン: 交響曲 第7番 イ長調 作品92

レナード・バーンスタイン(指揮)、ボストン交響楽団

録音:1990年8月 19日 タングルウッド(ライヴ)

 

 このコンサートのライブ録音は、1990年8月19日、タングルウッドでの生涯最後のコンサートライブです。バーンスタインは、このコンサートの僅か2カ月後の10月14日に亡くなっています。

 

 今回紹介するCDは、元々購入意欲が強いというものではなかったのですが、実はこのCD、先日、いつものリユース店で仕事の昼休みに見つけたもので税込み100円だったので購入しました。

さて、このブリテンとベートーヴェンの演奏ですが、やはり死の僅か2カ月前・・

相当体力的にも限界だったのでしょう。演奏そのものに生気があまり感じられません。

ベートーヴェンの交響曲第7番は、少し期待しながら聴いたのですが、第1楽章の冒頭の和音から力がなく、あまりにもあっさりした、ゆったりとしたテンポです。これまでに見られた力強さはないのですが、どうしても亡くなる直前の演奏ということを考えると、じっくりと聴き込んでしまいます。その後の第2楽章は不安定ながらもバーンスタインのやっと絞り出すような精神性を感じます。第3楽章、第4楽章は最後の気力を何とか絞り出そうとする様子が見られ、部分的には若干の高揚も感じられるのですが・・やはり生気がありません。

 この演奏は、ブリテンとベートーヴェンの演奏を聴くというより、バーンスタインの演奏会の記録としての価値と、最後にみせた精神的な演奏に静かに耳を傾ける録音でしょう。

 

  これからバーンスタインのウィーン・フィルハーモニーとのベートーヴェン交響曲第7番を聴き直してみよう。

 では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。  (^^♪