このところ、このブログのクラシック音楽の投稿では、シューベルトの「ミサ曲第6番」や、フォーレの「小ミサ曲」などは、あまり馴染みのない曲の投稿だったかもしれません。同じ宗教曲でもベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」や、モーツアルトやフォーレ、ヴェルディなどのレクイエム、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」などは、あまり宗教曲をお聴きにならないクラシック・ファンでも多くの方が聴かれているでしょう。しかし、ミサ曲などの宗教曲は交響曲や協奏曲、あるいは室内曲や器楽曲より人気がないのかもしれません。

 

 そんな中、今回紹介する曲は誰もが聴いたことがあるクラシック音楽の小品を集めた「フルート名曲集」のCDで、1999年にビクター・エンタテイメント(株)から発売された国内盤です。フランスのフルートの名手、パトリック・ガロワの若い時の録音です。(職場の近くのリサイクル・リユース店で購入、税込100円でした) 

小品の名曲集と言うと、クラシック音楽マニアの方の中には「ポピュラーすぎて興味がない」とおっしゃる方もいるかもしれません・・・?。

 

 

収録曲

1.小舟にて(ドビュッシー)

2.熊蜂の飛行(リムスキー=コルサコフ)

3.ヴォカリーズ(ラフマニノフ)

4.愛の悲しみ(クライスラー)

5.ユモレスク(ドヴォルザーク)

6.トロイメライ(シューマン)

7.白鳥(サン=サーンス)

8.アルルの女  組曲(ビゼー)

9.牧神の午後への前奏曲(ドビュッシー)

10.亜麻色の髪のおとめ(ドビュッシー)

11.アヴェ・マリア(グノー)

12.G線上のアリア(バッハ)

13.タイスの瞑想曲(マスネ)

14.シチリアーノ(フォーレ)

15.ハンガリー田園幻想曲(ドップラー)

 

フルート/パトリック・ガロワ

エマニュエル・クリヴィン指揮/南西ドイツ室内管弦楽団(1-6)

フィリップ・ブライド指揮/フランス室内合奏団(7-11)

ベルナール・トーマ指揮/パリ音楽祭室内管弦楽団(12)

ジャック・メルシュ指揮/ルクセンブルグ放送管弦楽団(13-15)

 

 「フルート名曲集」となってはいますが、実際の原曲はピアノ曲だったり、ヴァイオリン曲だったり、「白鳥」のようにチェロとピアノで演奏する曲だったり・・・あるいはオーケストラなどの曲です。

今回の曲の中でフルートのための曲と言えば、フルート独奏を伴う管弦楽作品「牧神の午後への前奏曲」、フルートとピアノのために書かれた「ハンガリー田園幻想曲」くらいでしょう。とは言え、「ハンガリー田園幻想曲」はアンサンブル伴奏で演奏されることが多い曲ですね。

 

 ここでは旋律の美しさを生かした編曲が多いのですが・・・

通常はヴァイオリンの名曲としてポピュラーな「タイスの瞑想曲」はハープやフルートの独奏曲としても美しく、このCDでは、フルートで官能的な持ち味を出しています。

また、「シチリアーノ」のようにもともとはチェロとピアノのための作品ですが、フルートによる独奏での人気が高く、いつの間にかフルート独奏曲としての知名度が上がってしまった曲もあります。

 

 ピアノや、ヴァイオリンのための曲をフルートで演奏しても聴いていて全く違和感がありません。それはこれらの曲が美しい旋律で書かれた優れた作品であり、また、フルートという美しい音色で旋律を奏でることが出来るという楽器の特性、そしてフルーティストであるパトリック・バロワの演奏技術の高さでしょう。なお、パロリック・ガロワは指揮者としても活躍していますね。

 

 長大な交響曲や宗教音楽を聴くのも良いのですが、気軽に美しいフルートの音色と、美しい旋律の名曲に浸るのもいいですね・・・

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。 (^^♪