今日は、「211アンプのラック塗装と、キャスターの取付&スピーカーにもキャスター取付」のオーディオ記事に続き2回目の投稿です。
今回はクラシック音楽・・・
モーツアルトのピアノ・ソナタの投稿です。
モーツアルトのピアノ・ソナタというと、HIROちゃんの手許には、チョット古いのですが、リリー・クラウスや、最近では内田光子さん、18世紀のフォルテ・ピアノのレプリカで演奏したアレクセイ・リュビモフなど、全集だけでも何種類か持っていて、全集でなければ、「第8番K310」や「第11番K331」、「第14番K457」など、結構多くのLPや、CDの音源が手許にあります。
さて、グールドの全集ですが、誰にでもお薦め出来るかと言うと・・・チョット無理。グールドの演奏はモーツアルトのソナタを知りつくし、聴きこんでいないと全く受け付けないかもしれません。やたらに速かったり、逆にものすごく遅かったりと、テンポといい、アクセントや間など、いずれもグールド独特のものと言えます。また、演奏しながら口ずさむ歌声や、唸り声的なものが結構多く録音されていて、聴く人によっては耳触りでしょう。
グールドの全集ですが、初期の作品は比較的丁寧さが感じられますが、後期の曲は聴く方によって好みが分かれるかもしれません。
全曲の中から何曲か聴いた感想ですが、2曲の短調の曲「第8番イ短調K310」と、「第14番ハ短調K457」ですが、「第8番」は近年の研究で「第9番」とされていたK311が先に作曲されていた可能性があり、K310が「第9番」と「新モーツアルト全集」では表記されているようです。
グールドの「第8番イ短調K310」ですが、第1楽章のアレグロは、とてつもなく早いテンポです。悲痛な心情が劇的に表現されるのですが、早過ぎてついていけない感じ・・。第2楽章ですが装飾音的な音が印象に残り、美しい歌ではあるのですが、やはり早い。第3楽章のプレスト・・急速なロンドですが、怒りとも言える感情は素晴らしいと思える演奏です。全体としては衝撃的な演奏と言えるでしょう。
「第8番」と同じ短調の「第14番ハ短調K457」ですが、劇的な力強さを感じる第1楽章と、第3楽章。間の取り方などが独特ですが、旋律の歌わせ方が優美な第2楽章。なかなか聴きごたえがあります。
モーツアルトのソナタの中で第3楽章の「トルコ行進曲」として最も有名とも言える「第11番イ長調K331」ですが、楽章ごとに変化に富んでいて華やかさを感じる曲ですが、グールドの演奏は・・というと、まずは第1楽章の出だしから驚くほどのスローテンポで始まります。かと思えば、だんだんと早くなっていくのが面白い。第2楽章はアクセントが独特でぶっきら棒にも聴こえます。第3楽章の「トルコ行進曲」ですが、テンポは意外と普通かも。節回しを楽しんでいるような個所も聴かれますが、グールドのこの「第11番イ長調」は、名演奏なのか迷演奏なのか・・う~~ん・・分からない。
グールドのモーツアルトのソナタ全集は全体として総じて早めの演奏が多いですね。中にはテープの早回しのような、とんでもなく早い演奏もあります。(前記の第8番の第1楽章も早かったが・・)例えばピアノ習い始めの子供たちが良く弾くソナチネの・・「第16番ハ長調K545」 HIROちゃんの大好きな1曲でもあるのですが、この曲の第1楽章などは、とにかく「何故、こんなに早く指が動くの?」と聞きたくもなるほどの早さ!・・第2楽章や第3楽章もけっこう早い。「ピアノの練習にチョット聴いてみよう・・」なんて習い始めの子供たちがこの演奏を聴いたら、曲の初めで、とにかくびっくりしてしまうだろう。
まあ、こんな感じで冒頭にも書いたように万人向けとしては不向きかもしれません。
とは、言えグールドのモーツアルトは不思議な感動が得られる、快演と言えるでしょう。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。 (^^♪