何故かベートーヴェンの交響曲全集の新譜が出ると、聴いてみたくなります。昨年、ついに100種類を超え、現在、手元には105種類の全集があります。1曲ごとに見れば、それ以上あり、例えば第9番「合唱」は167種類、5番は144種類などなど、多くのCDや、LPレコードがあります。(これは、もはや完全に病気です・・・)

 最近、購入した最も新しい全集は、オトマール・スイトナー指揮/ベルリン・シュターツカペレによる全集・・・

今まで100種類以上もある全集の中で、「スイトナーさんは、持っていなかったの?」と、聞かれそうですが、これまで第3番「英雄」、第5番、第6番「田園」、第9番「合唱」の4曲は1枚もののバラでは持っていたのですが、全曲は、揃っていませんでした。

 そんなこともあり、購入したのですが・・なんとHMVに注文したのが、2018年!、「お取り寄せ」だったのですが、なかなか入荷せず、そのまま忘れていたのですが、ポンタカードのポイントを使い、安く購入できたので、そのままにして、やっとこの4月に手元に届きました。なんと入荷まで1年半以上もかかって手元に届いた全集です。

 

オトマール・スイトナー指揮/ベルリン・シュターツカペレ

 

 

このスイトナーの全集は日本コロンビア盤で、デンオンが誇ったデジタル録音(PCM録音と言っていた)・・オーディオ・ファンには何か懐かしくも思います。

全曲とも古風なオーケストラの音で、どちらかというと淡々とした演奏。大きなウネリや熱い情熱的なものはあまり感じませんが、正統的で、飽きのこない演奏と言えます。

ここでは各曲ごとの評価は書きませんが、全9曲の中でも素晴らしいのが第6番「田園」と第9番「合唱」でしょう。

 

 第6番「田園」も劇的な表現ではなく、テンポも自然で、流れるような美しい情景描写と素朴さが感じられる名演と言ってよいでしょう。最後の第5楽章の美しい演奏を聴き終わると、幸福感を覚えます。

 

 第9番「合唱」ですが、特に合唱部分は良く録音で捉えられていて、素晴らしいと思いました。各パートの声がはっきりと聴きとれます。部分的にはオーケストラに重厚さが少し足らないと感じるところもあるのですが、合唱付きの大オーケストラの録音としては、奥行きも感じられる臨場感のある録音で、「合唱ファン」にとっては名盤のひとつでしょう。

淡々とした第3楽章も美しい・・・

 

なお、スイトナー以外で、ここ半年くらいの間に購入した全集と言えば次の全集があります。

 

カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1966年4月12日~16日の来日連続演奏会ライブ

 

 

 普門館での来日全曲盤も聴きたいのですが、高価なので手が出ません。この1966年の来日盤ではライブということ、そして日本のクラシック演奏の歴史に残る演奏会ということで、期待して聴いたのですが、HIROちゃんにはあまり、感動は得られませんでした。アンチ・カラヤンということもあるのですが、カラヤンはベートーヴェン交響曲を数多く録音していますが、ベルリン・フィルなら個人的には1961年~62年の最初のDG盤を聴くべきだと思うのですが・・また、第8番と第9番「合唱」以外は、モノラル録音ですが1950年代のフィルハーモニア管弦楽団盤が個人的には好みます。

 

アダム・フィッシャー指揮/デンマーク室内管弦楽団

 

 

 第9番「合唱」の独唱者にカウンター・テナーを起用するなど、奇抜な曲もあります。全曲とも爽快な演奏ではあるのですが、個性的な解釈が多いように感じられる演奏。万人向けの演奏とは言えません。

 

ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/ケルンWDR交響楽団

 

 

 第9番「合唱」以外は全て指示とおり第1楽章の提示部の繰り返しを行っていますが、その割には聴いていて長く感じません。全体的に明快ではあるのですが、評価が難しい演奏でしょうか・・・

 

と、いう具合で・・・、HIROちゃんのベートーヴェン愛は、まだまだ続きそうです。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。 (^.^)/~~~