送信管の211を使って製作したシングル・アンプですが、今回のアンプは前にも述べたように211アンプ用の電源トランスではなく、B電流が十分に確保できないことから、今回のアンプの211の動作は、下記のようになっています。

 

Ep:851V    Ip:40.8mA   -Eg:-49V

Rk:1.2KΩ  RL:7KΩ(14KΩ)

 

 バイアス電圧が-50V位なので、ドライブは5691(6SL7-GT)1本のパラ接続で十分にドライブできることから、今回は、NFBをかけてみる実験をしました。HIROちゃんは基本的に3極管アンプは無帰還アンプで作るのですが、5dBほど軽くかけてみることにしました。

 

 今回のNFBのかけ方ですが、今回のアンプは試聴の結果、使用している   FW-50-7Sの1次側7KΩを、2次側の4Ω端子に8Ωのスピーカーを繋ぐことで、1次側を14KΩとしています。

この4ΩからNFBをかける場合ですが・・・

この場合、普通は2次側の0Ωをアースして、4Ω端子からNFBをかけます。しかし、この出力トランスは3段増幅用のトランスで1次2次間の位相が逆相なので、今回のアンプのように2段増幅の場合、4Ω端子をアースして、0Ω端子からNFBをかけることになります。

 なお、無帰還と、NFBをかけた時との音の違いを楽しむために、NFBのON/OFFの切り替えスイッチを付けてみました。

 さて、5dBほどの軽いNFBですが、低周波発振器とオシロスコープを使って100Hz、1KHz、10KHzの方形波(矩形波)を観測すると、低域、高域とも驚くほど伸びています。100Hzでは低域での減衰は大きく改善されていることがわかりますし、特に驚いたのは10KHzの波形・・・無帰還では波形から、はっきりと高域の減衰が観測できますが、NFBをかけた場合には10KHzでは減衰は全く見られず、方形波の波形は全く崩れず、1KHzと同じです。試しに20KHzでの波形だと減衰は見られますが、方形波の波形は保っています。無帰還では10KHzで既に高域が減衰しているのがはっきりと見られたのですが、今回のNFBの実験では周波数特性に大きな改善が見られます。

 

 肝心の音の違いですが・・・う~~~ん・・・判断に困った・・・

NFBの切り替えスイッチをONにしたり、OFFにしたりして聴き比べています。NFBをONにすると音は少し小さくなり、感度は下がりますが、ボリュームを少し上げて無帰還の時と同じ音量にすると、しまりのある輪郭のはっきりとした伸びのある音になります。・・・う~ん・・・なかなか良いではないか・・・

しかし・・・、雰囲気音というか臨場感と言ったものは無帰還の方が良く感じられます。・・・個人的には無帰還の方が好みの音かな~~~?

 どちらにしても駄目耳のHIROちゃんなので、そのうち他の方にも音を聴いてもらい、このアンプの評価をいただきたいと思っています。

でもCOVID-19の感染が収まらないので当分、アンプ作りの仲間との試聴会は無理だろうな・・・

 

 

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。 (^^♪